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フリーランスの確定申告をぶっちゃける2 – 青色申告の鬼門、クレジットカードの仕分け

前回の記事、フリーランスの確定申告対策をぶっちゃける 1 – 青色申告と白色申告、手間も考慮した本当の費用対効果の続きを書いてみます。

まず、前提として、これは複式簿記で記帳する青色申告の話です。簡易簿記の青色申告だと一気に簡単になるので、65万の控除いらない方はそっちがオススメ。詳しくは前回の記事を。

今回は、「青色申告/複式簿記の鬼門、クレジットカードの仕分け」についてです。

現金を持たなくてよくなるクレカ、最近はスイカ対応のコンビニもたくさんあって便利です。でも、便利なはずのクレカが複式簿記の仕分けで一気に鬼門となる。

これ、会計の本読んでも、厳密なやり方から簡易なやり方まであってどんどん混乱します。個人事業レベルが厳密な方法で全部記帳するのは現実的に不可能、ミッションインポッシブルじゃないかと本を破り捨てたくなります。

僕が専門家の方に相談した時、まっさきに聞いたのはここでした。

「クレカの仕分け方法がサッパリわからない。発生主義や現金主義などでも違いがあり、事業用と個人用のクレカがある場合もいろいろある。本やネットでもいろいろな仕分け方法が書かれているので、いったいどうすればいいでしょうか。」と。

簡単なやり方から、最低限ここまでやろうみたいなレベルまであり、100%の正解はないけど混乱状態からの参考になれば幸いです。

勉強して詰まったら、国税局の税務電話相談室を使おう。

青色申告/複式簿記のクレカ仕分けがアホみたいに面倒なんだけど?

まず、会計の本に書いている厳密な方法があります。これは、原則的に発生主義という形をとり、取引をした時点でのお金の記録を記帳する。現金主義はお金を払った時点で記帳するやり方。

フリーランスのために簡単に説明すると、現金主義 = 記帳がかんたん、 発生主義 = 記帳が面倒、という認識でよいと思います。白色申告や青色申告(10万控除)だと簡易簿記なので現金主義でよし。

でも、青色申告(65万控除)は複式簿記なので発生主義になります。

複式簿記(発生主義)でも、現金で経費となるものを買った時は楽なんです。例えば、2014年4月1日にフリープログラマのDavid松本さんが「よくわかるRuby」という参考書を現金で買ったらこうなります。

2014/04/01 新聞図書費 3,000 / 現金 3,000

かんたんですね。現金で払ってるので発生主義でも一回で済む。

しかし、しかしですよ。最近はアマゾンとか便利なものがあるし、本屋でもできるだけクレジットカードで支払い、現金を持たないのが現代っ子です。David松本さんが先ほどの本をクレカで買ったら話が変わります。

なぜなら、クレジットカードは使った時点で支払いは発生せず、一ヶ月後に口座からお金が引き落とされます。でも、発生主義だと取引をした時点で記録しないといけない。

なんか嫌な予感がしますね。

そうなんです、発生主義の原則に厳密に従ったら、本を買った日の記録と、クレジットカードの引き落としの日の記録を2回しないといけない。引き落とし日が翌月の27日だとこんな感じ。

2014/04/01 新聞図書費 3,000 / 未払金 3,000
2014/05/27 未払金 3,000 / 普通預金 3,000

アホかと。。日々の業務で忙しいDavid松本さんが、クレジットカードでなにかを買うたびに2回も記帳するなんて。無理ゲーじゃないかと。

最初の記帳一回ならアプリ使ってその場で記録すればいいけど、クレカの明細見てもう一回個別に記録するとか面倒すぎます。

青色申告の参考書とかには、「クレジットカードの支払いは、未払い金を使ってこう書きましょう♪」とか無邪気に書いてる。

David松本さんからすると、「こう書きましょうじゃないヨ!(怒) なんだこの生産性の低い作業は!これなら全部現金で払ったほうがマシだヨ!」と参考書を破り捨てたくなると思います。

という当然の悩みを僕も持っていたのですが、専門家の方に相談すると、確かにクレカの記帳をここまで厳密にするのは無理ゲーなので、引き落とし日に一気にやる方法でも現実にはOKらしいです。

クレカの記帳を一回でやる方法

上記の無理ゲー方式ではなく、落とし所として教えてもらったのがクレカの明細を見て、お金の引き落とし日に一回でやる方法。

例えば、クレカの明細がこんな感じだとする。

引き落とし日 2014年5月27日。

4月1日 アマゾン書籍 3,000円
4月3日 インターネットプロバイダ 5,600円
4月6日 アマゾン書籍 2,500円

この場合、日付はすべて引き落とし日にして、それぞれ一回の記帳でこう書いてよいと。

2014/05/27 新聞図書費 / 普通預金 3,000
2014/05/27 通信費 / 普通預金 5,600
2014/05/27 新聞図書費 / 普通預金 2,500

これなら一気に楽チンになります。特に日付が固定されているのがポイント高い。僕は毎月クレカの明細が届くと、アプリ片手に明細見ながらポチポチと一気にやってます。

この方式とTaxnoteがあればクレカ払いでもかなり楽なので、個人的にはいろいろ修正が手間だと感じたクラウド自動会計ソフトはやめて、Taxnoteで普段から記録 => やよいの青色申告(Win)に取り込んで決算書作成というやり方に落ち着きました。

決算書作成はさすがに専門家の方の意見を聞かないと難しいので、年に一回、確定申告の時期にアドバイスを受けながらやってます。

ちなみに上記のやり方でも、年度をまたぐ12月などは引き落としが来るのは次の年なので、その月だけは未払い金などを使って年度の調整をしないといけない。

ここも大した手間ではないので、専門家の方に相談しながら数字が合うようにやるのが吉です。

ほんとにこの方法でいいの?

確定申告の勉強をしてわかったのが、細かい部分に関しては専門家でも意見が分かれるということです。

例えば、この支払いは経費として認められるかなどは最たるもの。ある税務署の職員さんにOKと言われても、他の人はNGだということもある。

心配性な僕は一応、税務電話相談室に電話して、この方法でクレカの仕分けをしても、ちゃんと青色申告の65万控除もらえますか?ということを確認してみた。

すると、年度末などは支払いが翌年になるので、未払金で調整するよう気をつけてもらわないといけないけど、普段のクレジットカード払いの記帳はそのやり方で問題ないですよと言われた。

仕入れなどが発生しないフリーランスという前提で話したのもあり、個別ケースによって見解が変わるかもしれないので、少しでも疑問に思った部分は税務電話相談室を使おう。

それでも面倒な複式簿記

ちなみに、僕は個人で使うクレカと仕事用のクレカを分けてないので、複式簿記をやろうとするとやっぱり面倒なんです。

この部分の説明は長くなるので省くけど、普通預金口座の数字を合わせるため、事業主貸とかめんどくさい仕分けがいろいろ出てくる。(その3で解説してます。)

かといって、まだ小規模なので事業用のクレカを作るほどでもないし、スイカとか絡むとさらに面倒だ。これは事業用の交通費、これは個人だとか。

というわけで、そこまでして青色申告(65万控除)複式簿記にこだわらなくても、青色申告(10万控除)簡易簿記を選択したほうがコストパフォーマンスが高いのではという話を前回の記事でやりました。

複式簿記と簡易簿記の手間は全然違うからです。

まあ、複式で記帳すると事業の財務状況がハッキリ分かるけど、仕入れなど発生しないフリーランスが気にするのは何よりも手間でしょう。

そこで、青色申告(65万控除)と、青色申告(10万控除)、この二つを比べて、具体的な金額で計算するとどのぐらいお得になるのかという話をしたいです。

65万控除って、65万お得になるわけじゃなくて、65万円分の経費分をボーナスであげますってことなので。

結果、所得税、健康保険なども影響した後に年間で5万お得なのか、10万お得なのか、20万ぐらいお得なのか。そういう具体的にイメージできる額を明らかにすることによって、手間にあった費用便益分析がしやすいと思うのです。

なぜか、いろいろな本を読んでもこのへんを具体的に書いているのがなかった。それを第4回で書いているのですが、その前に、質問にあった、個人用と事業用のクレカが同じ場合の、複式簿記記帳の面倒さを説明する3回に続きます。

ついでにTaxnoteもよろしく。

 

*関連記事
確定申告を楽にする合理的な方法のまとめ
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 1 – 青色申告と白色申告、手間も考慮した本当の費用対効果
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 2 – 青色申告/複式簿記の鬼門、クレジットカードの仕分け問題
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 3 – 青色申告/複式簿記の鬼門、個人用と事業用のクレジットカードが同じ場合
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 4 – 青色申告/複式簿記に苦労したところで、白色申告や青色申告/簡易簿記に比べていくらお得になるの?


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら


使いやすいアプリを作る簡単な方法

使いやすいアプリを作るための、とても簡単で、確実な方法があります。

それは、ユーザの問い合わせに対応することです。具体的に言うと、問い合わせが気軽にできるようなUIにして、そこで得た情報源を元にUIを分かりやすく改良していく。(機能追加とはまた別の話)

ただ、直感的に感じるように、これは手間がかかるのでたくさんの人は逆のことをしようとする。つまり、ユーザヘルプを設置して、問い合わせ先は出来るだけ発見しにくい洞窟の奥深くに設置する。

でも、問い合わせには、アプリの利便性向上につながるヒントが豊富に隠されています。ユーザがどんな問題やニーズを持っているかのヒントもザックザック出て来ます。ザックザックです。

アプリ開発にとって、やったことがいい事は星の数ほどあって、そのどれもをやろうとすると時間やお金がいくらあっても足りません。だから、”やったほうがいい事”の優先順位は常に意識して、メリットとそれにかかる負担を天秤にかけないといけない。

それにもかかわらず、”ユーザの問い合わせに答える”という、直感的に開発側が一番避けたがることが、実は一番コストパフォーマンスがよく、楽チンだという結論に達しました。

もちろん、UIがクールで、死ぬほど使いやすくても、誰も欲しがらないモノはたくさんありますよね。

ただ、今回は話を簡単にするため、欲しがる人がいるという前提で、アプリの使いかってや分かりやすさをどう向上させていくかに絞って書いてみます。

リリース前の段階

リリース前は誰も問い合わせしてこない。なぜかというと、まだリリースしてないから。

結果的に、この段階では開発側のUI設計能力や経験に大きく左右されます。なので、この段階は楽チンではないんです。

できることといえば、なんでも出来るアプリを作らないようにすること、一つの強みに絞ること、周りの人に説明せずに触ってもらってよく観察することでしょうか。

他には、機能やボタンの数を減らすこと、標準的なUIに出来るだけ従うのも重要です。

口でいうのは簡単なんですが、どれもがとても難しい。。そもそも経験や知識が必要なうえに、それぞれの決断でかんたんな正解はないからです。トレードオフの連続です。

ここで重要なのは、UI設計ではトレードオフが無数にあり、優先順位がリリース前には困難だということです。

僕も3年ぐらいアプリ作っているけど、未だにリリースしたアプリの改良点は山済みで、ユーザフィードバックがない段階で使いやすいUIを作るのはかなりムズイ。

というわけで、この記事の趣旨である、簡単な方法とは話がずれてくる。この段階での話は昔書いてたので良ければ参考に。

*参考記事
使いやすいiPhoneのUIを作るために気をつけていること

UI設計の優先順位がリリース前では困難

UI設計における優先順位はリリース前ではすごく難しいんです。

例えば、タイムラインの更新をPullToRefresh(画面を引っ張るやつ)でやるか、右上にわかりやすく更新ボタンを設置したほうがいいか。

設定画面へのボタンはどの位置がいいか。ボタンは画像だけにするか、文字だけにするか。

ボタン文字はわかりやすく説明的にするか、アプリ内のスペースを取りすぎないよう短く簡潔にするか。どの部分をダイアログ付きで詳しく説明するべきか、どこまでがやりすぎで逆にうっとうしくなるか。

どの決断もトレードオフがあり、アプリを使うユーザ層によって、バランスの取り方が変わってくる。

この段階の決断は、経験や知識である程度の精度まで高められるんだけど、リリースするまでは予測できないことがはるかに多いんです。

リリースしないと、どういったユーザ層が本当に使うかわからないんです。そして、ユーザ層が正確にわからないと、UI設計の判断も正確に下せない。

つまり、最適なUIを設計するには、どういうユーザ層に使われるか未来を予測しないといけない。未来なんて誰にも予測できません。

だから、リリース前に完璧なUI設計なんて出来ると思い込まずに、早めにリリースして、ユーザからの質問や要望を聞きながら改良していくのが一番かんたんで、精度も高くなります。

楽チンコースに進むため、機能を削りまくり、荒削りでいいから早めにリリースして、問い合わせもらいながら開発できる段階にさっさと進みましょう。

問い合わせの数で優先順位を決定する

さて、無事リリースできたとします。

リリース前には、「あそこもっと説明したほうがいいかな?」とか「あのボタンは気付かれるかな?」とか、いろいろ懸念事項があったと思います。でも、人気が出る可能性も分からない段階で細部を詰めることはやめ、早めにリリースしたとする。

リリース前の、UIを向上させる改良点のTODOリストの中で、どこから手をつけていくかの優先順位は曖昧です。

それらの悩み事が、ユーザからの問い合わせがくるようになった途端に一気にわかりやすくなります。

なぜかというと、ユーザからの問い合わせが一番多い順に改良していけばいいだけなんです。とても簡単。専門知識も経験もいりませんね!

これならドナルド・ノーマンやカーネマンの本を読まなくてもできる、簡単な判断基準です。

僕の話をすると、今まで作ってきたアプリで多かった質問は、有料版へのアップグレード関連でした。やっぱりお金を払う前はみんな不安になるようです。

例えば、確定申告の帳簿入力アプリTaxnoteでよくあったのが、「機種変更したけど、もう一度有料版買う必要ありますか?」とか、「iPhone版でアップグレードしたけど、iPad版も別料金ですか?」とか、「月額課金ですか?」などです。

もちろん、ヘルプなんて誰も読まないので、流れの中で分かってもらえる方法をいろいろ考えました。

シンプルな方法として、アップグレードボタンを押した時に下記のようなメッセージを表示することにしました。

「有料版では月15件の入力制限がなくなります。お支払いは一回のみ。iPhone・iPad版どちらかで購入すれば片方は無料です。一度購入すれば、機種変更時も無料でアップグレードできます。」

こうした後は、かなり同じ質問が減りました。これでも、まだわかりづらいという人もいるので、もう一歩行きたい。

改良してみて、以前来ていた問い合わせが来なくなったらよい兆候。まだ同じような問い合わせがくるなら、もっと分かりやすくする余地があるということです。

こうして、よく質問される部分からUI設計を改良し、質問がこないぐらいになるまで工夫していくと、効率的に重要な部分から手をつけていける。

想像もしなかった改善点に気づく

上記で説明した部分は「どこから手をつけていくかを知ること」でした。でも、アプリの改善でもっと重要なのは、「自分が想像もしてなかった改善点に気づく」という部分です。

これはそもそも自分の想像外の事なので、事前に準備できない要素です。他人から指摘されて、「ああ、そうか!ここがわかりにくかったのか!」となるところ。

実際アプリの問い合わせや質問の内容の95パーセント以上は「ああ、やっぱりそうですよね、ここ改善しないといけないよな。。」と想定の範囲内の事柄なんです。

でも、たまーに、5パーセントぐらいの確率で、「え、そういう視点があったのか。。」とか、「なに、そこで詰まるのか。。」とか、自分の想像もできなかった問い合わせがきます。

これは本当に貴重なフィードバックで、とてもとても重要なんです。

なんで重要かというと、自分の想像外の領域を拡張してくれて、アプリを新しい角度から使いやすくするキッカケとなる。さらに、想定してなかった部分だから、シンプルな解決策が見つかることが多いのです。

事前に想像できた部分なら、そこのUIを改良することに時間がかかるなどの理由で後回しにしていることが多いのです。例えば、アニメーションを実装したら分かりやすいけど後回しにしたとか。

だから、事前に想像できた部分は、理由があって後回しになっていることが多い。

でも、自分の想定外のことなら、とても単純な解決策でさくっと利便性が向上することもある。例えば、メッセージの単語を少し工夫するだけとか。

気づかれてない機能を発見する

問い合わせあるあるの一つにこういう場面があります。

ユーザ「Aという機能が欲しいです」

開発側「Aという機能はすでにありまして、~という画面の~というボタンを使うとできます。」

というような、すでに実装しているのに、その機能が気づかれてないという事態。

気づかれない機能はないのと一緒でもあるし、あまり多くの機能を追加できないアプリの中において、厳選された機能が気づかれないのは大いに問題です。

こういう問題点も問い合わせの数でよくわかります。

僕が作っているZenyという家計簿アプリでよくある要望に、「カテゴリの並び替えができると嬉しい」というのがあります。

そして、アプリ内にはカテゴリの並び替え機能はあるのです。

*下記の画面でいうと、右上の編集ボタンをタップすると出来る。

これはセルの長押しとか、いろいろな選択肢の中から、iOSの標準UIがベターだろうと思ってこうなったんだけど、気づかない人が大量にいます。途中、ダイアログで説明するように改良したけど未だにくる。

こうなると、同じような問い合わせがこなくなるまで、もっとよい方法を考えようという認識ができます。

今考え中なのは、編集ボタン名を「カテゴリの編集」という名前に変えるとか、いくつか検討中です。

実装予定機能の事前調査にも

例えば、アプリにこういう機能をアップデートでつけたいなあと思ってたとする。

そんな時、問い合わせで要望が多いと、そのアップデートにお墨付きができたも同然です。「やはり必要だったか!」と。

逆に言えば、「こういう機能つけたいな」と思っている機能に対して要望がなかったら現時点では強い要望はないともわかる。

まあ、ユーザが想像してなかった便利な機能という可能性もあるので、最終的な優先順位はこれだけでは決められないんですが。

機能要望が来た時、「こんなふうに実装しようと思っているんですが、これで使えそうですか?」と、こちらから逆質問することもできる。

これ、こんなチャンスは普通だとなかなかないです。

自分からユーザインタビューをしようとしたら、アプリのターゲットユーザ層を探して、無理やりつかってもらって感想を聞くとか、すごく時間もコストもかかるわけです。

お金払ってターゲット層かどうかも分からない社外の人にユーザインタビューするより、遥かに効率がよくてお金もかかりません。

開発戦略の貴重な情報源

ここまで説明していたように、ユーザからの問い合わせはアプリを改善する上での重要な情報源となるので、開発に関わっている人間が直接対応するのがベストであります。

よく、新規アプリや新規事業の相談を受ける時、サポート対応は出来るだけしたくないとか、外注するとか言われるのだけど、すごく貴重な学びや情報源のリソースを自ら遮断することになっちゃう。

もう継続的な開発をしないアプリとか、リリースした後は放置する予定のものだと合理的なんですけどね。

もちろん、UIで解決できないサポート案件が多いサービスもあるので、サポートチームが別途必要な時もあるんですが、情報源として貴重だという事実は変わらないのです。

スタートアップぐらい本気レベルだと、創業者が常に電話対応するぐらいのレベルでいいと思う。Airbnbの創業者は常に頭にヘッドセットをつけて、ユーザからの電話対応ずっとやってたらしい。電話だとチャットよりもっと詳しくわかるし、こっちから質問するチャンスも多いですね。

僕はスタートアップみたいに仕事はできないので、1日に1-2回、ユーザのサポートメールに返信するっていうレベルですが。

問い合わせの設置方法

さて、問い合わせを具体的に設置する方法としては、外部のサービス使うのがお手軽で、なおかつ出来もよい。

自分のオススメはアプリだとHelpshift、WebサービスだとoLarkでしょうか。

*参考記事
アプリに組み込むヘルプサービス、Helpshiftがいい

その他の補足

今回は問い合わせがメインの話だったけど、問い合わせくる以前にユーザがアプリから離脱しているケースも多々あります。

さらに、問い合わせでは分からない要素もあるので、そんな時にデータ分析です。データ分析とユーザフィードバックの両輪でアプリを改善していきましょう。

*参考記事
Lean Analyticsとアプリ開発

また、機能要望に全部答えていたら酷いアプリになるので、ほとんどの要望にはNOという必要があるけど、どう返信すればいいのとお悩みの方に。

*参考記事
ユーザーの意見にNOと言うのは大切だけど、実際にどう言うかが難しい

サポートが必要ないぐらいアプリを改善するとか、ヘルプを読みやすくするということの投資対効果についてはこちら。

*参考記事
ユーザヘルプの改善は投資対効果がとても高い


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら


フィクションで感動させる職業が羨ましい

漫画とか映画、小説など、フィクションの世界を作り上げて人々を感動させることができる職業の人が羨ましい。

僕は特に漫画を読むのが好きだけど、ヴィンランドサガやプラネテスを読んだ時や、ハンターハンターのネテロ会長自爆シーンを読んだ時の感動は何者にも代えがたいものがある。

漫画や映画で感動した直後というのは、なんともいえない気持ちの良いじーんとした瞬間がしばらく続いて、あの瞬間が本当に幸せを感じる。

最近では”かくかくしかじか”と”夏雪ランデブー”を読んだ時に、こういう現象が起きた。

それで、そういう感動した作品を読んだ時に、「いやあ、素晴らしい時間をもらえた。本当にこんなものを作ってくれて感謝だわ。」と心の中で何度も思うんだけど、そのあとにいつも思うことが、「ああ、こんなものを作れて羨ましいなあ。」ということです。

自分は日々のちょっとした生活が便利になるものをアプリでこつこつと作っていて、もちろんそれに感謝される時は最高に嬉しいのだけど、この素晴らしいフィクションを読んだり見た時の感動とはまた方向性が違う。

今は便利な製品でも、テクノロジーの進化によってすぐ廃れてしまうし、アプリレベルになったら数年でもう古臭いものになっちゃったり、忘れ去られてしまという物哀しさがあるんですよね。

生活が豊かになるテクノロジーも、人間の余暇を充実させる芸術もどちらも世の中には必要だと思っていて、どちらかといえば、前者のほうがないと困るベースでは重要です。

そうなんだけど、ただ単純に、人を感動させることができるフィクションを作れる人が本当に羨ましい。

自分にはできないから嫉妬してしまう。いや、嫉妬まではいかないけど、自分もそういうものが作ってみたいと思ってしまう。まったくそういうスキルがないけど。

そういう方向性でいえば、僕はツール系アプリしか作ってないし、それしか作れないけど、ゲーム開発者が羨ましい。

あれは製作者のイマジネーションを具現化できるし、オリジナリティのあるゲームシステムを0から作るなんて、本当にクリエイティブなお仕事だと思う。

マインクラフトとか、カウンターストライクとか、ウイイレとか、グランツーリスモとか、ああいうゲームを作った人達が羨ましい。

マインクラフトがマイクロソフトに凄まじい金額で買収されて、創業者がビバリーヒルズの100億円近い豪邸をビヨンセなどの金持ち押しのけて買ったというニュースが最近ありましたね。

それをみて、おおなんてバブリーなんだ。でも、インディーゲーム業界からこんな成功事例が出るのは素晴らしいねと思いつつ、マインクラフト物語みたいな映画を見つけた。

キックスターター経由で資金募って製作されたらしい。今度見てみる。

究極には、文字だけで物語を作り上げて人を感動させることができる小説家が一番羨ましい。フォーマットがシンプルなだけに、時代が変わっても色あせることが空くないのが羨ましいポイント高い。

例えば、漫画だったら手塚治の漫画がいかにレジェンドだったとしても、今の人が読むとちょっと絵柄が厳しいとかよく言われるし、ゲームだって時代が変わるとどうしても最先端のものには技術的に負けてしまう。

もちろん、”アドルフに告ぐ”は何度読んでもいいけど。

まとめると、便利ツールを作っていて、「これは本当に便利!感動しました!」って言われる嬉しさはあるんだけど、フィクションを0から作り上げて人々の心を感動させることはできないので、そういうことができる職業が羨ましいということでした。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら


iPhoneのVoiceOver + Kindleで快適オーディオブック

僕は移動中も耳で本を読みたくて、その執着から本を自炊、テキスト化した後、PCの読み上げソフトでmp3作ってiPodで聞いたり、最終的にはLisgoやVoicepaper音声文庫などを作りました。

たぶん、テキスト読み上げに対する執着の世界ランクでは上位にいると思います。

そんなこともあり、ずっと、「ああ、Kindleの書籍がもっと快適に読み上げで聞けたらなあ」と夢想していました。

そんな自分に最高のアップデートがiOS8のボイスオーバー機能でありました!これは、地味なのでみんな気づいてないけど、かなりでかい!

個人的にiOS8の目玉アップデートはこれです。

Kindleはボイスオーバーでオーディオブック化する

まず初めに、ここから話さないと初めての人はなんのこっちゃわからんと思うので、Kindleのボイスオーバーについて。

実は、昔のKindleのiOSアプリは読み上げで聞くことができなかったんですが、少し前からKindeアプリがVoiceoverに対応するようになったんです。

そして、このVoiceOverを使えば、Kindeの本を移動中など目で読めない時に耳で聴けるのです!

最初は音声の質に慣れないけど、びっくりすることに、しばらく使ってると方言みたいに慣れて気にならなくなる。

iOS7時代のボイスオーバーの問題

iOS7の時からボイスオーバーでKindleの本は読み上げることができてたんだけど、これ、ボイスオーバーという視覚障害者向けの機能なんで、アプリをバックグラウンドにすると読み上げがストップしちゃってたんですよ。

じゃあ、どうするか?

そんな時は、ポケットに入れてもiPhoneの画面に触らないように、画面をカバーする形のiPhoneケースをずっと使っておりました。

これならポケットにいれても止まらない。

ただ、iPhone6Plusとかでこういうケース使うと、タダでさえでかいのに片手で操作がすごくやりにくい。できれば、フタのない普通のケース使いたいなあと思ってました。

iOS8のスピーチ機能でフタ問題が解決

ところが、iOS8のボイスオーバーでは、設定にあるスピーチ機能に進化がありまして、このフタ問題が解決するのです!

このスピーチ機能でボイスオーバーへのスイッチも以前よりかなり楽になった。

まず、iOSの設定=>一般=>アクセシビリティ=>スピーチで、スピーチ機能の画面に行く。そして、選択項目の読み上げをオン、画面の読み上げをオン、もう一つ重要な内容を強調表示にオンにする。

この内容を強調表示をオンにすることにより、画面を触っても読み上げが止まらなくなるのだ!まったく違う使い方してる気がするけど、とにかく画面に触っても読み上げがストップしなくなるので、ここが重要!

あと、スピーチ設定の画面から、声=>日本語と進んで、高品質の音声をダウンロードしておこう。

iOS8の目玉アップデートとして、この機能をちゃんとWWDCのKeynoteで発表しとくべきだったと思う。

動画の後半でページも自動的に切り替わり、画面にタッチしてもスピーチ機能が止まらないのがわかると思う。

ただ、弱点として、Kindleの本でグラフとか絵が挿入された時はスピーチが止まっちゃうんですけどね。

読み上げ生活が快適に

Kindleがボイスオーバーに対応してからKindle本の購入率が格段にあがりました。iOS8のスピーチ機能でさらに購入率が上がり続けています。

今までは紙の本を購入して、OCRでテキスト化して、Voicepaperで読み上げて聞いてましたが、Kindleとスピーチ機能で使用頻度が減ってしもうた。まだまだ試験勉強とか語学学習などいろいろ用途はあると思うけど。

最近の読み上げ生活はKindleとLisgo、Podcastの三本柱です。

*参考
自炊本をオーディオブック化する過程で作ったiPhoneアプリ、Voicepaperが出来るまで


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら


フリーランスの確定申告をぶっちゃける 1 – 青色申告と白色申告、手間も考慮した費用対効果

青色が得だとは言われるけど、時間や手間も考慮して本当にメリットはあるの? 素人でも会計ソフトがあれば楽チンって本当?実際にいろいろ研究してわかった、参考書に載っていない真実を具体例で説明していきたいと思います。

そもそもの始まりは自分自身が確定申告する必要があったのと、Taxnoteという帳簿アプリを作ったのもあり、確定申告の実際を研究してみたのがきっかけでした。

本を数冊読んだ後、専門の方に質問しまくってわかったのは、書籍やネットには最初に知りたかった事がなかなか書いてないという驚愕の事実でした。そこで、自分が当初疑問に思った事をアプリの宣伝ついでに死ぬほど具体的に書いてみる。

主にフリーランスのプログラマやデザイナ、ライターなど、仕入れが発生しない人向け。

まずは、「白色申告と青色申告の具体的な費用対効果」編です。

白色申告と青色申告の費用対効果はどうなの?

まずは、これです。白色と青色です。みなさん、青色のほうがお得っていうのはもちろん分かってます。僕もそれぐらいの知識はありました。

重要なのは、青色申告を勉強する時間や帳簿付けの手間を考慮して、青色にする意味あんのか?ってとこですね。

で、どの本を読んでも、”会計ソフトあれば知識なくても大丈夫だヨ!”と、怖がらなくてもいいよ、習うより慣れろだ、みたいな勢いで書いてます。

ほんとかよと。借方、貸方とか、複式簿記や貸借対照表とか、全然カンタンそうじゃないぞと。簡単という言葉はTwitterのアカウント作って、”今日から帳簿付けます”と呟いて終わりのレベルの簡単さで使ってくれよと。

みんなこういうこと考えると思う。

「青色申告にするほど儲かってないから、白色でいいや。」

とか。

「その時間使って自分の業務で稼いだほうがいいわ。俺の時間は貴重なんだ。儲かった時には税理士に頼むわ。」

とか。

まず、僕はこのことが頭に浮かんで、答えがなかなか分からなかったので、これについて書いてみたい。

*たいして儲かってないから申告すらしたくないという人もいると思うけど、儲かってない時は赤字を繰り越したほうがお得です。

複式簿記の青色は会計ソフト使っても難しい

まず、青色申告は会計ソフトがあれば初心者でもOKとか、最近ではfreeeやMFクラウドなど領収書から自動仕分けしてくれるソフトもあるので、専門知識なくてもできるとかいう煽りがよくあります。

ほんとかよと。僕の経験からいえばそんなことないです。楽にはなるけど、最初は簡単ではないです。会計の専門知識はいらないけど、初心者はハマります。

クレカ払いの帳簿でハマります。事業用の口座と、自分の財布で経費を払った時の帳簿がややこしいです。クレカの仕組みと発生主義でハマります。

本で勉強しても素人が複式簿記や貸借対照表作成を誰のアドバイスもなしでキチンとするのはキツイ。特に、帳簿付けの最初が重要なので適当にやるとどんどん破綻するそうな。

この面倒さはその2とその3の、青色申告/複式簿記の鬼門、クレジットカードの仕分け問題青色申告/複式簿記の鬼門、個人用と事業用のクレジットカードが同じ場合で詳しく書いてます。

じゃあ、やっぱりそこまで儲かってない間は白色申告にしといたほうがいいの?ってなるかもしれないけど、そうとも言えません。

なぜかというと、青色申告には二つ種類がある。

1. 複式簿記で貸借対照表が必要な青色申告 (65万控除)
2. 簡易簿記の青色申告 (10万控除)

この二つ目の簡易簿記なら白色申告と同じレベルの簡単さで、青色申告のメリットが得られるので、とにかく楽にやりたい人はこれがオススメ!

さて、ここでこういう疑問が湧いてくると思う。

「おいおい、たったの10万の控除かよ。。それなら、iPhone6Plusを一台経費として記録するのと同じレベルやないか。やっぱり青色のメリットは感じられないね。白色でいいや。」

これはある意味正しいのですが、簡易簿記の青色と白色申告の手間は微々たるものなのと、青色は赤字が繰り越せるからオススメなのです。それを次に説明します。

まずはメリットから。

簡易簿記の青色 vs 白色 (メリットの違い)

一番重要なのは青色だと赤字が繰り越せることです。白色だといくら赤字になっても翌年に繰り越せません。ついでに10万の控除がオマケでつきます。

例えば、申告する1年目に200万の赤字だったとして、白色だと次の年に損失を繰り越せません。これはでかい。特に開業年は、開業する日までに払った経費を開業費としてまとめるので、これを翌年に繰り越せない白色はすごく損。開業1-2年目は赤字が多い。

フリーランスプログラマだったら、購入したPCやスマホ、参考書などいろいろ経費にしましょう。

儲かったら青色にしようと考えちゃうけど、実は赤字で儲かってない時こそ青色の強みがでます。

簡易簿記の青色 vs 白色 (手間の違い)

勝手なイメージですが、初心者にとっての難しさを点数で表すとこんな感じ。

65万控除の青色申告 (複式簿記) 80点
10万控除の青色申告 (簡易簿記) 20点
白色申告 (簡易簿記) 19.9点

2014年度から白色申告も記帳義務が課せられたので、白色申告と10万控除の青色申告の手間の差はかなり少なくなった。

白色申告も10万控除の青色も帳簿の書き方は簡易簿記。ちなみに簡易簿記ってなんだ?というと、こんな感じ。

*白色と青色の簡易簿記について

上記の表を見たらちょっぴり面倒そうに思ったかもしれないけど、ようは家計簿レベルで付けられます。

例えば、支払い方法を全部現金にして、「10月13日、交通費、1500円の支出。」とか、こんなもんです。

借方と貸方を考えないといけない複式簿記に比べて、簡易簿記は初心者にはかなり楽。

ちなみに、白色申告の記帳の仕方も簡易簿記です。2014年から白色にも帳簿の義務が必要になったので、手間はほぼ一緒になったんです。

65万控除の青色申告は発生主義で、複式簿記で、貸借対照表が必要というハマりポイントがあるけど、10万控除の青色だと大丈夫。この3つは今回説明すると長くなるけど、とりあえず青色10万控除の敷居はかなり低い。

具体的にいうと、65万控除の青色だと複式簿記なので、現金で払ったとか、銀行口座(クレカ)で払ったとか、支払い方法も厳密に記帳が必要だけど、簡易簿記は全部現金で支払ったと考えればよいので楽。

実は、白色の簡易簿記と、青色の簡易簿記は微妙に白色のほうが簡便に書いてもよいことを国税局の人に教えてもらったけど、正直微々たる違いです。

申告する時の提出書類も、青色10万控除だと損益計算書の記入が必要だけど、実は白色の収支計算書に書き込む手間とたいして変わらないと教えてもらいました。

青色 vs 白色 のまとめ

まとめると、赤字を翌年に繰り越したい、10万円分の控除が欲しいという人は、白色より簡易簿記の青色がオススメです。

赤字繰り越さなくていいし、10万控除もいらないって人は白色でもよし。

ちなみに、控除が増えると、所得税のほかに住民税、事業税、健康保険料も安くなるので、控除額は何回か効いてきます。他にも、家族への給与を全額経費にできるとか、30万未満の固定資産を一度に経費にできるとか青色のメリットは細かくあり。

青色(65万控除)、青色(10万控除)、白色で具体的にいくら違ってくるのかをその4の青色申告/複式簿記に苦労したところで、白色申告や青色申告/簡易簿記に比べていくらお得になるの?で解説してます。

青色だと税務署のチェック厳しくならない?

これもみんなが思う素朴な疑問だと思うけど、別に青色だと厳しくチェックされるってわけでもないと思います。税務署からすると額が大きい人に力いれたほうが費用対効果高いし。

税務署の中の人じゃないので本当のところはわからないけど。

さらに、以前の白色は記帳義務がなかったけど、今は白色にも記帳義務があるので言い訳は効かない。白色が記帳してないことへの罰則規定が実はないけど、おかしいと思われたら推計課税で税務署が課税額を決めるので、結局は後々損をする可能性が高そう。

ここで、

「いや、ぶっちゃけ面倒だから今まで通り白色で帳簿付けないよ。俺のレベルでキッチリ確認される可能性は低そうだし、罰則ないんでしょ?」

と思うかもしれない。

ただ、最初の数年は普通に通っても、一回でも引っかかったら後々から前の年まで一気にさかのぼって課税される可能性は十分あるので、精神安定上よくないんじゃないでしょうか。

さらに、フリーランスの人が日々の経費を記録するようになると、「これもちゃんと経費にしよう。」と節税意識がすごく高まり、お金の流れもわかるので結果的に自分が得をするという効用があります。

というわけで、どうせ帳簿付けるなら、白色だとアホらしいから、少なくとも簡易簿記の青色がオススメとなりました。

青色には申請が必要

実は、青色で確定申告するには先に申請しておかないといけない。この申請は紙切れ1枚で楽チンだけど、いつでもいいってわけじゃないのです。

新規開業の人は開業から2ヶ月以内か、その年の3月15日まで。すでに開業していて、去年は白色でしたって人は、その年の3月15日までに申請しないとダメ。

つまり、白色で開業してる人の場合、今日は2014年の12月だから2015年に申告する2014年度分はどうあがいても白色でしかできない。

来年から青色やるぞって思ったら、2015年の3月15日までに申請しときましょう。そうすれば2015年分は青色で出来ます。申請さえしておけば、後からやっぱり白色にするわってなっても、白色に変更できる。

最後に

これを機に65万の控除の青色がやりたいぜって方は、青色申告会(年2万ぐらい)とかで記帳の仕方を教えてもらうと安上がり。ここで複式簿記は面倒だと書いたけど、一度自分に必要なルールさえ教えてもらえば、あとはルーチンワークです。

あと、国税局の税務電話相談室も便利。この記事書く時も、ちょっと気になる部分を質問させてもらった。

ただ、帳簿のやり方はルール覚えたら簡単だけど、最大の負担はルーチンワークである日々の帳簿付けなんです。クラウドの自動会計使っても現金支出は手動だし。

これ、パソコンよりアプリで素早くやりたいと思い、Taxnoteを作ったので、もしよければ。

第二回、青色申告/複式簿記の鬼門、クレジットカードの仕分け問題に続く。

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確定申告を楽にする合理的な方法のまとめ
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 1 – 青色申告と白色申告、手間も考慮した本当の費用対効果
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 2 – 青色申告/複式簿記の鬼門、クレジットカードの仕分け問題
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 3 – 青色申告/複式簿記の鬼門、個人用と事業用のクレジットカードが同じ場合
フリーランスの確定申告をぶっちゃける 4 – 青色申告/複式簿記に苦労したところで、白色申告や青色申告/簡易簿記に比べていくらお得になるの?

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