今年に入ってから毎日の開発時間を去年の半分にしてみた。

すると、毎日凄く集中できて、空いた時間に頭にスペースが出来てアイデアもわきやすく、効率もよくなったのでこれはいいかも。

タレブとDHHの話がきっかけ

最初のきっかけは、Rails作ったDHHが「開発なんて長時間やっても逆効果だから毎日の仕事時間を減らせ。8時間じゃなくて5時間、4時間だけにしろ。それだけ短かったらSNSなんて見てる暇はない。」とスタートアップスクールで話してたこと。

あと、去年タレブのAntifragileという本を読んで、短い仕事時間を毎日やるのが長期に渡っていいパフォーマンスを出す秘訣だというような事を言ってた。

アップストアでアプリを出すのは、結果が出なければ開発時間をいくらかけても価値が0となる世知辛い世界。でもこれは完全成果主義でなかなか面白い。

毎日の開発時間の成果をいかに上げるかっていうのを考えていると、時間を絞るってのが一番よいかなと。デザインも余白が重要で、その余白こそが大きな価値を持つので。

週のノルマとかいろいろ試してた

個人でアプリ作っているから時間配分は自由にできるけど、ずっと一週間単位、一ヶ月、一年単位で一番パフォーマンス出せる時間の割り振り方はなんだろうと試してきた。

特に強制する人がいないからいつでも休めるので、ノルマというものを作ってた。例えば、週に40時間とか。そこで、毎日開発する時間をストップウォッチで計って、今日は6時間進めたとか、昨日は遊びに行ったから出来なかったから今日多めにやろうとか。

でも、同じ時間をやっても、今日は全然集中できてなくてあんまり成果でなかったなあとかよくあった。

同じ時間でも、疲れているコンディションとか、眠いとか、集中してない環境とか、その時々の状況によって成果がバラバラ。

最初の数時間は集中してても、時間がたつとだんだんと密度が薄まっているのがなんとなくわかる。

短い時間で毎日やる

で、思い切って、集中してやるのは一日3時間までの制限にして、それを休日はなしで毎日やるというルールにしてみた。

実験的に極端なことやってみたけど、ここまで短いと、いかにその時間に最大限のパフォーマンスを持っていかねばならんと必死になる。

まず、一日の一番集中できる時間は朝起きてすぐなので、ぐっすり寝て、起きてすぐ開発することになる。メールやニュースも見たら気になるので、終わるまで一切見ない。朝ご飯は水かバナナ。

ダラっとすると貴重な時間がなくなるので、SNSも絶対見ない。毎日朝に重要な公式戦があって、その時間に最大限集中できるよう準備するスポーツ選手みたいな真剣度になる。

一日にまとめてやった9時間と、極限まで集中してフレッシュな状態でやった3時間×3日の9時間だと、合計時間が同じでも時間当たりの開発の密度や成果が段違いに違った。

なにをやるかにシビアになる

これは新しい発見だったけど、時間が短く指定されると、なにに時間を使うかを今まで以上に真剣に考えるようになる。

開発のTODOリストを作る時も、ここは今やるべき価値があるかとか、今日時間使う意味あるかとか。

数ある重要なタスクの中で、今日やる部分は本当に現時点で最優先するべきなのかを凄く真剣に考えるようになった。以前も考えてたけど、時間が限られてるからその緊迫さが月とスッポン。

なぜかハマりにくくなった

プログラミングしてる時はなにかでハマることが多いのだけど、時間がすぎて次の日になったら新しい角度で検証する方法がころっと出てきたりして、何もできずに時間が過ぎる事がなぜかなくなった。

でも、ハマるとムキになってしまって、悔しくて寝れなくなるので、ついついルールを破って延長してしまう時もたまにある。このムキハマり現象が一番の敵だ。おのれとの戦い。

で、そんな時に時間たってもあまり成果がでなくて、一晩寝ると別の方法が思いついて解決したりする。

後はあっさり諦めて次に進んで後から思い返すと、そこまで時間をかける価値がなかったなと冷静になったり。

また、一日を過ごす上で頭の中に余裕ができる時間ができたので、今やっている作業を違う角度で見たり、新しいアイデアを考えやすくなった気がする。

作業中は夢中でやってても、時間を置いてみたら、「あれは優先度そこまで高くないから、あそこまで時間かける意味はなかったな・・」と冷静に振り返る時間が増えたり。

問題点

このやり方の問題点は、いい感じにフロー状態に入った時にタイマーがなって、「もうちょっとやりたい。。」ってしょちゅうなること。

一日の開発時間が短すぎると平日はなんか暇なので、ついついもっとやってしまう時がある。

ただ、延長してしまうと、それに慣れてしまって、フロー状態に入るスピードも下がって、延長すればするほど時間単位の集中度クオリティが下がるのもわかる。

悩ましい。

ただ、一週間ぐらいだと、倍働いた方が量の違いで成果は出るかもしれないけど、二週間以上や一ヶ月以上で見ると、全体の成果は短い時間のほうがよい気がする。感覚的に。

一生仕事してもよいかも

以前は、ずっと仕事するのは嫌だから、早く引退して遊んでくらしたいなあと思ってた。

でも、短い時間で毎日やるなら一年ずっとやっても特にストレスたまらないし、一生続けてもよいかもと思った。これも予想してなかった新しい感覚。

今はハードに仕事して将来楽するぞっていうのより、マラソンみたいにずっと一定のペースでやりたい性格なので向いているのかもしれない。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら