iPhoneアプリを個人で作り始めてから5年ほどになるけど、アプリ開発や運用でかかせないサービスをまとめてみた。

それぞれに競合サービスがあったりするけど、いくつか使ってみて、最終的に本当に使うようになったものだけ書いてみる。プログラミングする時に使うツールというより、アプリを作った後の運用とか、分析とか、そっち系のサービスがメインのランキング。

iOSアプリにしか使ってないけど、Androidで使えるものも多い。

10位 Iconfinder(無料+有料)

https://www.iconfinder.com/

アプリはWebサービスに比べて画面が小さいのでビジュアルデザインが楽。実質、フリーのアイコンとか有料のアイコンを利用するだけで事足りることが多い。僕はまず有料のアイコン集を買って、それでカバーできない時はこのサイトから検索してます。

例えば、フラットデザインのリロードアイコンを検索したかったら、写真のように「reload thin」と検索するとよい。

9位 Token(有料)

http://usetokens.com/

iOSアプリのプロモコード配布を楽チンにしてくれるMacアプリ。iOSにはアプリを無料でお試ししてもらったり、新しいバージョンをAppStoreにリリースする前にお試しできるプロモコードというものがあるんです。

でも、これ、プロモコードをユーザに配布しただけだと、ユーザはそのコードをAppStoreで入力したりする必要があるので面倒。このアプリは、ユーザがリンクをクリックするだけでコードが貼り付けられるリンクを生成してくれる。

さらに、複数人に同時に配布できる一つのリンクを生成したりもできる。新しいバージョンをAppStoreからテストする時にも便利だし、もちろんユーザに配布する時にも便利。残念なのはiTunesConnectの二段階認証に対応してないところかな。

実をいうと、プロモコードは配布するよりも、アップデートした時にテストする時に毎回使ってる。手動でリリースするを選択してアプリの審査が通った後に、リリースボタンを押す前に完全にリリースバージョンと同じアプリを実機テストできるのでオススメ。

8位 Gengo(有料)

https://gengo.com/

これはアプリ向けのサービスではないけど、最近アプリを多言語対応したので、使いまくっている。死ぬほど使いかってがいいので紹介。アプリを多言語対応する時に使ってます。

アプリの翻訳専用サービスもいくつか試したんだけど、結果的に自分でgengoに発注するというシンプルなやり方が一番楽で速いので、そういうやり方に落ち着いている。

とにかくUIが使い易い。少量の翻訳でも簡単に発注できる。翻訳スピードがバカっぱや。少量なら数時間で終わる。このスピード感が一番楽。

使い方のポイントとしては、[[[ ]]]を使って出来る限り翻訳者がやりやすいように注釈をつけることと、目的でApp/Web localizationを選ぶとITに詳しい人が当たりやすい気がする。

日本語からの翻訳は選べる言語が限られていてなおかつちょっと高い。英語からの翻訳はたくさん選べて安くなる。だから、英語がある程度わかるなら、英語から各言語に翻訳したほうがお得。

*参考
アプリのAppStoreでの名前や説明を7ヶ国語にローカライズしたらDL数が増えました
iOSアプリを8ヶ国語に翻訳した過程でわかったこと

7位 AppBot(無料+有料)

https://appbot.co/

アプリへのレビューをメールで届けてくれるサービス。使い易い。最近いろいろアップデートしてるけど、レビューだけでいいので無料枠で使ってる。

レビューには改善依頼とかも書かれていることが多いから逐一チェックしないといけないし、お褒めのレビューは毎日の開発のエネルギー源というか、やる気がモリモリ出てきます。

僕なんか、雨の日も風の日も祝日も関係なく毎日PCの前でペチペチ開発してるわけで、レビューで褒めてもらわなかったらとっくにやる気なくしてるんじゃないでしょうか。

*参考
面倒なユーザーサポートは孤独な開発のエネルギー源だった

6位 Screenshot Builder(無料+有料)

https://launchkit.io/screenshots/

アプリのスクショを作成したり更新する時にめちゃくちゃ便利。ちょっと文言を変える時、iPhoneとiPadのすべてのサイズが自動的に更新され、文字の大きさやフォントの種類などもサクッと切り替えられる。

僕はTaxnoteを7ヶ国語ぐらいに対応したので、このサービスがなかったら死んでると思う。唯一の不満点はスクショの順番が後から変えられないことぐらい。

*参考
AppStoreのスクショ作成には、Screenshot Builderが便利

5位 fastlane(無料)

https://fastlane.tools/

fastlaneはiOSアプリの開発を支援する便利なツールがたくさん集まってるんだけど、僕はその中でもdeliverというものをよく使っている。

deliberはAppStoreの説明文、キーワード、リリースノート、スクショなどを一気にアップロードしてくれるツール。7ヶ国語ぐらい対応したらアップデートするたびにそれぞれの更新がかなりの手間になるので、一気にアップロードしてくれるツールが神となる。

*参考
gengoとScreenshotBuilderとfastlaneで、AppStoreのローカライズがめちゃくちゃ楽になった

4位 Mixpanel(無料+有料)

https://mixpanel.com/

アプリのデータ分析ツールは数あれど、いろいろ使ってきた結果、やっぱり一番使いやすいのがMixpanel。

特に、「初回起動 => アップグレード」などの、ファネル分析を国別、アプリバージョン別、デバイス別などで分析するのに便利。最近ではFabricのAnswerなどが簡易分析ツールとして見やすいけど、細かい分析をしようと思ったらやっぱりMixpanelになってくる。

ただ、無料サービスではないので、ユーザー数が多いアプリだとすぐにお金がかかっちゃう。でも、そこまでユーザがいない時期は無料枠で十分使えると思う。ちなみに、Mixpanelのバナーを適当に作った無料ブログに貼ったら、無料枠が大幅に増えるからオススメ。

最近ではAppleのiTunesConnectからAnalyticsという分析ツールを使えるけど、ファネル分析するなどの自分が知りたい情報をピンポイントで解析したい時にはやっぱりMixpanel。

逆に、iTunesConnectでは、AppStoreのインプレッション、自動購読課金への購読数、キャンセル数、無料トライアル登録数など、そこでしか絶対見れない数値もあるので、使い分けが必要になってくる。

*参考
Lean Analytics 虚構の数字と改善に繋がる数字

3位 AppAnnie(無料)

https://www.appannie.com/

AppStoreの売り上げやダウンロード数データを見やすいグラフなどで表示してくれるAppAnnie。アプリ開発者なら定番だと思う。

基本的に、国別のDL数の違いとか、売り上げの把握とかに使ってて、iTunesConnectを直接見るより断然使いやすい。今までの売り上げやDL数を全部把握したり、期間を指定して数値を見たいならこれ。

ついでに、AppStoreのキーワード分析サービスや、各国のストアカテゴリごとのランキング見れることもできる。特に、ASOを分析したい人には、AppAnnieのキーワード分析ツールは必須じゃないでしょうか。

2位 Fabric(Crashlytics・Answer)(無料)

https://fabric.io/

Twitterが提供しているモバイルアプリ開発向けのサービス。とにかくデータを表示するデザインが見やすくて素晴らしい。そして、ツールの組み込みも簡単でわかりやすくする工夫が行き届いていて、とても勉強になる。

Crashlytisはアプリがどこでクラッシュしたかのデータを収集して教えてくれるサービス。同じ人が何回も落ちているのか、いろんなユーザが落ちているのか、どのバージョンで落ちているのか、どのiOSか、iPhoneかiPadかなど、細かいデータを教えてくれる。

AnswerはアプリのDL数、毎日のアクティブユーザ数、月ごとのアクティブユーザー数、リテンションなどのデータ解析ツール。

データ解析はMixpanelを紹介したけど、あっちは細かいファネルなど、ピンポイントでミクロな解析をしたい時に便利なツール。Answerは全体のボリュームなど、マクロなデータを見るのに便利。無料だし。

昨今のデータ解析ツールができることはみんな横並びなので、最終的にはダッシュボードの見易さ、デザインがすべてとなってくる。その意味で、Fabricはダントツで見やすい。デザイナーが優秀なんだと思う。

唯一の弱点は直近1ヶ月のデータしかダッシュボードで見れないという謎の制限があり、月ごとの比較がむずかしい。一応一年分はcsvで書き出せるけど、生データだけもらってもしゃあないし。

1位 Helpshift(無料+有料)

https://www.helpshift.com/

モバイルアプリ内に組み込めるサポートツール。ユーザからの質問・要望などのフィードバックを参考にコツコツとアップデートしていく、リーンスタートアップ的な開発をするにはかかせないサービス。

このサービスをアプリに組み込むと、ユーザはアプリ内から質問・要望をメアドなしでサクッと送信することができ、開発側は返信をアプリに送ってチャット形式で対話できるようになる。

このサービスがなかったらフィードバックもらえる確率は大幅に減っていただろうし、メールでのやり取りはユーザ・開発側双方にとって面倒なので、僕にとっては本当にかかせないサービス。アプリ内のヘルプやFAQもWeb側から更新できるのも便利。

ただ、数年前に使い始めた頃にはこのサービスの代わりはなかったような状況だったんだけど、今ではいろいろ競合も出てきているだろうし、今なら他にも選択肢があるかもしれない。基本的には不便してないのと、これ系のサービスは途中で変えるのが困難なので変える予定は当面ないけど。

競合サービスはこちらが参考になるかも。 Alternatives to Helpshift

*参考
フィードバックしやすい状況を作るHelpshift
使いやすいアプリを作る簡単な方法


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら