最近はiPhoneアプリ開発周りの便利ツールがたくさんありまして、この度、AppStoreの翻訳をしてみました。

この記事では、翻訳しようと思った経緯と、最終的に使った便利ツールで、こうすれば効率的に翻訳出来たよといった経験を書いていきます。

さて、今回翻訳したのは、世界にパタパタと羽ばたいてくれないかなと期待しているListTimerです。

当初、めちゃシンプルなタイマーアプリだから、英語だけに翻訳しておけばいいやろと思ってたんです。

でも、この記事を読んでから、「なるほど、ローカライズしないとそもそも検索に引っかからないのか。。」と考え直したのがきっかけ。

「約3年で1,180万円を稼いだ、いま広告収入は月100万くらい」地味だけど寿命は長い「電卓アプリ」実際に効果があった5つの施策。

ListTimerと同じく、電卓アプリなんて、翻訳しなくても誰でも使えるだろの領域のはずなんですが、ローカライズしないと引っかからないと成功者が言っているので、ものは試しにやってみようと。

まずはアプリ内部も翻訳しようと

そこで、僕のアプリの中で一番楽そうなListTimerでやってみるかと思い、Xcodeを開き、ローカライズの準備を始めました。

そんな折、lokali.se/っていう、アプリのローカライズ専用サービスを発見してたので、これを使って見ることに。なんと、iPhoneの翻訳ファイルそのまま読み込んで、翻訳してくれまっせっていう楽チンなサービス。

それに、アプリ開発に特化した翻訳サービスなら、アプリの翻訳のイロハ的なものに詳しい翻訳者が揃っているんじゃないか。。という淡い期待も重なり使ってみた。すると、なんと、びっくりしたことに、このサービスで、日本語の文字数カウンタがバグっておりまして、アプリまるまる翻訳しても6ユーロとか安すぎる結果に。。

なんだ、これは。バーゲンセールじゃないかと。気づかなかったふりをしてそのまま注文してみようと思い、ポチッと注文ボタンを押して1日待ってみました。

そしたら、翻訳完了予定日の1日を過ぎても結果がこない。。

二日後ぐらいに、来ました返事が。

「ソーリー、ちょっと日本語からの翻訳はクリティカルなバグがあって、今受け付けれてないんだ。お金は返金しとくよ!」

そうか・・・。やっぱ、そうですよね。。気づかないふりして注文していたのはこの僕だ。

ちなみに、lokaliの人に、「このサービス便利だから頑張って下さい、ブログでも書きますんで。」とかやりとりしてたんだけど、翻訳部分はこの後説明する、gengoのapiを使っているみたいです。だから特に、アプリに慣れてる翻訳者がやるってわけでもなさそう。

AppStoreだけ翻訳することに

実は、この過程で考えたんだけど、アプリ内部のローカライズってやっぱり面倒なんですよね。

特に、タイマーの画面でStoryboard使ってたから、文字だけじゃなくて、そのフォントの大きさとか変更したり、横に長くなったら画面に収まらないボタンが出るとか。。ああ面倒だ。面倒なことはやりたくない。

その時考えました。

いや、ストアで引っかかる目的なら、まずはAppStoreのアプリ名、スクリーンショット、説明文、キーワードだけを翻訳すればいいんじゃないかと。

でも、これストア説明文だけ翻訳して、アプリ開いたら英語でしたってなってたらユーザに怒られないかなと心配になった。試しに検索したら、アプリがダウンロードしたら英語だったから星1とかつけられて嘆く開発者のツイートも発見された。

どうなんだろう。そもそも、ストアだけ翻訳したらアップルにリジェクトされないのかとも疑問に思いました。そこでFacebookのiOS開発者のフォーラムで質問してみたら、先駆者に人達から死ぬほど有益なアドバイスがもらえました。

「ストアだけの翻訳は規約違反じゃないよ。アップルがWWDCの発表でも、まずはストアだけでも翻訳しましょうって言ってるぐらいだし。」

おお、これで安心してストアの翻訳ができる!

しかし、こんな意見も。

「僕も自分のアプリで多言語化してみましたが、特にダウンロードに変化はありませんでした。。」

まあ、世の中そんなもんですよね。。実は、僕のアプリも英語化してるけど、英語圏からのダウンロードは全体の15パーセント以下です。一年以上経ってもそんなもん。

でも、アプリがヒットするのってなんかのきっかけで突然だし、そのラッキーチャンスの土台を伸ばすためにも翻訳するぞと、前に進みました。というのも、昔と違い、今回はアプリの翻訳を圧倒的に効率化してくれる、二つのツール、ScreenshotBuilderとfastlaneを知っていたからです。

人間、魅力的なツールを知ると、いろいろ理由を作って使ってみたくなるんですね。

ちなみに、ScreenshotBuilderの便利さはこちらの記事で。
AppStoreのスクショ作成には、Screenshot Builderが便利

そして、翻訳サービスには、評判の良いgengo.comを使うことにした。

gengoが速くて便利

今回、gengoは初めて使ったんだけど、これ、凄くよく出来ている。

サイトも使いやすいし、何より、翻訳スピードが速すぎる。今回、ストアの説明文の文章は三行程度だったので、全部やっても、5時間以内で納品とか出てくる。で、実際には30分ぐらいで出来上がるとかザラ。速すぎる。納品が速いだけで作業がやりやすい。

ちなみに、gengoでは、ネイティブとプロという、二つのレベルを選べて、プロ翻訳者の方がちょっと高い。今回は、ストアに出すものなので、念のためプロのレベルを選んだ。そして、このgengoで翻訳者とやりとりする時、ScreeshotBuilderのシェア機能がすげえ役立つ。

例えば、これがListTimer日本語のスクショをリンクにしたところ。
https://launchkit.io/screenshots/gpIoxApCBY0/

このスクショの上にある文章を英語化したとして、gengoで翻訳してもらった文章を写真に簡単にはめられるわけです。

さらに、ScreenshotBuilderでは、文字が収まりきれなかった時も、フォントサイズを変えたり、フォントの種類を変えたりすると、iPhone4、iPhone5、iPhone6、iPhone6Plus、iPad、iPadProのすべてのスクショのフォントが自動的に切り替わる。

で、こちらが英語化したリンクなんだけど、このリンクと一緒に、

「写真にはめてみたけど、いい感じですか?https://launchkit.io/screenshots/0kPE3Dk_VH0

とかgengoで翻訳者に確認するわけです。そしたら、

「ちょっと三枚目の文章を変更してみたわ!」

とか、修正してくれたりするし、何よりも、

「すいません、ドイツ語だと長すぎて、こんな感じで二段落に収まらなかったんだけど、短くできないもんでしょうか?https://launchkit.io/screenshots/3BnyTfxnyUs

とか、スクショのリンクと一緒にお願いできる。gengoとScreenshotBuilderの相性良すぎる。オススメ。

英語から翻訳すると安い

gengo.comを使ってみるとわかるけど、同じボリュームの文章を翻訳しようとしても、日本語 => フランス語 より、 英語 => フランス語の方が安い。これ、多くの言語を翻訳しようと思って、ボリュームが増えてくると、結構な違いになる。

今回は、アプリ名、三行ぐらいのストア説明文、キーワード、スクショの文章ぐらいのボリュームだけど、それでも、5つぐらいの言語に翻訳したら、80ドルぐらいになって、それが、英語からだと50ドルぐらいに下がったりする。これは、日本語の文字数カウントが高くつく仕組みだからかもしれない。

なので、英語でのやりとりが問題ない人は、まずは、日本語 => 英語にして、そっから英語 => ヨーロッパ言語にすると安くなる。特に、英語 => ヨーロッパ言語 は文字も似ているので、スクショの文章やキーワードの文字数がフィットしやすい感じがした。

でも、中国語と韓国語は日本語からにしました。というのも、この二つの言語は日本語と同じで圧縮されるから、キーワードも日本語の感覚でかなり詰められる。中国語なんて、日本語のキーワード100文字制限で送ったら、70文字で帰ってきた。

日本語で130文字ぐらいキーワード考えてちょうど良いぐらいだったので、「時計、時間」とかキーワードもう考えられんわと、逆に大変でした。ある程度まで行くともう思いつかないんですよね。。

iPhoneアプリはどの言語から翻訳すべきか

当然考えたこととして、iPhoneアプリではどの言語から翻訳するのが費用対効果が良いかってことでした。話者の人口が多くても、その言語を使っている国でiPhoneが普及してなかったら意味ないわけで。

そこで、参考にしたのがこちらのリンク。
The Importance of Localization in App Stores – App Annie Blog

2011年のデータなのがアレですが、無料ダウンロードだと、英語、中国語、ドイツ語、フランス語、韓国語の順。以外に韓国が重要みたい。

こちらのリンクは、2014年Q1のiOSダウンロード。第5位にロシアが入っている。
http://blog.appannie.com/app-annie-index-market-q1-2014/

こっちも参考にしました。
世界で最も影響力のある25の言語ランキング

例えば、ポルトガル語に翻訳すると、ポルトガルの人口は1000万人だけでなく、約2億人の人口を抱えるブラジルにもリーチできると。まあ、ブラジルでのiPhone普及率はすごく小さいけど。

結論から言うと、

英語、中国語(簡体)、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語あたりをまずはやっとけばよいんじゃないでしょうか。iPhoneの場合。今回はテストという意味も含め、これに加えて、中国語(繁体)、韓国語、ポルトガル語、インドネシア語なんかもノリでやってみました。

AppStoreでは、スペイン語はスペインとメキシコで使えて、ポルトガル語はポルトガルとブラジルでも使える。

念のため、gengo.comの翻訳者に、

「このスペイン語、メキシコのストアでそのまま使ってもいいかな?」

と聞いたら、

「この文章はどっちでも通用する文字しか使ってないから問題ないよ。」

という返事が来た。一応確認するのが精神安定上良いかもしれません。

アップロードはfastlaneで

アプリの説明文やスクショをアップロードする最終兵器がfastlaneです。

これは真面目に便利すぎて感動する。

以前から名前は聞いていたが、

「そうか、まあ便利そうだな。でも、僕はそんな対してアップロードする機会もないし、一回アップすればまず変更しないからいいや。」

とスルーしてた。

しかし、今回、ここまでたくさんの言語にローカライズして、スクショの数だけでも膨大な数。fastlaneがなければ詰んでた。むしろ、fastlaneがなければやろうと思ってなかったと思う。ありがとう、fastlaneを作ってくれた人。

具体的にはfastlaneのdeliverっていうツールを使う。ターミナル経由で、全部の言語のスクショ、説明文などを一気にアップロードしてくれる。

そして、gengoで翻訳された、説明文などをtextにコピペして、ScreenshotBuilderで生成されたスクショをfastlaneのスクショロルダに突っ込む。そのあと、ターミナルから一気に全部アップロードしたら、サクッと全部反映されてました。素晴らしい。

fastlaneのセットアップはこれ読んだら簡単にできた。
iOSアプリの継続的デリバリーに便利なfastlaneのご紹介

まとめ

さて、今回、調子に乗ってAppStoreの文章を必要以上にローカライズしてしまいましたが、重要なのは、それでダウンロード数が増えたかってことです。

ちなみに、gengo.comに、9言語ぐらい翻訳依頼して、全部で150ドルぐらいかかった気がします。多分、大してダウンロード数も増えず、このコストは回収できない気がするので、とりあえずブログを書きました。

まだサブミットしてないので、しばらくして結果が出たら、また記事にでもしようかと。


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