先日、ずっと見たかった映画、オッペンハイマーを見てきた。ノーラン作品だし、歴史的背景も興味深いので、去年からいつ日本で公開するんだろうかずっと待ってた作品であります。

伝記本とか読んで待ってたのに、一向に日本での公開日が決定しないから、DVD取り寄せて見ようかと去年の暮れ頃は諦めかけていた。

しかし、この映画は大迫力のiMaxで見ておかないといかんだろと思い、ずっと我慢してたので、やっと見れた感じです。

選んだ映画館は、池袋にあるiMaxレーザーGTの場所。音響もスクリーンも最高峰の場所です。わざわざ、映画館の会員になって先行予約した。ここまで気合い入れて映画の席取るのは人生初めてかもしれない。

予約時間なってすぐに取ったんだけど、いい席は数分で売り切れてたので会員になってよかった。ちなみに、人生初のプレミアムシートは、リクライニングできるし、横幅も広いし最高でした。

飛行機のビジネスクラスってこんな感じで快適なんだろうなと、ビジネスに座ったことない僕は想像しておりました。これから本命の映画はここで見たい。

映画は3時間あるけど、テンポもよく、あっというまでした。歴史と科学者の伝記物好きな自分としては、期待以上の出来で素晴らしかったんだけど、なんといっても、原爆実験が成功したシーンの劇場の空気感がすごかった。

これは、日本の映画館で、それも、あのでっかい映画館の、日本人が満席で座っている劇場でしか感じられない空気感でした。

実は、この映画を見たすぎて、旅行のついでに観に行こうかとも一瞬考えたりもしてたけど、あの劇場のなんとも言えない空気感は絶対に日本でしか味わえないなと思った。

というのも、僕たち日本人は、小さい頃から原爆の悲惨さを学校でも習うし、修学旅行で広島の原爆ドームに行くし、テレビでは色々な特集番組を見て育ってるわけですよ。

児童図書として「はだしのゲン」も読んでるし、原爆がどれだけ悲惨かを日本で育った日本人は共有認識として、どの国の人よりも教育されている。

原爆実験のボタンを押すまでと、爆発が起きた瞬間の映像は本当に緊迫感が凄くて、音楽とテンションも相待って映画史に残りそうな迫力です。

ただ、何よりも印象に残ったのが、実験成功までの緊迫の数秒でもなく、音の表現が凄い爆発シーンでもなく、成功を見届けた科学者の研究チームとスタッフが成功直後に現場で喜んでいるシーンでした。

この時の、満員の劇場のなんとも言えない空気感が凄かった。日本人なので、この実験が成功した結果、実際に広島と長崎に原爆が投下されてどうなるかが鮮明にイメージできちゃうわけです。

その瞬間、満員の劇場にいる500人以上の観客が、ほぼ似たような感情を共有しているんだろうなとその瞬間感じまして、これは当初予想してなかった凄い体験でした。

スクリーン上の人達は、正規のプロジェクトがついに成功したぞと、みんなで抱き合って喜んでいるんだけど、それを見ている観客達は全く違う感情を抱いているという、なんとも言えない凄まじい空気感だった。

僕は混んでる場所が嫌いなので、いつもガラガラの映画館を好んで行ってたんだけど、今回ばかりは満員の巨大な映画館で見てよかった。

ちなみに、日本で公開するのを大手の配給会社が渋った結果、ここまで公開が伸びたらしい。

ただ、作品の内容としても、核という凄まじいパワーを持ってしまった恐ろしさが作品全体を通して表現されてて、見るべき価値のある映画だと思いました。

今だと、AIを今後どうコントロールしていくかというテーマにも繋がっていくし、一度知ってしまうと後に戻れないという、いろんな事に通じる命題をよくよく考えさせられる映画だなあと。


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