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iOSアプリを8ヶ国語に翻訳した過程でわかったこと

最近、ListTimerZeny、Taxnoteを8ヶ国語ぐらい追加対応したので、その過程とか、使ったサービスとか、結果とかを書いてみたい。たぶん、翻訳を考えている人には役に立つと思う。

なんで多言語化しようと思ったか?

普通ローカライゼーションするとしても、まずは英語、ついでに中国語ぐらいだと思う。自分も、2年ほど前にリリースした時は日本語と英語ぐらいしか対応せず、そのままずっとやってきてた。

で、だいぶアプリがいい感じに出来上がってきたので、そろそろ他の言語にも対応してみるかな、でも面倒だなと思っていた時、まずは様子見として翻訳が簡単なListTimerのAppStoreの説明文とスクリーンショットだけでも他言語化してみようと思ったのが半年ほど前でした。

アプリのAppStoreでの名前や説明を7ヶ国語にローカライズしたらDL数が増えました

その時のレポートが上記の記事なんだけど、後からAppAnnieのデータを見てみたら、自分が勘違いしてたことにそのあと気づいたんですね。

以前は日本語と英語のみ対応してたListTimerを、中国語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語と一気に主要言語に説明文とスクリーンショットだけ対応してみたんですよ。

アプリの内部は大変だから、まずは反応を見てからどれに対応するか決めようと思って。

で、やってみたら、韓国語とロシア語のダウンロード数が増えた。特に韓国語が一ヶ月に10ぐらいだったのが一気に600ぐらいなってたと思う。そして、他の言語はあまり変わらず。

この時、人口的には他の言語のほうが多いはずなのになんでだろうなと不思議に思ってたんだけど、あとから気づいたんだけど、実は韓国語とロシア語だけアプリ内部もついでに翻訳してたんですよ。。うっかり忘れててあとから気づいた。なんという勘違い。

で、この時、「ああ、AppStoreの説明文とスクリーンショットだけでは、その言語のダウンロード数がどの程度増えるかわからないんだな。やっぱり内部も翻訳して、アクティブユーザが増えて、口コミで広がるっていう流れが出来ないとダメか。」ということに気づいた。

つまり、ストアの説明文とスクショだけ翻訳して、効果のあった言語を見極めてから内部を翻訳するという当初の計画はあまり使えなかったということでした。

ならば、結局はアプリの内部も翻訳して効果を見るしかないかと思い、まずはどの言語を翻訳するのが優先度高いかを調べることにした。

iOSアプリ翻訳の言語別優先順位

英語の次は中国語をすればいいだろうというのはなんとなくわかるんだけど、3つ目、4つ目、5つ目に優先すべき言語はなにかというのが意外にわからなかった。

というのも、Appleはそれぞれの国でのiOSがどれだけ普及しているか公開してない。そこで、まずは世界中で使われている言語の順位ってなんだろうと思ってググったり検索してみた。でもよくわからんなあとかTwitterで呟いてたら、友人の加藤さんがいい感じのリンクを教えてくれた。

ネイティブスピーカーの数が多い言語の一覧

このリンクによると、中国語、英語、ヒンディー語、スペイン語、アラビア語と続いていく。

しかし、単純に使われている人口が多くても、購買力がある順番とか、そもそもiPhone持っている人がいる割合も考えないといけないから悩ましい。

そんな感じで悩んでまたググってたら、一番参考になるリンクを、また加藤さんが教えてくれた。(笑)

これはアプリの分析ツールMixpanelが発表しているiOSの言語比率なので一番参考になる。2014年のだけど。最近なんかの数字で2015年から2016年にかけて中国語のiPhone販売率がかなり増えたという記事を読んだ記憶があるので、適当に中国の数字を多めに見つめればよいだろう。

というわけで、このデータをもとにすると、日本語以外の優先順位はだいたい以下のようになる。

1 英語
2 中国語(簡体字)
3 スペイン語、フランス語
4 ドイツ語、アラビア語
5 ポルトガル語
6 ロシア語 

しかし、ListTimerの経験では、なぜか世界的な人口では上記の言語より少なめの韓国語と中国語(繁体字)での結果がヨーロッパ言語よりよかった。具体的には、韓国、台湾からの流入である。

ちなみに、中国でメインで使われているのは簡体字(Simplified Chinese)で、香港、台湾、シンガポールなどで繁体字(Traditional Chinese)が使われているらしい。見分け方としては、漢字を省略して簡単にして作り変えたのが簡体字で、日本でも使われている漢字のもとになってる字数が多い難しいほうが繁体字です。

中国政府が識字率を上げるために簡単な漢字を普及させたとか、中国の人民を支配しやすいように昔の書物を読める人間を少なくするためにやったとかなんとか。

話を戻すと、なぜか自分のアプリでは韓国語と繁体字の流入が多そうなので、この二つは翻訳することにした。自分の仮説としては、日本から近いから、アプリの口コミが広がるのに若干有利なんじゃないだろうか。日本への留学生が広めてくれたりとか?

そして、なんだか言語として翻訳難易度高そうなヒンディー語とアラビア語はスルーすることにした。

最初は4ヶ国語ぐらいで様子見しようかと思ったけど、勢いで中国語(簡体字、繁体字)、ドイツ語、スペイン語、フランス語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語と8ヶ国語一気にやることにした。

なにがきっかけでヒットするかはわからないので、ついでにたくさん対応しておこうと。

さて、次はどうやって翻訳していくかを考えた。

翻訳の質が心配

まず、一番の懸念事項が翻訳を頼んでも、アプリとして変な翻訳になってしまわないかということでした。

英語だったらだいたいわかるけど、他の言語だとそもそも合っているかどうかもわからない。翻訳をテキストで頼んでも、翻訳する人はアプリを操作しながら考えるわけではないので、翻訳されたテキストをアプリ内で使用した時にどうなるかというのが一番心配だった。

完璧を目指すならアプリを翻訳した後に、Upworkとかでネイティブの人にアプリを操作しながらチェックしてもらおうかなあとか、iPhoneアプリのチェックも前提でやってくれる人を探そうかと考えてた。

結果的にはお金かかるし面倒だから断念したんだけど、スマホアプリに特化した翻訳サービスとかすごい需要あると思う。UIちゃんとわかってる人が翻訳してくれるなら余裕でプレミアム払うよ。

ということで、今回は前回も使ったGengo.comを使うことにしました。

アプリ翻訳する時に便利なサービスと使い方

iOSアプリをローカライズする時に便利なサービスがいくつかあります。

まず、スクショを編集するにはScreenshotBuilder。これがあるとフォトショップとかいらないし、多言語に翻訳するならめちゃ効率あがる。

さらにfastlaneというツール群のDeliverっていうツール。これは一度に大量のスクショやテキストをiTunesにアップロードしてくれる。これがないとiTunesで手動でやることになるので死んじゃう。

詳しくは昔まとめたので、こちらを参考にしてもらえれば。
gengoとScreenshotBuilderとfastlaneで、AppStoreのローカライズがめちゃくちゃ楽になった

さて、今回は実際に翻訳を依頼しないといけないのだが、実はスマホアプリの翻訳用のWebサービスがいくつかあったりする。

昔いくつか試してみたんだけど、よさげだったのはlokaliseというサービス。

ただ、結局これは使わないことにした。localiseはgengo.comのAPIを使っていて、localiseで翻訳依頼したテキストはgengo経由で翻訳されるんだけど、localise経由だとユーロでしか払えないとか、日本語からの翻訳ができないとか不便で、それなら直接gengo経由で依頼すればいいじゃねえかとなった。

ちなみに、iPhoneアプリの翻訳テキストの形式はこんな形になっている。

“Watch” = “見る”;
“Cancel” = “キャンセル”;

localiseを使うと、iPhoneのローカライズファイルを読み込んで、Web上で編集できたり、そのまま翻訳依頼できたりするのがウリなんだけど、gengo.comに慣れてきたら普通に自分でテキストを一括で変換して依頼したらいいなという結論になったのです。

gengoを使う上で一番重要な作業が、iOSアプリの翻訳ファイルで翻訳しなくてよい部分を[[[]]]で囲むこと。[[[]]]で囲まれた項目は、翻訳者には見えるけど翻訳はしなくてよいテキストになって、料金のカウントからも省かれる。

ちょっと面倒だけど、テキストエディタの置換機能を使って、こんな感じに変換する。

[[[“Watch” = ]]] “見る”;
[[[“Cancel” = ]]] “キャンセル”;

このようにすると、翻訳者は下記のように翻訳したファイルをアップロードしてくれる。

[[[“Watch” = ]]] “观看”;
[[[“Cancel” = ]]] “取消”;

あとは[[[]]]]をエディタで一気に消して、Xcodeにそのまま貼り付ければいいので楽チン。gengoでは[[[]]]の使いかたと、テキストエディタの置換を工夫する必要あり。

さらに、重要な点として、gengoで翻訳依頼する時、「Tell us the purpose of your translation」という項目があるので、アプリの場合はここで、「App/Web localization」を選んで、「Business」を選ぼう。

翻訳者の中にはiOSアプリの翻訳とか慣れている人もいて、僕はやりとりしてたらたまたまCSの学位持っててアプリの翻訳何回もやってるって人もいた。こういうアプリに詳しい人に割り振られる可能性が高まると思う。

お値段と時間

gengoはインターフェイスがすごくよくできていて使いやすくて素晴らしんだけど、一番いいのはとにかく翻訳結果が爆速で出来上がるってところ。

20文字ぐらいの短文をサクッと7ヶ国語に翻訳したいって時でも、数分ぐらいで出来上がったりする。このスピードがいちばん嬉しい。

料金体系は、英語からの他言語への翻訳でStandardで$0.06/word、Businessで$0.12/word。よっぽど簡単な文章以外はアプリの翻訳はBusinessを選ぶのが無難。これが日本語からの翻訳になると結構高くなる。

なので、自分はまず英語に翻訳してから、その英語を他の言語に翻訳していった。さらに、英語 => ロシア語は可能だけど、日本語 => ロシア語はできないとかそういうことがよくある。なので、実質的に英語ベースで他の言語にやらないと厳しい。

ざっくりで申し訳ないけど、あまり翻訳する部分は少ないListTimerみたいなアプリだと、アプリの内部、スクショ、ヘルプとか全部翻訳して、一つの言語につき1万円ぐらいだった。これが、Taxnoteみたいな翻訳料が多いものになると、アプリ、スクショ、ヘルプと合わせて言語につき4万ぐらいかかってしまった。

なんか勢いでたくさんの言語に翻訳してしまったけど、正直ここまでお金かかってたら1年後でも回収できない気もする。

きになる結果

以前のデータとして、Taxnoteのダウンロードは日本語圏が7割、英語圏が2割、その他が1割といったところ。ListTimerは日本語圏が6割、英語圏が2割、その他が2割といったところでしょうか。

まだ、翻訳してから1ヶ月ぐらいしか立ってないからはっきりとした効果がなんともわからない。こういうのって突然増えるより、じょじょに増えたりすることが多いので。一気に増える場合は、タイトルとかキーワードがハマった時かな。

中国語、ドイツ語、フランス語とか、今まで翻訳してなかった言語を翻訳することによりAppAnnieの分析をみたら、それぞれの言語で100パーセントの上昇率とかになるんだけど、これはそもそもに数字が小さいから。

例えば、翻訳する前、ドイツからの流入は1ヶ月に3ダウンロードぐらいだったので、30になったとか。そういう形です。まあ、翻訳すると底上げされるのは間違いない。僕みたいな個人開発者だとかけたお金に対してのコストパフォーマンスがどうなるかが大事なんだけど。

多言語に翻訳するさいの注意

当たり前だけど8ヶ国語も対応してしまったら、今後アップデートでちょっとどこかの文章を変えるたびに、対応しないといけなくなる。これがめちゃ面倒になる。幸いなのは、短い文章であればgengoに依頼すると1時間以内に納品してくれるというとこでしょうか。

ついでにいうと、英語以外での問い合わせもやってくる。僕はHelpshiftというサービスを使ってアプリ内部から気軽に問い合わせできる仕組みを入れてるので、韓国語とかでメッセージが来た時に「おお、どうしよう。。」と最初なった。

フィードバックしやすい状況を作るHelpshift

こういう時は、google翻訳使ってる。まず、自動翻訳で文章に意味がわかったら、それへの返信を英語で書いて、なおかつその下に韓国語に自動翻訳した文章を貼り付けてる。

とりあえず今回は翻訳するまでの過程やどうやったかを書いたけど、数ヶ月ぐらいしたら翻訳の効果もはっきりしてくるので、その時はまた記事を書こうかと。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら

環境変化で新しく発生した問題からサービスを考える

僕はサービスやアプリのネタを考えるのが好きなんですが、考え方のフレームワーク的なものを最近考えてみた。

その中でも、「最近新しくできた問題、もしくは増えてきそうな問題をネタにサービスを考える」という方法が個人的には精度高いんじゃないかなと。

なんでかという理由を書く前に、新しいサービスを考える上でのいくつかの切り口をまず考えてみた。

新しい技術で可能になるものから

これが一番よく思いつくパターン。

最近だと、AIの進化とか、ARやVRが普及したらこういうことが可能になるから、こういうサービスが受けるんじゃないかっていう考え方です。

でも、これはみんなが最初に考えるパターンなので競争率が高い。そして、一番難しいのが、その新しい技術が本当に普及するかどうかが誰にもわからないところ。

そうはいっても、ある程度普及してからやろうかと考えると、すでに便利なサービスが普及している可能性が高かったり。

ついでにいうと、ポールグレアムが言ってるように、未来の当たり前にできる限り早く近くには、自分自身が最先端の技術に詳しい人にならないといけない。例えば、ブロックチェーンや仮想通貨関連のサービスを立ち上げるなら、仮想通貨業界の専門家ぐらい詳しいのが一番よい。

ただ、よくあるのは、新しい技術で可能になったサービスを作っても、誰も欲しがらないっていうパターン。

普遍的な人間のニーズから

これはジェフベゾスの考え方。

10年後のテクノロジーの進化や、社会環境の変化を予測するのはすごく難しい。でも、10年後でも、人間の普遍的な欲求は変わらないと予測するのは簡単。

ベゾスさんは「10年後にも、人々は注文した商品ができるだけ早く届いて欲しいと思うだろう。」と考えて、そこに注力するらしい。

この先変わることを予測するよりも、変わらないことを予測するほうが簡単。

10年後にARやVRや自動運転や、人工知能が今騒がれてるように普及しているかは定かではない。でも、10年後にも、人々は美味しいものを食べたいと思ってるだろうし、移動は速いほうがいいだろうし、健康への関心もあるだろうとは思います。

この考え方はBaseCampのJason Friedが、自身の会社の出資者であるベゾスからもらったアドバイスで一番影響を受けたとブログで書いてた。

新しく発生した問題から

今回の記事のメインなんだけど、技術進化や環境変化で新しく発生する問題から、それを解決するサービスを考えるやり方。

技術進化でいえば、インターネットが普及してなかった頃には、ウイルス対策ソフトとか誰も欲しがらなかったけど、今はとてもニーズがある。

SnapchatはアンチFacebookという精神から生まれたらしく、SNS疲れを感じてたユーザに一定期間で消えるものを、なんでも情報を収集しようとするFacebookへのストレスから真逆のサービスを作ろうと思ったらしい。

*関連記事
新しい便利なモノは新しい問題も作る

僕としては、新しい技術をモトに考えるよりも、問題を軸にしている点で、こっちから考えるほうが外れが少ないんじゃないかなあと思ってます。

例えば、情報化社会でなんでも収集される世の中なので、最近は暗号化技術を使ったメッセージアプリが人気になってたり、最近の画像認識技術の進化で、顔写真と画像検索が一発でできるようになると、今後ますますプライベートを守ることが難しくなってくると思う。

昔からあった問題の場合だとすでに解決方法は考え尽くされていてる可能性が高いけど、最近発生してきた問題なら、まだ世の中には出てきてないけどニーズはある可能性が高い。

というわけで、以前はなかったけど、最近の環境変化によって発生してきた問題はなにかを考えて、それを解決できるアイデアを探すのは結構いい切り口なんじゃないかと。

世の中は合理的に発展するとも限らない

ついでに僕が気をつけていることを付け加えると、世の中は必ずしも合理的に発展していくとは限らないという点です。

例えば、キーボードの配列は一番効率的な並び方じゃないけど、最初に普及した現在の配列が市場を奪った時点で、もっと効率的な配列が普及する可能性は駆逐されてしまった。

英語は世界で圧倒的に普及している言語だけど、世界で一番よくできている言語では全然ない。単純に歴史の過程で大多数の人が使い始めたので、普及した言語を使うのが一番便利だからさらに普及するというフィードバック効果が発生してる。

だから、この技術が一番優れているからとか、この仕組みが一番理にかなっているからとかいう理由だけで、それが発展するとは限らないということを常に意識してます。

例えば、数年前にスマホが普及し始めた頃、ネイティブアプリより、HTML5がスマホの未来だという考えがあった。

ユーザーからしても、アプリをインストールしなくてもよいし、iPhoneでもAndroidでも使えるし、開発者側からしても別々のプラットフォームにアプリを開発しなくてよいから、将来的にHTML5が普及するに違いない!っていう理屈。

Facebook初のiPhoneアプリを作った有名なエンジニアもこの考え方で初期のFacebookアプリを開発してたし、Instagramの創業者も「これからの時代はHTML5だから、HTML5をモトにアプリを作ります」とプレゼンして、マークアンドリーセンも「うんうん、その通りだ」とうなづいていたらしい。

でも、残念なことに今現在もHTML5はメインになってないし、ユーザにとっても開発者にとっても面倒なのに、未だにiPhoneとAndroid別々のアプリを開発しないといけない。

論理的に考えると、マルチプラットフォームな仕組みのほうがみんなが幸せになる可能性が高いので、将来的にはそういうものが普及するのかもしれない。

でも、大事なのは、いつの時点でそうなるかなんですよ。3年先にそうなるか、5年先にそうなるか、10年先にそうなるかがわからないと、なにもわからないのと同じなので、戦略の立てようがない。

というわけで、「この技術が優れているから勝つだろうとか、この仕組みがよいから普及するだろう」と考えないようにすることを肝に銘じております。

困っている問題の専門家であること

ただ、サービスを考える上では、新しい技術に詳しいのも重要だけど、一番重要なのは、不便だったり面倒だったりする問題に対して詳しい、もっといえばその問題に困っている当事者であるっていうのが一番だと思ってる。

なんといっても、問題を本当にわかっていてそれに困っている当事者なら、考えついた解決方法が本当に役に立つかどうかを見極められる。

というわけで、比較的最近の、新しく発生した問題の当事者であり、それを解決するアイデアを思いついた場合、そのアイデアは小さく試してみる価値があるかもしれない。

*関連する記事
一番リスクの高い部分から始める


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アフィリエイトの営業メールがよく来るので真面目に読んでみた

1年ほど前からちらほらとアフィリエイトの掲載営業メールが来るようになりました。

どんなメールが来るかと言えば、僕のブログではアプリの事やウェブサービスのことが話題になることが多いので、プログラミング講習とかプログラマーの副業サイトを紹介してくれませんかと言う営業メールがよく来る。

例えばこんな感じだ。

管理人様

株式会社RのTと申します。

弊社はアフィリエイトサービスを運営しております。

下記サイト拝見いたしました。
「できるプログラマーからペアプロで習う勉強方法をUpworkで試した」

是非、弊社アフィリエイトサービスに参加いただきたく、ご連絡させていただきました。

早速で大変恐れ入りますが、
貴サイトにおすすめの案件をご紹介させていただきます!

================

◆プロモーション名
ほにゃららプログラミング学習サイト

◇LP確認用URL
アドレス

◇報酬:
コース申込後入金確認:11,880円(税込)
説明会動画視聴完了:1,080円(税込)

最短4週間で未経験からプロを育てるオンライン完結のスクールです。

まぁこーゆーメールがよく来るんだけれども、いつもめんどくさいからスルーしてたんですよね。でも、先日暇だからちゃんと読んでみたらできる営業マンの方は上記のようにちゃんと報酬金額も書いてるんですよ。

やっぱり人間ちゃんとギャラを最初に示してくれると面倒だなぁモードから、ちょっとやってみっかモードに変わるわけです。

このブログは文章を書くのが好きなのもあり、ほとんど趣味みたいなもので、ついでに自分のアプリを宣伝できたらいいかなぐらいの位置づけです。

でも、ちゃんとお金が儲かるようになれば僕もポルシェ911を買えるようになって、湾岸ミッドナイトばりに首都高を夜な夜な走って、ブラックバードと言うあだ名が漫画のようにつけられてしまうかと思うと悪くないなと思ってきました。

ちなみに話は戻るけど、誰かに仕事を営業する時は出来る限り情報を小出しにしないで可能な限り重要な事を先に伝えるのがいいと思う。

というのも、こういうお仕事があるんですけれども興味ありませんか、もしありましたらご連絡ください。(具体的な情報は無し)

というのはものすごく面倒臭いと思うんですよね受け取る側からすると。まず最低限ギャラを示してくれよと。情報量が少ないと返信率がぐっと下がると思う。

というのをいつも思っていたので、僕がアップワークでプログラマーを募集するときは、これでもかと言う位実際にどういうことをするか、どういうことは必要ないか、こーゆー状況でもちゃんとお金は払いますとか、いつも自分が不満に思っていたことを逆に考えて書きまくった。そしたら結果的にミスマッチもなくなって良かったとは思います。

さて話がそれたけど、アフィリエイトの話に戻ります。

これ実際に何かを掲載するとなるとやっぱり広告なので読んでいる方からすると、すごいあーうざいなぁめんどくさいなこのサイト、ってなるリスクは大いにあるんですよね。

最悪のケースになると、このサイトは何かアフィリエイトを紹介するサイトなのかよ。このブログで書いてる事は信用できんわ死ねみたいな。

僕も今までGoogleのバナー広告をつけたりしたことがあるんですけど、どうもサイトの内容とそこまで関係ない広告が表示されてブログの見た目的にも読者的にはあんまり良くない見栄えになって、その割にはポルシェが買えるほど収益も無いのでそれなら外すかなと言う結果になってました。

しかし、今回今までスルーしてきた営業メールをちゃんと読むと、まぁそこそこ記事の内容に関連する広告もあるし、紹介されているサービスもまあまあ面白いのがあったのでこれなら悪くないなぁと思った。

僕のイメージするいい感じの広告を出しているメディアといえばPodcastのRebuildとか。このラジオはスポンサーをちゃんと選んでるし、ある程度スポンサーの感想や話題を自然に話すので聞いてるほうも面白い。

でも、1番重要なのはスポンサー広告をちゃんとメディア側がしっかりと審査して選んでいると言うとこだと思う。

さらに言うと、僕が購読しているメーリングリストのiOS Dev Weeklyでは、毎回メールの中に出てくるスポンサーサイトは同じではなくて、いつもiOSプログラマならすごく興味の出るようなサービスが紹介されている。

正直に言うと、このメーリングリストで紹介されているスポンサーのリンクはほぼ100%の確率で毎回クリックしている。ほんとにあのメーリングリストの紹介する精度は凄い。

となると、このブログで自分が選んで面白いスポンサー広告だけ貼り付けたいってなると、結論としてはそれぞれの記事ごとに自分がいけないと言うことになりそう。

うーむ、これは結構面倒そうだ。

この話に関連すると、ブログを書いている時ってやっぱり自分が興味あって書きたいと思うことを書くのが1番面白いんですよね。

だから、このサービスを紹介してくださいみたいな広告記事とかはよっぽど自分がそのサービスを気にいってない限りやりたくない。

自分が興味あることを自由に書いていって、ついでにあわよくばお金もついてくるって言うバランスが1番面白いんだろうなぁと思います。

ちなみに、営業マンが結構熱心にメールしてきてくれて(ちゃんと記事の内容に沿って広告を提案してくれた)、使ってみようかなと言うアフィリエイトサイトはこれ。登録フローは結構よくできてた。

もしもアフィリエイト

記事ごとにすごくマッチする面白いスポンサー広告を機械学習で提案してくれて、自分が納得したらそれを承認するみたいな仕組みになれば最高なんですけどね。


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音声入力の進化でアプリのUIが変わるかも

ここ1年でiPhoneの音声入力が一気に進化したので、スマホで音声入力を最近よく使ってる。

というのも、僕は数年前に頑張ってフリック入力を練習したんだけどやっぱり入力作業はキーボードが圧倒的に早いから基本的にはキーボードで打つようにしてたんですよね。

それが最近の音声入力の進化で一気に変わった。僕はフリック入力を使うよりキーボードでバシバシ打ったほうがはるかに効率が良いけど、最近は音声入力の方がキーボードよりはるかに早いことに気づいた。

もう何か音声入力に慣れてくるとキーボードを使うのがだるくなってくるぐらいすごい文章入力が楽。実は、最初音声入力を使ってた時はやっぱり音声入力だとちゃんと認識してくれるような日本語しか使えないからやっぱり限界あるなーと思ってたんですよ。

しかし、音声入力何度も使っていくうちにそこまで音声入力で認識できないような変わった文章は使うことがほとんどないってことに気づいた。つまり、90%は音声入力で大体入力できる。自分の場合。

あとキーボード入力との大きな違いはスマホで寝転びながらでも入力できるってことです。パソコンに比べていろいろな時に入力ができる。要はキーボードっていうのはパソコンを開いて少なくともキーボード叩けるような姿勢を作らないといけないけれども、音声入力だったらスマホだから本当に自由度が高い。

自由度が高いって事は文章を入力するときの最初の1歩がいろんな状況で作れるってことなんです。文章を書くときに何が1番の壁かと言うと最初の一歩なんですよ。

最初に書き始めさえすれば後は普通に続くんだけれども、それがなかなか難しい。でもスマホの音声入力を使うと気軽にスタートできるからこれが1番でかいかも。さらに音声入力だとすらすらとどんどん入力が進むから気が付くと長文ができてしまうみたいな。これはマジで凄い。

もう最近はアプリのサポートメールの返信も音声入力でやれてるし、ラインの返信もそうだし、Twitterも音声入力でやってる。

今まではキーボードで打つのが1番早いからキーボードが使えない時は何か効率悪くてめんどいからいいや後でしようってなって結局やらないっていうことが多かった。でも音声入力だとスマホでいつでもさくっとできるので、なんかTwitterでつぶやくのもちょっと多くなっちゃうみたいな現象が起きてしまう。

ここまで読んで音声入力を以前試してみた人はこのように思うんじゃないだろうか。いやー、それでも音声入力使ったら結局それを修正するのに時間がかかって結果的に面倒でダメだってなるんですよねと。

実は以前の僕もそうだったんだけど、なんか最近の音声入力は凄い優秀でほとんど修正がいらない位になってきた。これは僕が慣れてきたって言うよりも音声入力の進出が単純にかなり上がってるだけだと思う。iPhoneすごいな。

そして、音声入力で文章を入力しまくってたらなんか次はSiriをもっと活用したくなってきた。と言うわけでアプリのランチとかいろんなこととかを最近出来る限りSiriを使ってやってみようかなと練習しています。

そんなことをやっているとふと気づいていたことあります。何かアプリを開いていろんなところをタップするのが面倒になってくるんですよ。例えば、音声入力でTwitterを開いたとしてそこから右上のツイートボタンをタップして、そして音声入力のボタンをタップしてと、ここまでのステップ数がすべてだるくなってきた。

もう全部音声でやりたくなる。つまり、アプリの操作が面倒になってくるんですよ。

これを突き詰めていくとどうなるかなぁって想像していくと、今後のアプリのUIは音声入力に標準で対応していかないとこのアプリすごい使いづらいわあって数年後にはなってそう。

例えばヘルプを見るときでもヘルプ開いてって言っただけでアプリのヘルプ画面が出てきたり、なんかこのアプリこういうことできないのって思った時は単純にそういう操作を音声で入力しするようになるかもしれない。

そういう意味では、僕はいつもアプリのUIを考えるときにいかにユーザがボタンなどを発見しやすく、なおかつ押しやすい位置に、わかりやすい表示でつけるって言うのをものすごく気をつかってきたけどこれが変わるかもしれない。

つまり、現在ではユーザが発見しやすくするためにはボタンを少なくしないといけない。なぜならあまりボタンが多すぎると重要な機能が埋もれてしまって見つけられなくなるからです。

でもアプリを音声入力でガンガン操作するような時代になると、基本的な機能はすごいシンプルなUIで絞って表示するとして、その他の細かい機能もいっぱいつけれるかもしれない。音声入力で検索してもらえるように。

これ今までは設定画面もあまりごちゃごちゃたくさん入れると本当に大切な設定項目が埋もれてしまってユーザが発見できなくなるから設定画面のオンオフでさえも慎重に絞る必要があったんですよね。これが変わるかも。

実はそれでも設定の数や機能が多くなるとわかりづらいものにはなるのでそうはならないかもしれないけど、少なくとも音声入力でお目当ての機能に一発でショートカットしやすくなるとそれだけで利便性はかなり変わってくる。

最近はもうスマートフォンがすべてのコンピューターの中でメインのデバイスになってきたけれども、目の前にパソコンがあるのにスマホの音声入力を使うことになるとは思いもしなかった。

まさに入力装置としてのポジションもパソコンから奪おうとしてきてる。これからAIとかがどんどん進化していくとこの流れは加速しそうなので、本当にパソコンがいらないシチュエーションが増えそう。

僕なんかはプログラミングするときはまだまだパソコンを使わないとやってられないけれども、一般人はスマホファーストどころか、完全にスマホオンリーの世界になってきた。

これは僕が作ってるTaxnoteの頭で問い合わせが来るときにだいぶ前からひしひしと感じている。というのもパソコン持ってないんですけども、仕訳帳や損益表を印刷したいですという問い合わせがものすごく多いから。

あーもう完全にスマホ1つだけで全てできないとだめな時代なんだなぁとよく思う次第です。

参考記事
ジョギングしながら3000字!――野口悠紀雄が教える“「超」入力法”


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Whyから始めるAppStoreの説明文

最近、ネットをさまよっているとこんなプレゼンが見つかった。

しっかりと見てないんだけど、Whyからはじめよ!という主張だ。Whyから始めたからAppleも成功した。Whyから始めたら君も成功して、フェラーリに乗って、南の島で美女に囲まれウハウハになれるよっていう内容らしい。

というのは言い過ぎかもしれないけど、Whyから始めると心に響きやすくて、説得力もましますよっていう話らしく、確かに、そうかもしれないと思ったので、AppStoreの説明文を実験的に考えてみました。

そもそも、僕はいつもAppStoreのアップデート文を、いかに読んでもらおうかと考えた結果、なんで今回はこういうアップデートをしたかを毎回しょうこりもなく時間かけて長文書いてるんだけど、よく考えるとストアの説明文は普通だった。

よくある、こんな感じです。

「このアプリの利点はこんな感じだよ。こんな機能があるよ。こんな人にオススメだよ。有料版の特典はこうだ!」

まあ、ぜんぜんWhyから始めてる感じではない。そういや、アプリをリリースする時はブログでいつも書くんだけど、そこには「なぜこのアプリを作ったか」っていう説明をタラタラと書いてたので、ある意味Whyから始まってた気がする。

例えば、Taxnoteをリリースした時に書いた二年前の記事は、今読み返すとなぜ作ったかが書かれていた。

でも、AppStoreの説明文になると、たぶん誰も長かったら読まないだろうなあと思って、できるだけ簡潔に、シンプルにアプリの利点を短く書くっていう方針で書いてました。

まあ、ほとんどの人はまずスクショ見て、AppStoreの説明文を読む人なんて少ないだろうから、ちょっと実験的にWhyから始めるやり方で書直してみた。基本的な説明はスクショに書いてるし、まあ大丈夫だろということで。

ListTimerの説明文はこんな感じにしてみた。

こんにちは。開発者の梅本です。ここではなぜListTimerを作ったかを書いてみたいと思います。

僕は、電車の乗り換え、カップ麺の時間、筋トレなどにタイマーを使うのですが、iPhoneのタイマーはセットに時間がかかり、いつもつらい思いをしてました。

そこで、もっと素早くタイマーをセットできないかと、いろいろなアプリを試しましたが、どれも満足できず途方にくれていたのです。

そんな時、ふとアイデアが浮かびました。

最初からリストで1分〜60分とタイマーを並べ、スクロールとタップだけでスタートするのが最速なのでは?

何度考えても、これが最も速く、シンプルで、余計な操作もいらないと確信が持てたので、さっそくプログラミングして実際に使ってみました。

すると、目論見通り、アプリ起動からタイマーセットまで、シンプルで素早く操作できるものができました。

これだけでもよかったのですが、そんな時、タイマーの時間一覧と一緒に、終了時刻も表示すればアラームとしても使えるのではという、素晴らしいアイデアをもらいました。

これは、使ってみるとわかるのですが、本当に、本当に便利です。

今までは、1分後に終了するタイマーというセットだけだったのが、1分後に終了+終了時刻 という、2つの時間軸からセットできるのです。

これで、30分後に出発しようとセットしたら、30分後は何時何分という表示が自動的にわかるようになります。

逆に言えば、電車が、7時15分に到着するからと7時15分にセットしたら、それは何分後なのかという、反対の視点からも使えます。

まさに、カウントダウンタイマーとアラームの融合です。

これは使ってみないとなかなかピンとこないので、ぜひ試してもらえれば嬉しいです。

もちろん、細部も長く使ってもらえるように丁寧に作っております。

まず。リストに表示される終了時刻はリアルタイムに更新されます。ここは終了時刻がずれないために重要なところなんです。

また、アプリを閉じた時はローカル通知でお知らせするので、バッテリーも消耗しません。

通知も、一回では気づかない事があるので、何度も呼び出すようにもなっており、最近ではロック画面からもタイマー終了が出来るようになりました。

日常的に何度も使うことを考え作ったので、一度使ってみてもらえれば、これ幸いです。

なんか長いけど、ストーリーにしたほうが結果的に読んでもらえないだろうか。たぶん読んでもらえるかもしれない。いや、そもそも説明文なんて誰も読まないから、これでいいわということで、ついでにTaxnoteも書いてみた。

Taxnoteはこんな感じ。

こんにちは。開発者の梅本です。ここではTaxnoteをなぜ作ったかを書いてみます。

始まりは僕が個人事業主として確定申告する必要になったのがきっかけでした。

その時、青色申告の本など片っ端から読んでみて、会計ソフトで帳簿をつけ始めたんですね。その時わかったのは、一番の手間は日々の帳簿入力だということでした。

会計ソフトで決算は簡単になるけど、日々の帳簿入力は時間がかかるし操作も面倒なんです。クラウド会計ソフトも試しましたが、細かい修正が必要だったり現金部分は手動だったりと。

アプリで入力したほうが楽そうだと思って、片手でさっと経費を記録できるアプリを探してたんですが、気に入るものが見つかりませんでした。

それならばと、以下の3つを軸に開発したのがTaxnoteなのです。

1 片手で素早く入力できる
2 家計簿感覚だけど複式簿記で記録
3 帳簿はExcelや会計ソフトに出力可能

デザインのセクシーはありませんが、その分、長く使い続けられるよう細かい操作性にはとことんこだわっております。

特に、余計な機能をゴチャゴチャと増やさず、シンプルさを保つ点には常に気をつけているので、新機能の採用はいつも悩みに悩みます。

2014年2月のリリースからコツコツ改良を続けた結果、集計が見やすい損益表、電卓、繰り返し入力など少しずつ進化し、AppStoreで一番売れてる確定申告アプリになりました。

青色/白色の確定申告をできる限り楽チンにするために作っているので、よければぜひ試してみてください。

いちおう、この後に有料版の説明などを追加してるけど、こっちもWhyから始めたので、いちおうアプリの方向性なんてものが読む人には伝わりやすいかもしれない。以前は、こんなアプリです、こんな機能があって、ここが売りだよ!っていう普通の書き方でした。

さて、ここまでやると、この試みの効果をちゃんと計測しないといけないね、という声が聞こえてきそうである。つまり、この説明文にしたおかげで、以前と比べて数字としてどう変わったか。

iTunesでは最近、ストアのインプレッションを数字でわかるようになったので、頑張れば比較できそうだ。

でも、面倒だからやらないでおきます。

そもそも、数字分析ってのは、その数字をみてどういうアクションを起こすかという前提と、しっかりと検証に値する条件で数字を取るコストのバランスで決めるべきなので、今回はそれに値する労力と、その結果を知ったからといって変わるアクションが決定的でない。

*参考
Lean Analytics 虚構の数字と改善に繋がる数字

ということで、要約すると面倒だからやめようとなった。

ちなみに、こういう書き方や実験は、個人でほそぼそと開発してる身じゃないとやりにくいだろうし、逆に考えると企業にはやりにくい弱者の戦略であり、たいして時間もかからないのでうまくいったら儲けもんかもしれない。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら

作ったアプリをドラマで使ってよいかと聞かれた

先日、僕がAppStoreで出してるListTimerというアプリを、ドラマのワンシーンで使ってよいかとテレビ局の人から問い合わせがくるという、レアイベントが発生しました。

以前、Taxnoteが週刊アスキーに載った時も結構嬉しかったけど、ドラマとなると、もっと嬉しい。

もちろん、「どうぞどうぞ」といった感じで返事した。面倒なこと言うとあっちもやりにくだろうから、「どうぞ、どうぞ、好きにしてください。」といった感じである。

そして、こんなネタはなかなかないので、どんなふうに連絡が来たとか、アプリについて話したこととか、経緯を面白おかしく書こうと思いブログ記事にしてみた。そして、社会常識溢れる僕は、「こんな感じで記事にして、ドラマのことも宣伝してみたんですけど、大丈夫ですかね?」と確認してみました。

しかし、ドラマの制作上ちょっと書けない内容に触れていたようで、書き直すことに。やっぱ、大きな組織でいろんな人が動いてるわけだから、なかなか難しい部分があるんですね。

ちなみに、局の人には

「すいません、すごく面白い内容で記事を書いてもらって、番組も応援してもらってるのに恐縮なんですが。。」

といった感じで、最初から最後まですごく丁寧に対応してもらいました。

まだ、ListTimerが出る場面の撮影は始まってないかもしれないので、本当にドラマに映るかはわからない。カットされずに無事登場すると嬉しいところ。

とりあえず、7月21日木曜10時スタート、松嶋菜々子主演の「営業部長 吉良奈津子」というドラマに出るらしい。映るとしたら、8月4日の回らしいから、ワクテカしながら待っておこう。

ドラマが半沢直樹とか、家政婦のミタぐらい、いや、それこそおしんぐらいヒットしたら、僕も孫ができた時、「実はね、あのドラマに当時ぼくが作ったアプリが登場しててね。」とか自慢できるので、社会現象レベルでヒットしないかな。

ドラマのあらすじとしては、キャリアウーマンの松嶋菜々子が育休から復帰して、まだバリバリと仕事したいけど、それに立ちはだかる日本のビジネス社会といった話らしい。なんて面白そうなんだ!!女性の社会進出が叫ばれてる昨今、なんとも現代的なプロットではないですか!

僕の好きな雰囲気イケメンの松田龍平も出てるし、スワロウテイルの伊藤歩も出てるし、真田丸でええ人オーラ出し過ぎな高木渉さんも出てるし、僕の地元、富田林出身の板尾さんも出てる。

これは大ヒット間違いなしだな。Netflixばっか見てる場合じゃないわ。


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AI時代と音声認識を使った執筆の圧倒的なスピード

AIと音声認識の進化の記事を読んでたら、試しに音声認識で文章入力してみようと思いました。そこで、iOS9のメモアプリを使ってブログを書いてみた。

記事中でも書いてるけど、一番の利点は圧倒的な入力スピードと寝転びながらできること。

すごいダラダラした文章になって、段落分けもちゃんとしてないけど、あえて、誤字脱字はそのままにしてみて、文章の構成や整理もしないほうがどんなもんかがわかりやすいと思ったので、そのままにしてみた。

ここからが音声認識で書いた今回の記事。
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前々から興味があって、何回も挑戦してはやっぱりこれは駄目だな、小さい子キーボードで打ったほうがいいわと思って断念していた音声認識での文章を執筆をもう一回試してみる。

というのも、僕は文章を書くのが結構好きなんだけど、実際に文章書くのはやっぱりめんどくさくてしょうがないからなかなかできない。なかなかできないから、本当に気が向いたり、よしやるぞ!と、気合を入れて作業にかからないとなかなか進まないのは問題だったからだ。

でも、最近はAIの進化が凄まじいと言われて久しいし、それなら音声認識でちょっと文章執筆をもうちょっとテストし直してみようかと思った次第です。そこで、実際にやってみて、音声認識での文章を執筆の良い点や悪い点をちょっと考えてみたい。もちろん、この文章は全部音声認識で書いている。

まず、前回のiOS 8と違って今のiOS 9はめちゃくちゃ音声認識が上達している気がする。それはiOS 9生ときにすぐに気づいた。だから、次のiOSではもっともっと認識精度は上がっていてかなり使えるようになるかなと。期待している。

まず第一に音声認識で文章を執筆をするという利点は、寝ながらとか姿勢を気にしなくて良いと言うことだった。例えば、iPadを持ってお布団で寝転びながら本本とかネットを読んでいるとする。そんな時に、あるアイデアが思いついて、僕はそういうアイデアが思いついた時は文章を書きながらあーでもないこーでもないと、推敲しながら考えるのが、良いと思っているのだけれどもこれがすごくやりやすい。

だって、お布団の中で寝転んでいるときにさー文章書いてみるかってなると、まずMacを開いてOSを起動して、キーボード打つと言う姿勢を立て直さないといけないからです。その姿勢を立て直すというのが結構心理的な障壁になって、こんなちっちゃなことなのねまぁめんどくさいからまた今度にするかとなる。そして、その今度は二度と来ないのである。という意味で、どんな姿勢でも音声認識で一生執筆ができるっていうのは、これは想像もししてなかった素敵なことだなと考え直された。

次の利点としては、何といっても文章を書くのに比べて音声認識で文章を執筆させると、文書作成の速度がめちゃくちゃ早い。これはもうほんとに、鈍行列車と新幹線の違い位生産性が違うかもしれない。今までは、その利点を上回る音声認識精度の低さと言うデメリットがあって、やっぱだめだこれはと思いいつもまだまだだなと諦めてたんだけど、最近のレベルではメリットは上回り初めて来たかもと思った。

僕は日本人なので日本語で音声認識を使っているけれども、もしかすると英語だとはるかに精度が高いのかもしれない。何故かと言うと、日本語に比べて英語はもっと単純な言語なので、機械といつも相性が良いから。OCRとかでも日本語と英語の生徒の沢全然違ってて、英語ならほぼ100%の精度で認識できるのでも、日本語は漢字やらいろいろあって本当に押し合うの精度はなかなか100%にはならない。

もともと、この文章を書こうと思った理由は、この英語で音声認識を使えると言う英語ネイティブの人と他の言語のネイティブの人でこれからのAI時代、文章を執筆の生産性の違いが大きくなるんじゃないかと言う仮説を思いついたからでありました。つまり、英語ネイティブの人が英語で音声認識を使えるともうほぼ100%の精度で認識してくれるからガンガン使えるんだけど、日本語とかだったらまだまだだから英語ネイティブの人に比べてプロダクティビティーが全然変わってきてすごくそんなんじゃないかなと思ったけれども、実際に日本語で音声認識を試してみたら日本語でも10分性能上がってるからそこまで心配することないかなと思い、音声認識での執筆のメリットデメリットについて書いてみるかと方向転換したのでありました。

今書いてて思うけどこの音声認識を使った文章つのメリットのやっぱり大きな店は、圧倒的なスピードである。これは最初なんだかゆっくり音声認識を使うけど、慣れてくると結構の早口でも対応してくれるというのがわかってきてどんどん早口でしゃべるようになる。それでも、結構ちゃんと認識してくれて文章を作成していってくれるのでこれはかなり自分でタイピングするに比べて速くなる。最近では日本語のタイピングでも自動的に漢字変換をしてくれるような機能があったりもするけど、この音声認識だったらもう完全に自動的に漢字変換だし、何よりたちタイピングいくら上のように早くてもこの音声認識のスピードには全くはがたたない位スピードが違う。

単純な文章入力と言う形で考えると、今まで1,200字入力するのに1時間位かかったとすると、音声認識で入力したら多分半分以下のスピードで入力ができると思う。もしかしたら3分の1位かも。

ここまで音声認識のメリットは、キーボードの前で姿勢を正さないといけないことと、圧倒的な入力スピードだと書いてきました。次に音声入力のデメリットについて書いてみます。

まず第一に、音声入力で文章を執筆していくと、機会に分かりやすい言葉で話さないといけないので、独特の文章、例えば村上春樹のような言い回しで文章書きたいとか、自分の色である方言を使ったり、いろいろな書き方で文章を作成すると言うことが難しくなる。将来的には可能になるのかもしれないけど、ちょっと変わった文章の書き方をすると機会が認識してくれない確率があるので、どうしても標準語で一般的な表現方法を使うようになる。つまり、小さな話の面白さとか、その人独特の表現とかを使いにくくなるのでここが何気にでかいデメリットかもしれない。

もう一つのデメリットとしては、やっぱり音声認識もまだまだ完璧ではないので文章が細く間違っていて修正しないといけない点が出てきてそこがめんどくさい。でも、この制度はどんどんでし上がっていくだろうし、実は現在でも、まずは音声認識でチャット入力していき、後から何かフィルターみたいなツールを使っていっぱつで文章をある程度まで修正したりするやり方があるかもしれない。これも英語を使って入力したり修正したりするのははるかに簡単にできるんだろうと思う。

ここまで音声認識で書いてきて思ったけど、小さなデメリットとしてはずっと喋ってると喉が渇いてちょっと疲れる。そしてもちろん、これは家1人じゃないとできない。つまりカフェとかこうワーキングスペースではできない。

さて、ここまで全部iPadを使って標準のメモアプリで音声入力でダラダラと入力してきたけど、見返してみると相当な量になっている。文章も、キーボードで売っている時に比べて無駄にだらだらと長いし、細かい誤字が目立つ。でも、キーボードでここまで長い文章書くと相当な時間と体力が必要なんだけど、音声入力だと入力スピードは速いし、キーボードでの入力に比べて体力の消耗は相当低いなと感じました。

これは、まず音声でざっとたくさん入力してから、文章を修正したり脱字を修正したりするやり方をもうちょっと研究してみようかなという気になった。


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AppStoreの自動継続課金についてアップル幹部のライブトークが参考になる

今年の秋からAppStoreでは自動継続課金がほとんどのアプリに解禁になるというニュースが先日発表され、小躍りしながら情報を集める毎日でした。

ちなみに、今年の秋から新しくなる自動継続課金の機能などについては、こちらの記事で重要な部分をピックアップしてる。

AppStoreの自動継続定額課金の新ルールについて (Auto-Renewable-Subscriptions)

しかし、いろんな情報を集めてきた結果、個人的には2つの疑問が残っていた。

1 クラウド機能がないアプリでも使えるのか
2 SaaS系アプリの自動継続課金許可は、秋まで待たないといけないのか

ここ数週間で、あたらしいAppStoreの自動継続課金についてのドキュメントがアップデートされるとは言われているけど、とりあえず上記の2つの疑問についてはだいたいハッキリした。

クラウド機能がないアプリでも使えるのか

これ、秋からは、すべてのカテゴリで自動継続課金を許可する。ゲームやクラウド機能があるアプリなど、サーバ機能が必要な、継続的なアップデートをしていくアプリに対しては自動継続課金が使えるようになる。というのが新しいルール。

じゃあ、例えば、クラウド機能がないけど、そのアプリ単体のアップデートをコツコツと続けているアプリには自動継続課金は使えるのか?っていう疑問があった。ようは、PCソフトなどである、一年ごとにお金をもらう仕組みのような。

ユーザからすると、一度でもアプリを購入したら、開発者が何年アップデートを続けようがずっと使い続けられるのが現状。でも、これだと結局、開発者が儲からなくて続けられなくなって、良質なアプリも開発が止まるという悲しい結果が起こる仕組みにもなっている。

これに対して、TweetBot2とかTweetBot3とか、ナンバリングで大きなアップデートをして、そのたびに別アプリという概念でお金を払ってもらうということを開発者側はやってきた。

しかし、これ現在のソフトウェア開発のやり方からすると非常にやりにくいビジネスなんですよね。まず、開発者側からすると、コツコツとアップデートをやらずに、ずっとためておいてから、一気に次の別アプリでリリースするというインセンティブが出来上がる。

さらに、大抵のユーザは、大きなアップデートで対して変化がなかったら不満を持つから、デザイン面での大きな変化をしないといけない圧力も生まれる。

ゲームは別だけど、継続的なアップデートをコツコツとしていくWeb的な開発手法がほとんどのプロダクト系には向いていると思うので、継続課金をいうモデルを使えないというのはビジネスとしてすげえやり辛い。

というわけで、クラウド機能がメインではないアプリでも年間更新というような形で使えるのかなあというのが今の疑問なんだけど、新しくAppStoreのトップになったフィルシアラーのインタビューがすごく参考になる。

The Talk Show Live From WWDC 2016 from John Gruber on Vimeo.

30分あたりから、こんなことを言ってる。

「自動継続課金は基本的にどんなアプリにも許可したい。継続的にアップデートされている良質なプロフェッショナルアプリのビジネスをサポートしたいというのが今回の意図だから、もちろん、そういうアプリには許可する。」

「でも、懐中電灯アプリとか、そういうのまで自動継続課金を使い始めたらユーザは納得できないですよね。このバランスが難しいから、どのアプリに使えて、どのアプリはダメかの基準は慎重に考える必要があるんだ。」

これを聞く限りでは、お絵描きツールPaperのような、クラウド機能がメインではないけど、継続的にアップデートされている素晴らしいプロフェッショナルアプリには自動継続課金は許可されそうだなっていう印象を強くもった。

でも、どういう基準で選別するのかも難しいなあ。ずっとアップデートしてないアプリには、途中から自動継続課金を使えないようにするとかも考えつくけど、それはそれでどうでもいい簡単なアップデートをしとけば回避可能だし。

SaaS系アプリの自動継続課金許可は、秋まで待たないといけないのか

僕として気になるのはこれである。

というのも、Taxnoteという個人事業主向けの確定申告アプリを作ってて、オプションとしてのクラウド機能に自動継続を使いたいからだ。

もともと僕は、他のアプリでことごとく自動継続課金をリジェクトされてきた経験から、今回はNon-Renewing Subscriptionという、自動的に更新されないほうの課金システムを使うべく開発してきました。

でも、今回のAppStoreのルール変更のニュースを聞き、急遽、自動継続課金でコードを書き換えていきました。自動継続課金はレシート対応とか、会員無限増殖の対応とか面倒だったけど。。

ちなみに、最近AppStoreの自動継続課金のルールを読んでみると、昔は、「メディア系のアプリのみ」だった気がするけど、「メディア系のアプリ、ビジネス系のアプリ(クラウド機能を使う)」とか、ちょっとずつ許可される範囲が広がってる気がする。

というわけで、せっせとクラウド機能を作ってるTaxnoteでとりあえず審査に出してみたら、二日で普通に通った。なんとあっさり。まだ、このバージョンはリリースしてないけど。

どうやら、クラウド機能が必要なSaaS系アプリは秋まで待たなくても通るっぽい。自動継続課金の注意点は、普通の課金と違って、ストアの説明文に価格とか、注意事項とかいろいろ書かないとリジェクトされる。今回、最初はこれでリジェクトされた。

でも、このやりとり、1日とか2日で審査結果が返ってきたので、ほんといい時代になった。

昔なんて、自動継続課金の審査結果まで10日かかって、却下理由がよくわからず返信したら、それの返事に5日かかって、またコード書きなおして提出したら6日かかってとか、一ヶ月近くやりとりでかかってたんですよ。(遠い目)


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