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Whyから始めるAppStoreの説明文

最近、ネットをさまよっているとこんなプレゼンが見つかった。

しっかりと見てないんだけど、Whyからはじめよ!という主張だ。Whyから始めたからAppleも成功した。Whyから始めたら君も成功して、フェラーリに乗って、南の島で美女に囲まれウハウハになれるよっていう内容らしい。

というのは言い過ぎかもしれないけど、Whyから始めると心に響きやすくて、説得力もましますよっていう話らしく、確かに、そうかもしれないと思ったので、AppStoreの説明文を実験的に考えてみました。

そもそも、僕はいつもAppStoreのアップデート文を、いかに読んでもらおうかと考えた結果、なんで今回はこういうアップデートをしたかを毎回しょうこりもなく時間かけて長文書いてるんだけど、よく考えるとストアの説明文は普通だった。

よくある、こんな感じです。

「このアプリの利点はこんな感じだよ。こんな機能があるよ。こんな人にオススメだよ。有料版の特典はこうだ!」

まあ、ぜんぜんWhyから始めてる感じではない。そういや、アプリをリリースする時はブログでいつも書くんだけど、そこには「なぜこのアプリを作ったか」っていう説明をタラタラと書いてたので、ある意味Whyから始まってた気がする。

例えば、Taxnoteをリリースした時に書いた二年前の記事は、今読み返すとなぜ作ったかが書かれていた。

でも、AppStoreの説明文になると、たぶん誰も長かったら読まないだろうなあと思って、できるだけ簡潔に、シンプルにアプリの利点を短く書くっていう方針で書いてました。

まあ、ほとんどの人はまずスクショ見て、AppStoreの説明文を読む人なんて少ないだろうから、ちょっと実験的にWhyから始めるやり方で書直してみた。基本的な説明はスクショに書いてるし、まあ大丈夫だろということで。

ListTimerの説明文はこんな感じにしてみた。

こんにちは。開発者の梅本です。ここではなぜListTimerを作ったかを書いてみたいと思います。

僕は、電車の乗り換え、カップ麺の時間、筋トレなどにタイマーを使うのですが、iPhoneのタイマーはセットに時間がかかり、いつもつらい思いをしてました。

そこで、もっと素早くタイマーをセットできないかと、いろいろなアプリを試しましたが、どれも満足できず途方にくれていたのです。

そんな時、ふとアイデアが浮かびました。

最初からリストで1分〜60分とタイマーを並べ、スクロールとタップだけでスタートするのが最速なのでは?

何度考えても、これが最も速く、シンプルで、余計な操作もいらないと確信が持てたので、さっそくプログラミングして実際に使ってみました。

すると、目論見通り、アプリ起動からタイマーセットまで、シンプルで素早く操作できるものができました。

これだけでもよかったのですが、そんな時、タイマーの時間一覧と一緒に、終了時刻も表示すればアラームとしても使えるのではという、素晴らしいアイデアをもらいました。

これは、使ってみるとわかるのですが、本当に、本当に便利です。

今までは、1分後に終了するタイマーというセットだけだったのが、1分後に終了+終了時刻 という、2つの時間軸からセットできるのです。

これで、30分後に出発しようとセットしたら、30分後は何時何分という表示が自動的にわかるようになります。

逆に言えば、電車が、7時15分に到着するからと7時15分にセットしたら、それは何分後なのかという、反対の視点からも使えます。

まさに、カウントダウンタイマーとアラームの融合です。

これは使ってみないとなかなかピンとこないので、ぜひ試してもらえれば嬉しいです。

もちろん、細部も長く使ってもらえるように丁寧に作っております。

まず。リストに表示される終了時刻はリアルタイムに更新されます。ここは終了時刻がずれないために重要なところなんです。

また、アプリを閉じた時はローカル通知でお知らせするので、バッテリーも消耗しません。

通知も、一回では気づかない事があるので、何度も呼び出すようにもなっており、最近ではロック画面からもタイマー終了が出来るようになりました。

日常的に何度も使うことを考え作ったので、一度使ってみてもらえれば、これ幸いです。

なんか長いけど、ストーリーにしたほうが結果的に読んでもらえないだろうか。たぶん読んでもらえるかもしれない。いや、そもそも説明文なんて誰も読まないから、これでいいわということで、ついでにTaxnoteも書いてみた。

Taxnoteはこんな感じ。

こんにちは。開発者の梅本です。ここではTaxnoteをなぜ作ったかを書いてみます。

始まりは僕が個人事業主として確定申告する必要になったのがきっかけでした。

その時、青色申告の本など片っ端から読んでみて、会計ソフトで帳簿をつけ始めたんですね。その時わかったのは、一番の手間は日々の帳簿入力だということでした。

会計ソフトで決算は簡単になるけど、日々の帳簿入力は時間がかかるし操作も面倒なんです。クラウド会計ソフトも試しましたが、細かい修正が必要だったり現金部分は手動だったりと。

アプリで入力したほうが楽そうだと思って、片手でさっと経費を記録できるアプリを探してたんですが、気に入るものが見つかりませんでした。

それならばと、以下の3つを軸に開発したのがTaxnoteなのです。

1 片手で素早く入力できる
2 家計簿感覚だけど複式簿記で記録
3 帳簿はExcelや会計ソフトに出力可能

デザインのセクシーはありませんが、その分、長く使い続けられるよう細かい操作性にはとことんこだわっております。

特に、余計な機能をゴチャゴチャと増やさず、シンプルさを保つ点には常に気をつけているので、新機能の採用はいつも悩みに悩みます。

2014年2月のリリースからコツコツ改良を続けた結果、集計が見やすい損益表、電卓、繰り返し入力など少しずつ進化し、AppStoreで一番売れてる確定申告アプリになりました。

青色/白色の確定申告をできる限り楽チンにするために作っているので、よければぜひ試してみてください。

いちおう、この後に有料版の説明などを追加してるけど、こっちもWhyから始めたので、いちおうアプリの方向性なんてものが読む人には伝わりやすいかもしれない。以前は、こんなアプリです、こんな機能があって、ここが売りだよ!っていう普通の書き方でした。

さて、ここまでやると、この試みの効果をちゃんと計測しないといけないね、という声が聞こえてきそうである。つまり、この説明文にしたおかげで、以前と比べて数字としてどう変わったか。

iTunesでは最近、ストアのインプレッションを数字でわかるようになったので、頑張れば比較できそうだ。

でも、面倒だからやらないでおきます。

そもそも、数字分析ってのは、その数字をみてどういうアクションを起こすかという前提と、しっかりと検証に値する条件で数字を取るコストのバランスで決めるべきなので、今回はそれに値する労力と、その結果を知ったからといって変わるアクションが決定的でない。

*参考
Lean Analytics 虚構の数字と改善に繋がる数字

ということで、要約すると面倒だからやめようとなった。

ちなみに、こういう書き方や実験は、個人でほそぼそと開発してる身じゃないとやりにくいだろうし、逆に考えると企業にはやりにくい弱者の戦略であり、たいして時間もかからないのでうまくいったら儲けもんかもしれない。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら


作ったアプリをドラマで使ってよいかと聞かれた

先日、僕がAppStoreで出してるListTimerというアプリを、ドラマのワンシーンで使ってよいかとテレビ局の人から問い合わせがくるという、レアイベントが発生しました。

以前、Taxnoteが週刊アスキーに載った時も結構嬉しかったけど、ドラマとなると、もっと嬉しい。

もちろん、「どうぞどうぞ」といった感じで返事した。面倒なこと言うとあっちもやりにくだろうから、「どうぞ、どうぞ、好きにしてください。」といった感じである。

そして、こんなネタはなかなかないので、どんなふうに連絡が来たとか、アプリについて話したこととか、経緯を面白おかしく書こうと思いブログ記事にしてみた。そして、社会常識溢れる僕は、「こんな感じで記事にして、ドラマのことも宣伝してみたんですけど、大丈夫ですかね?」と確認してみました。

しかし、ドラマの制作上ちょっと書けない内容に触れていたようで、書き直すことに。やっぱ、大きな組織でいろんな人が動いてるわけだから、なかなか難しい部分があるんですね。

ちなみに、局の人には

「すいません、すごく面白い内容で記事を書いてもらって、番組も応援してもらってるのに恐縮なんですが。。」

といった感じで、最初から最後まですごく丁寧に対応してもらいました。

まだ、ListTimerが出る場面の撮影は始まってないかもしれないので、本当にドラマに映るかはわからない。カットされずに無事登場すると嬉しいところ。

とりあえず、7月21日木曜10時スタート、松嶋菜々子主演の「営業部長 吉良奈津子」というドラマに出るらしい。映るとしたら、8月4日の回らしいから、ワクテカしながら待っておこう。

ドラマが半沢直樹とか、家政婦のミタぐらい、いや、それこそおしんぐらいヒットしたら、僕も孫ができた時、「実はね、あのドラマに当時ぼくが作ったアプリが登場しててね。」とか自慢できるので、社会現象レベルでヒットしないかな。

ドラマのあらすじとしては、キャリアウーマンの松嶋菜々子が育休から復帰して、まだバリバリと仕事したいけど、それに立ちはだかる日本のビジネス社会といった話らしい。なんて面白そうなんだ!!女性の社会進出が叫ばれてる昨今、なんとも現代的なプロットではないですか!

僕の好きな雰囲気イケメンの松田龍平も出てるし、スワロウテイルの伊藤歩も出てるし、真田丸でええ人オーラ出し過ぎな高木渉さんも出てるし、僕の地元、富田林出身の板尾さんも出てる。

これは大ヒット間違いなしだな。Netflixばっか見てる場合じゃないわ。


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AI時代と音声認識を使った執筆の圧倒的なスピード

AIと音声認識の進化の記事を読んでたら、試しに音声認識で文章入力してみようと思いました。そこで、iOS9のメモアプリを使ってブログを書いてみた。

記事中でも書いてるけど、一番の利点は圧倒的な入力スピードと寝転びながらできること。

すごいダラダラした文章になって、段落分けもちゃんとしてないけど、あえて、誤字脱字はそのままにしてみて、文章の構成や整理もしないほうがどんなもんかがわかりやすいと思ったので、そのままにしてみた。

ここからが音声認識で書いた今回の記事。
————–

前々から興味があって、何回も挑戦してはやっぱりこれは駄目だな、小さい子キーボードで打ったほうがいいわと思って断念していた音声認識での文章を執筆をもう一回試してみる。

というのも、僕は文章を書くのが結構好きなんだけど、実際に文章書くのはやっぱりめんどくさくてしょうがないからなかなかできない。なかなかできないから、本当に気が向いたり、よしやるぞ!と、気合を入れて作業にかからないとなかなか進まないのは問題だったからだ。

でも、最近はAIの進化が凄まじいと言われて久しいし、それなら音声認識でちょっと文章執筆をもうちょっとテストし直してみようかと思った次第です。そこで、実際にやってみて、音声認識での文章を執筆の良い点や悪い点をちょっと考えてみたい。もちろん、この文章は全部音声認識で書いている。

まず、前回のiOS 8と違って今のiOS 9はめちゃくちゃ音声認識が上達している気がする。それはiOS 9生ときにすぐに気づいた。だから、次のiOSではもっともっと認識精度は上がっていてかなり使えるようになるかなと。期待している。

まず第一に音声認識で文章を執筆をするという利点は、寝ながらとか姿勢を気にしなくて良いと言うことだった。例えば、iPadを持ってお布団で寝転びながら本本とかネットを読んでいるとする。そんな時に、あるアイデアが思いついて、僕はそういうアイデアが思いついた時は文章を書きながらあーでもないこーでもないと、推敲しながら考えるのが、良いと思っているのだけれどもこれがすごくやりやすい。

だって、お布団の中で寝転んでいるときにさー文章書いてみるかってなると、まずMacを開いてOSを起動して、キーボード打つと言う姿勢を立て直さないといけないからです。その姿勢を立て直すというのが結構心理的な障壁になって、こんなちっちゃなことなのねまぁめんどくさいからまた今度にするかとなる。そして、その今度は二度と来ないのである。という意味で、どんな姿勢でも音声認識で一生執筆ができるっていうのは、これは想像もししてなかった素敵なことだなと考え直された。

次の利点としては、何といっても文章を書くのに比べて音声認識で文章を執筆させると、文書作成の速度がめちゃくちゃ早い。これはもうほんとに、鈍行列車と新幹線の違い位生産性が違うかもしれない。今までは、その利点を上回る音声認識精度の低さと言うデメリットがあって、やっぱだめだこれはと思いいつもまだまだだなと諦めてたんだけど、最近のレベルではメリットは上回り初めて来たかもと思った。

僕は日本人なので日本語で音声認識を使っているけれども、もしかすると英語だとはるかに精度が高いのかもしれない。何故かと言うと、日本語に比べて英語はもっと単純な言語なので、機械といつも相性が良いから。OCRとかでも日本語と英語の生徒の沢全然違ってて、英語ならほぼ100%の精度で認識できるのでも、日本語は漢字やらいろいろあって本当に押し合うの精度はなかなか100%にはならない。

もともと、この文章を書こうと思った理由は、この英語で音声認識を使えると言う英語ネイティブの人と他の言語のネイティブの人でこれからのAI時代、文章を執筆の生産性の違いが大きくなるんじゃないかと言う仮説を思いついたからでありました。つまり、英語ネイティブの人が英語で音声認識を使えるともうほぼ100%の精度で認識してくれるからガンガン使えるんだけど、日本語とかだったらまだまだだから英語ネイティブの人に比べてプロダクティビティーが全然変わってきてすごくそんなんじゃないかなと思ったけれども、実際に日本語で音声認識を試してみたら日本語でも10分性能上がってるからそこまで心配することないかなと思い、音声認識での執筆のメリットデメリットについて書いてみるかと方向転換したのでありました。

今書いてて思うけどこの音声認識を使った文章つのメリットのやっぱり大きな店は、圧倒的なスピードである。これは最初なんだかゆっくり音声認識を使うけど、慣れてくると結構の早口でも対応してくれるというのがわかってきてどんどん早口でしゃべるようになる。それでも、結構ちゃんと認識してくれて文章を作成していってくれるのでこれはかなり自分でタイピングするに比べて速くなる。最近では日本語のタイピングでも自動的に漢字変換をしてくれるような機能があったりもするけど、この音声認識だったらもう完全に自動的に漢字変換だし、何よりたちタイピングいくら上のように早くてもこの音声認識のスピードには全くはがたたない位スピードが違う。

単純な文章入力と言う形で考えると、今まで1,200字入力するのに1時間位かかったとすると、音声認識で入力したら多分半分以下のスピードで入力ができると思う。もしかしたら3分の1位かも。

ここまで音声認識のメリットは、キーボードの前で姿勢を正さないといけないことと、圧倒的な入力スピードだと書いてきました。次に音声入力のデメリットについて書いてみます。

まず第一に、音声入力で文章を執筆していくと、機会に分かりやすい言葉で話さないといけないので、独特の文章、例えば村上春樹のような言い回しで文章書きたいとか、自分の色である方言を使ったり、いろいろな書き方で文章を作成すると言うことが難しくなる。将来的には可能になるのかもしれないけど、ちょっと変わった文章の書き方をすると機会が認識してくれない確率があるので、どうしても標準語で一般的な表現方法を使うようになる。つまり、小さな話の面白さとか、その人独特の表現とかを使いにくくなるのでここが何気にでかいデメリットかもしれない。

もう一つのデメリットとしては、やっぱり音声認識もまだまだ完璧ではないので文章が細く間違っていて修正しないといけない点が出てきてそこがめんどくさい。でも、この制度はどんどんでし上がっていくだろうし、実は現在でも、まずは音声認識でチャット入力していき、後から何かフィルターみたいなツールを使っていっぱつで文章をある程度まで修正したりするやり方があるかもしれない。これも英語を使って入力したり修正したりするのははるかに簡単にできるんだろうと思う。

ここまで音声認識で書いてきて思ったけど、小さなデメリットとしてはずっと喋ってると喉が渇いてちょっと疲れる。そしてもちろん、これは家1人じゃないとできない。つまりカフェとかこうワーキングスペースではできない。

さて、ここまで全部iPadを使って標準のメモアプリで音声入力でダラダラと入力してきたけど、見返してみると相当な量になっている。文章も、キーボードで売っている時に比べて無駄にだらだらと長いし、細かい誤字が目立つ。でも、キーボードでここまで長い文章書くと相当な時間と体力が必要なんだけど、音声入力だと入力スピードは速いし、キーボードでの入力に比べて体力の消耗は相当低いなと感じました。

これは、まず音声でざっとたくさん入力してから、文章を修正したり脱字を修正したりするやり方をもうちょっと研究してみようかなという気になった。


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AppStoreの自動継続課金についてアップル幹部のライブトークが参考になる

今年の秋からAppStoreでは自動継続課金がほとんどのアプリに解禁になるというニュースが先日発表され、小躍りしながら情報を集める毎日でした。

ちなみに、今年の秋から新しくなる自動継続課金の機能などについては、こちらの記事で重要な部分をピックアップしてる。

AppStoreの自動継続定額課金の新ルールについて (Auto-Renewable-Subscriptions)

しかし、いろんな情報を集めてきた結果、個人的には2つの疑問が残っていた。

1 クラウド機能がないアプリでも使えるのか
2 SaaS系アプリの自動継続課金許可は、秋まで待たないといけないのか

ここ数週間で、あたらしいAppStoreの自動継続課金についてのドキュメントがアップデートされるとは言われているけど、とりあえず上記の2つの疑問についてはだいたいハッキリした。

クラウド機能がないアプリでも使えるのか

これ、秋からは、すべてのカテゴリで自動継続課金を許可する。ゲームやクラウド機能があるアプリなど、サーバ機能が必要な、継続的なアップデートをしていくアプリに対しては自動継続課金が使えるようになる。というのが新しいルール。

じゃあ、例えば、クラウド機能がないけど、そのアプリ単体のアップデートをコツコツと続けているアプリには自動継続課金は使えるのか?っていう疑問があった。ようは、PCソフトなどである、一年ごとにお金をもらう仕組みのような。

ユーザからすると、一度でもアプリを購入したら、開発者が何年アップデートを続けようがずっと使い続けられるのが現状。でも、これだと結局、開発者が儲からなくて続けられなくなって、良質なアプリも開発が止まるという悲しい結果が起こる仕組みにもなっている。

これに対して、TweetBot2とかTweetBot3とか、ナンバリングで大きなアップデートをして、そのたびに別アプリという概念でお金を払ってもらうということを開発者側はやってきた。

しかし、これ現在のソフトウェア開発のやり方からすると非常にやりにくいビジネスなんですよね。まず、開発者側からすると、コツコツとアップデートをやらずに、ずっとためておいてから、一気に次の別アプリでリリースするというインセンティブが出来上がる。

さらに、大抵のユーザは、大きなアップデートで対して変化がなかったら不満を持つから、デザイン面での大きな変化をしないといけない圧力も生まれる。

ゲームは別だけど、継続的なアップデートをコツコツとしていくWeb的な開発手法がほとんどのプロダクト系には向いていると思うので、継続課金をいうモデルを使えないというのはビジネスとしてすげえやり辛い。

というわけで、クラウド機能がメインではないアプリでも年間更新というような形で使えるのかなあというのが今の疑問なんだけど、新しくAppStoreのトップになったフィルシアラーのインタビューがすごく参考になる。

The Talk Show Live From WWDC 2016 from John Gruber on Vimeo.

30分あたりから、こんなことを言ってる。

「自動継続課金は基本的にどんなアプリにも許可したい。継続的にアップデートされている良質なプロフェッショナルアプリのビジネスをサポートしたいというのが今回の意図だから、もちろん、そういうアプリには許可する。」

「でも、懐中電灯アプリとか、そういうのまで自動継続課金を使い始めたらユーザは納得できないですよね。このバランスが難しいから、どのアプリに使えて、どのアプリはダメかの基準は慎重に考える必要があるんだ。」

これを聞く限りでは、お絵描きツールPaperのような、クラウド機能がメインではないけど、継続的にアップデートされている素晴らしいプロフェッショナルアプリには自動継続課金は許可されそうだなっていう印象を強くもった。

でも、どういう基準で選別するのかも難しいなあ。ずっとアップデートしてないアプリには、途中から自動継続課金を使えないようにするとかも考えつくけど、それはそれでどうでもいい簡単なアップデートをしとけば回避可能だし。

SaaS系アプリの自動継続課金許可は、秋まで待たないといけないのか

僕として気になるのはこれである。

というのも、Taxnoteという個人事業主向けの確定申告アプリを作ってて、オプションとしてのクラウド機能に自動継続を使いたいからだ。

もともと僕は、他のアプリでことごとく自動継続課金をリジェクトされてきた経験から、今回はNon-Renewing Subscriptionという、自動的に更新されないほうの課金システムを使うべく開発してきました。

でも、今回のAppStoreのルール変更のニュースを聞き、急遽、自動継続課金でコードを書き換えていきました。自動継続課金はレシート対応とか、会員無限増殖の対応とか面倒だったけど。。

ちなみに、最近AppStoreの自動継続課金のルールを読んでみると、昔は、「メディア系のアプリのみ」だった気がするけど、「メディア系のアプリ、ビジネス系のアプリ(クラウド機能を使う)」とか、ちょっとずつ許可される範囲が広がってる気がする。

というわけで、せっせとクラウド機能を作ってるTaxnoteでとりあえず審査に出してみたら、二日で普通に通った。なんとあっさり。まだ、このバージョンはリリースしてないけど。

どうやら、クラウド機能が必要なSaaS系アプリは秋まで待たなくても通るっぽい。自動継続課金の注意点は、普通の課金と違って、ストアの説明文に価格とか、注意事項とかいろいろ書かないとリジェクトされる。今回、最初はこれでリジェクトされた。

でも、このやりとり、1日とか2日で審査結果が返ってきたので、ほんといい時代になった。

昔なんて、自動継続課金の審査結果まで10日かかって、却下理由がよくわからず返信したら、それの返事に5日かかって、またコード書きなおして提出したら6日かかってとか、一ヶ月近くやりとりでかかってたんですよ。(遠い目)


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AppStoreの自動継続定額課金の新ルールについて (Auto-Renewable-Subscriptions)

今日、仕事終わってUnderTheRadorっていうポッドキャスト聴いてたら、AppStoreの定額課金のルールが変わるとかいう話題になり、「いやいや、またまた。。聞き間違いだろ。。」と思って調べたら、本当だった。

僕は、Lisgoで月額課金しようと思って、メディア系ではないからという理由でリジェクトされた過去がありまして、その時のいろいろ調べたら、AppStoreでの自動継続課金は雑誌とかメディア系じゃないと使えないという不可思議なルールがあることを知りました。

その時の記事がこちら。(今はあまり読む価値はないので飛ばしてもOK。)
iPhoneの月額課金で直面するマニュアルにないルール

かいつまんで説明すると、メディア系でないサービスは、AppStoreのIDを使った自動継続課金は使えず、自分でIDを管理する仕組みをサーバ側で用意して、わざわざユーザにログインしてもらって、なおかつ自動更新は使えないという悲しい状況でした。

そして、そのルールがなぜか適用されない大手のSaaS系サービスが自動継続課金を使っている例もあり(Evernoteとか)、アプリ開発者はアップルの曖昧なルールに混乱したり、なにも知らずにお金と時間をかけて開発したあとリジェクトされるとか、理不尽な出来事が世界中で起こっていたとは思います。

そして、ついに、やっと、SaaS系のサービスでも自動継続課金が使えるようになったようだ。今回こそは、アップルが大々的に発表しているから間違いない。ブラボー。。長かった。。

とりあえず、Appleの開発者向けのドキュメントが更新されていたので、全部読んだ。
What’s New in Subscriptions (英語)

ネット上でもこの件についての記事がちらほらあるけど、記事では取り上げられてないレベルの詳しいことがこのドキュメントからわかる。きになる人は必見。ここを読むのが一番確実で詳しいので、ビジネスサイドの人はぜひ読もう。

あと、こちらの記事も重要な情報がわかる。
App Storeに加えられる3つの改善――林信行がフィル・シラーにインタビュー

ちょっとかぶるけど、DaringFireballの記事も読むと完璧。(英語)
The New App Store: Subscription Pricing, Faster Approvals, and Search Ads

読むのが面倒だという人のために、重要事項を自動継続定額課金にしぼってまとめてみる。

以下、自動定額課金の新ルールのまとめ。

SaaS系サービス、ゲーム系(MMOなど)で自動継続課金が可能に

今年の秋から適用。クラウド機能やコンテンツをクラウドに保存したりするサービス系のアプリ、サーバ側の継続的なサービス提供が必要なアプリでは、自動継続課金が可能に。AppStoreのカテゴリジャンルの制限はなし。

アプリの種類によっては、自動継続課金に適さないとしてリジェクトされる場合もあり。つまり、どういうアプリがOKかはまだはっきりとわからない。クラウド機能を持っているアプリへの定額サービスならまずOKっぽいけど、まったくクラウド機能のない単品アプリで自動継続課金を申請してもリジェクトされそうな予感。

クラウド機能はないけど、継続的にアップデートし続けるタイプのアプリについて(Paperとか)、PC版ソフトのように、年に一回ずつ継続課金というようなビジネスはできるのが不明。

定額課金の2年目から利益がStore売上の70%から85%にアップ

これは大きな変更。ただし、定額課金をしていたユーザが途中で退会して、その後、二ヶ月以内に再入会しないと、85%への道のりの計算は最初からやり直しになるようです。

すでに自動継続課金を提供しているアプリの場合、過去に遡って計算するらしいので、すぐにでも85%の分配が適用されるとか。(林さんのインタビュー記事2ページ目参照)

これは定額課金サービスをしているビジネスにとっては大きい。今まで、Webでやってる場合はクレジットカード会社に払う分でよかったのに、AppStoreの課金システム使うだけで30%も取られ続けてきたわけです。

このため、ほとんどのサービスにとって、AppStoreでの流入はでかいけど、できればユーザはWebから契約してもらってApple税を回避したいという気持ちがあった。

Apple側が、それにたいして、こういうプランならどうでしょうかといった動きをついにしてきたと。しかし、2ヶ月退会したら、また最初から一年経たないと85%にはならないので、まだまだ、Webでクレジットカード登録してもらったほうが事業者側としては有利だけど。まあ、アップルが課金システム用意してくれてるから、そこはしょうがないとEvernoteの創業者も以前この話をしていましたね。

ちなみに、iPhoneとAndroidとWebで定額サービスを展開している場合、アップルの課金システムとは別個になるから、それはそれでややこしい仕組みになるんだけど。

定額課金の価格帯をあとから柔軟に変更できる

今年の秋から適用。例えば、月額600円で売っていた課金体系が、途中から月額800円になった場合、以前の値段の時に入会したユーザには月額600円のまま課金が継続される仕組みができ、後から課金体系を変更しやすくなった。

定額課金の価格体系はあまり変更しにくい部分だけど、以前の価格帯で入会した人をカバーするプログラミングは自力でやるとどんどん複雑になるので、これをAppleがまるっとやってくれる仕組みを用意してくれるのはありがたい。

また、定額課金のプランが、Basic (月額500円)、Premium (月額1000円)とかあったとして、ユーザが途中でBasicからPremiumにアップグレードしたり、反対にPremiumからBasicにダウングレードしたりと、開発者が用意した複数のプランを、ユーザが後から変更することが可能に。ちなみに、このBasicとかはただの例なので、名前や価格帯はなんでもよい。

国ごとに、定額課金の料金を変更できる

今年の秋から適用。国ごとに課金価格を変更できる。定額課金の料金体系は、普通の料金体系よりさらに細かく刻むことが可能のようです。注意点としては、デフォルトの料金よりある国で価格を下げた場合、その国の税金とアップル税の計算方法が変わるらしい。これはドキュメントに書いていたけど、細かすぎて詳細はわからない。きになる方は、公式ドキュメントのTerritory Pricing and Expanded Subscription Price Tiersの部分を。

今年の秋から適用?

公式のドキュメントを読むと、今年の秋から適用と書かれている項目が多い。このへん、次のiOSのバージョンアップしてから適用されると考えたほうがいいのか、次の新しいiOSでしか使えないSDKの機能を使うからと考えるべきなのかは、ちょっと悩ましいところです。

とりあえず、アプリ開発者の方々はWWDCの発表を見て、方向性がわかるまでなんもしないのがよいかもしれません。


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ナシーム・タレブが成功の定義を大学の卒業スピーチで語ってた

ブラックスワンを書いたタレブが、自身の地元レバノン、ベイルートの大学での卒業スピーチで人生の成功について語ってた。

こういうスピーチでは、基本的に社会的に成功した人たちが呼ばれて、「人生で成功する秘訣」みたいなものを語るのが多いと思うけど、タレブが本当の成功とはなにかというのを、タレブらしく語ってた。

こんな感じ。

英語

“For I have a single definition of success: you look in the mirror every evening, and wonder if you disappoint the person you were at 18, right before the age when people start getting corrupted by life. Let him or her be the only judge; not your reputation, not your wealth, not your standing in the community, not the decorations on your lapel. If you do not feel ashamed, you are successful. All other definitions of success are modern constructions; fragile modern constructions.”

日本語訳

“私にとって成功の定義は一つです。毎晩、鏡をみた時、18歳の時の自分が今の自分を見てがっかりするかどうかを自分に問うことです。人生に侵食され始める前の自分だけに、それを判断させるのです。あなたの評判でもなく、あなたが金持ちかどうかでもなく、コミュニティーにおけるあなたの地位でもなく、あなたの胸につけられた装飾品によってでもないのです。18歳の時のあなたが、今のあなたを恥じていなければ、あなたは成功している。他のすべての成功の定義は、現代社会の、脆弱な現代社会の創作物でしかないのです。”

全文のスクリプトは、このサイトで読める

ちなみに、倫理面でタレブがよくいうのは、「詐欺師をを見た時、それを詐欺だと言わなければ、君自身も詐欺師となる。」というセリフ。そういう意味では、成功したら大金もらえて失敗したら税金で救済される投資銀行に対しては容赦ない反面、自分でリスクをとる起業家にはいつもエールを送ってる。

しかし、このスピーチ、いいこと言ってて、そこそこ歓声も上がってるんだけど、画面の後ろでスマホをいじっている人がすべてを台無しにしてる感が半端ない。(笑)


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愛着のわくプロダクトを作るには

愛着のわく製品を作るにはどうしたらいいんだろうか。と、ルンバちゃん、ルンバちゃんとか言ってるおかんを見ながら、ふと思いました。

というのも、一ヶ月ほど前、あれは母の日の一週間前ぐらいになった頃、うちのおかんが突然こんなことを頻繁に呟くようになった。

「ルンバ欲しいわあ。。ルンバってたぶん便利やと思う。。」

ちょっと前から実家に一時帰郷してて、食費とか払っているものの、家事とかでお世話になっている手前、目に見えないプレッシャーを感じ、新古品の安めのルンバを母の日のプレゼントにした。

結果的におかんは毎日ルンバを使いたおしていて、最近の買ったもので一番役にたっていると言われてとてもよかったんだけど、どうも、ルンバは愛着を持つなにかがあるらしい。

「あれ、ルンバちゃん、止まってる。。」とか、「ルンバちゃん、ちゃんと見とかな座礁する時があるから。」とか、本来はロボットとして失格だろと思うような動きも大目に見てもらっているんですよ。なんだろうか、これは。

これはなにか、ものづくりのヒントになるのかなと思って、なんでか聞いてみた。すると、

「なんでやろうか。たぶん、丸い形してるのがカワイイからちゃうかな?」

これが本当なら、なんでも丸みを帯びた設計にすれば愛される確率が高まるってことかね。そんな簡単な話なんでしょうか。まあ、確かにジョブズも製品の丸みとか、アイコンのまるみにこだわってたけど。

「あと、ゆっくり動いて、一生懸命なのも愛らしい。ちょろちょろっと動いて、ピタッと止まって、また、よいしょよいしょって感じで動くから。」

うーむ、まあ、確かにこれはルンバの動きを見ていて結構共感する部分はあるけど。本来ならびびっと素早く動いて、効率的に掃除して、ハイ終わりました!となってくれたほうが便利なんだろうけど、この頑張ってる感がいいんだろうか。。

なんか、仕事効率的に終わらせてさっと家に帰る合理性より、無理して残業して頑張ってる感出している人のほうが評価される日本社会みたいで嫌だなとも思ってしまったけど、結果的にその動きがペットみたいに愛されてしまうなら認めるしかない。

この時思ったのが、ルンバ作った人は意図的に設計して、愛されルンバになるよにしたんだろうかということなんですが、さすがにそんなことはないと思う。たぶん。現時点で可能なベストの動きで、まるい形もいろいろ掃除するには単に都合がよかっただけなのかも。

でも、この動いているのを見ててカワイイっていうのは、製品作りのヒントが隠されてると思う。

もちろん、ある程度まではちゃんとした仕事をしてくれるものが選ばれるんだろうけど、ある部分のレベルまでいくと、実用性よりデザインとか、愛着とか、使ってて気持ちよいとか、カワイイとか、そういう機能以外の部分をみんな求めるようになるから。

僕が好きなトップギアというBBCの車番組があるんだけど、ランボルギーニ・ウラカンに対する評価を語ってるリチャード・ハモンドがこんなこと言ってた。

「この車は今までのランボルギーニより優れた車なんだけど、今までのランボルギーニは、この車より”ランボルギーニとして”優れてた。以前のランボルギーニに乗ってる時は、特別な気分にしてくれた。渋滞の中でもだ。でも、この車にはそれはない。大きな損失だ。。」

ちなみに、今までのランボルギーニと、このウラカンにはなにが違うのかについての明確な言及は特にないけど、司会のジェレミーも「残念ながら同意見だ。」とこの後に言ってたので、なんだか説明しにくい、なにかがそこにはあるんだと思う。

ちなみに、利便性を追求していないスポーツカーっていう分野は、乗ってて気持ちいいとか、かっこいいとか、そういう部分こそが最も重要だとされてる。ついでに言うと、自動運転が普及した時、みんながプレミアを払うのは運転してて楽しい車だけになるという理屈を、トヨタの社長も言ってたような。

アプリで置き換えると

じゃあ、アプリで置き換えると、そういうものを目指したもので思い当たるのがいくつかあった。

有名なのは、TweetBotというアプリ。このアプリを作っているTapBotという会社は、

「僕たちの作るアプリは、効率性を極限まで追求するよりも、使っていて気持ちいいという部分を大事にしています。」

といったようなことを言ってて、実際にTapBotとかは、アニメーションに工夫があったり、ボタンをタップした時の音にもこだわりがある。

こういうのも一つの方向性なんだと思うけど、僕もそれにならって、ZenyとかTaxnoteにアニメーションやら、音やらつけようかと実験してみたことがあります。でも、これはなんか違った。

単純に僕の好みかもしれないけど、逆に売りであったサクサク感がなくなって、アニメーションとサクサク感の境界線ってのは思ったより際どいもんなんだなあと思いました。

例えば、なにかのボタンをタップして画面転移する動きを作ったとしても、シンプルに画面が右から左にサッと流れて次の画面が現れるだけのデフォルトのアニメーションと、そこに弾力性があるかのように引っ張って跳ねるような追加のアニメーションで画面転移するものとでは、デフォルトのシンプルなままのほうが逆に気持ちよいと感じてしまう。

まあ、これは好みが分かれる例だけど、なんか作ってたら、そういう細部の好みとか、製作者の直感に左右される選択肢は無限に出てきたりする。

そういう部分は、なんでもデータで判断すればいいっていう手法ではうまく行かない領域で、この感性を伸ばすにはとにかくよい作品を見たり触れたりするしかないんだろうなあと。


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DMM会長亀っちの部屋が攻めてて面白い

みなさんはDMMっていうエロいサイトを知っているでしょうか。僕はそこまでエロくないので、一週間に7日ぐらいしかこのサイトを開かないんだけど、DMMの会長の亀山さんがインタビューする連載がすごく面白かった。

亀っちの部屋 【亀山×猪子】猪子に出会ったから、自分は今のキャラになった

チームラボっていう会社の猪子さんという人にインタビューしてるんだけど、二人が友達だから他の人では突っ込めないところをズバズバ突っ込んでる。

例えば、「君は個人的な話をすると煙に巻くけど、家族持ちたいとか、個人の幸せとか、そういう気持ちは一切ないの?」的な話とか、カッコイイ、アーティスティックな話から、もっと人間臭い部分をこの機会に聞いてやるぞという意図が込められててそこが面白い。

いろいろ突っ込んでも最終的には、「そうか、ガチで世界平和とかイメージしてるんだな。。俺は周りの人間が幸せになったら嬉しいという性格だけど、それだと結果的に社会には悪い方向に道を外してしまう危険性もあるな。。」とか、亀山さんが妙に納得する流れになるとか、予想できなかったこの展開も面白い。

そして、その後なぜか食の旨味成分の話に移ったり独特の世界観の話に巻き戻されるんだけど、それでも、

「亀さんは気楽でいいけどね。もうビジネスの仕組みががっちりできていて、別に自分自身が人からどう見られようと、事業には関係ないから。こっちはこの対談が面白くないと、チームラボ自体がイケてないみたいに思われるかもしれないんだから(笑)。」

といったセリフを引き出したり、インタビューする側も正直に自分の事も打ち明けてたりしてて、そういうぶっちゃけ感をすごく感じて、こういうところに人間は共感してしまうなあとしみじみしてしまいました。

ちなみに、元々、亀山さんがメディアに出てくるきっかけとなったのが、数年前のベンチャーイベントで猪子さんに出会い、「なんでこの人はこんな馴れなれしいんだ。そうか、この業界は全然知り合いがいないけど、そこまで身構えなくてもよいか。」みたいに思って、そこから猪子さんにいろいろ知人を紹介してもらってすごく感謝してるというような話も書いてて、そこも読んでて楽しい。

ちなみに、亀山さんはDMMの会長として数年前から突然メディアに出てきて、その面白い話からDMMに対するイメージはかなり変わって会社としてはよかったらしい。怖い人が運営してると思ってたら、印象変わったという人が多いとか。

今や、就職ランキングでも話題になるような未上場企業として高学歴な学生が面接に来るようになったらしい。DMMはいろんな事業にちょこちょこ小さく賭けていて、次のビジネスを常に見つけようとする手法がタレブチックで興味深いんだけど、これは新しい事業にお金バンバン使っても、株主に対する説明責任がいらない未上場だからこそできる方法らしいですね。


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