ChatGPTを使い始めて一年が経ちました。主に、プログラミングと言語翻訳に使ってるんだけど、特に、翻訳作業がびっくりするほど捗ります。

最近、自分の読み上げアプリVoicepaperを20ヶ国語まで一気に対応させることができました。ListTimerZenyも、12ヶ国語に対応できた。厳密にはChatGPTを使ってスクショや文章を多言語化していく作業自体は、めちゃ優秀な人に手伝ってもらってるんだけど、翻訳部分はAIに任せるので、以前と段違いにスピードもコストも下がった。

Google翻訳時代と何が違うかというと、翻訳制度が全然違う。英語を日本語にしても、違和感が格段に低いし、反対も同じ。これじゃちょっと使えないなあっていうレベルから、これなら実用範囲だわってなったので、全面的に使うようになった。

DeepLも比べたけど、個人的にはChatGPTの方が制度も使いやすさもかなり良い。何より、こういうデータファイルをそのままコピペして、英語にしてとかいうと、ちゃんとフォーマット通りに英語にするべき部分だけ翻訳して返してくれるのが最高です。

“RepeatThePlaylist” = “現在のプレイリストをリピート”;

“RepeatThePlaylist” = “Repeat The Current Playlist”;

アプリの多言語化コストが一気に下がった

実は、数年前にGengo.comというサービスを使ってListTimerを7か国語ぐらい一気に多言語化した過去があるんですよ。そして、それは、アプリの言語ファイルを送って、この部分のキーは翻訳せずに、ここだけ翻訳してくださいみたいな説明を入れて、一つ一つのファイルを1Wordいくらで翻訳してもらってた。

 

これは、コストもかかるし、納期まで数日待たないといけないし、アプリ内部で少しのアップデートがあるたびに、全ての言語でアップデートしていくのも大変すぎた。アプリの世界なんて、8ヶ国語に対応しても、どの言語でDL数が伸びるかなんて運の部分が強いから、結果的にコストとリターンが全く見合わなくて失敗でした。

しかし、生成AIの誕生によって、この問題が一気に解決した。一瞬でやってくれるし、ファイルの構造を勝手に判断して翻訳してくれる。

そして、ツール系アプリのボタンやメッセージの翻訳は、小説とか映画と違って一気に雰囲気が崩れるような大事な場面は少ない。多少変でも、ユーザは意味を推測して使ってくれる。つまり、ごく一部の重要箇所以外は、ほとんど事足りるのです。

日本語のガラパゴス戦略が通用しなくなるかも

今まで、日本のWebサービスは日本語という参入障壁と、そこそこ経済力もあるので、ガラパゴス的なビジネスが成り立ってました。海外のレベルが高いサービスを真似して、日本語のサービス作ると、そこそこのレベルでも商売になるみたいな。

ただ、これからは英語圏や中国圏の開発者も、AI使って簡単に日本語対応できる。そして、そのコストが低くて、精度も高いとなると、日本語バリアーみたいなものがどんどんなくなってしまう。

AIで日本にいながら海外のマーケットで売れるのが簡単になるわと喜ぶ前に、日本のストアで売れてるアプリやサービスがほとんど海外製になっているという悲しい未来もありそうで怖い。

日本独自の慣習をわかってないと進めづらいサービスも多々あるだろうけど、シンプルなアプリとかなら、ローカライズさえそこそこ出来てればそっち使うわみたいなケースも多いと思うので。現に、僕の家計簿アプリZenyのユーザはいつの間にか海外が半分以上になってた。

ブログもAIで翻訳したら、10倍以上の規模で読まれる時がある

アプリのローカライズより手軽なのが、ブログ記事の翻訳でAIを使うことだと思う。今までは、ブログ記事の文章を機械翻訳にかけて、ちょっと読めるレベルのものは出てこなかった。

それが、ChatGPTの登場で、普通にそのまま出してもいいかなレベルの文章で翻訳してくれる。ブログ記事なんて、適当な書いて、適当にポストして、なんかよくわからない記事が多く読まれたりするので、とりあえず多言語化しとくのが凄くいい戦略になる。

今までも、海外のクラウドワークスみたいなとこで、日本語=>\
英語に翻訳して出してみたりしたこともあったけど、お金もかかるし、手間もあった。今は生成AIにかけて一発で翻訳できて、サクッとポストできるようになったのが凄い。

下記の、思いつきで書いた記事とかは、ChatGPTで英語化してHackerNewsにポストしたら、想像以上にバズってびっくりした。生成AIで英語化したのをそのまま出したのに。

 

日本語だと1日で100viewぐらいのものが、英語だと10,000viewほどいったので、なんかHP持ってたり、ブログやってる人は、とりあえず英語化しとくというのも良いかもです。

ほとんどのケースでは無風ですが、何が当たるかはわからなくて、その宝くじを買うコストがめちゃくちゃ下がった感じです。

*補足

  • ChatGPT4を使っていて、制限がきたら、TypingMindというサービスでAPI経由を使ってる。
  • 現状、長い文章を読み込むトークンの量は問題ないけど、翻訳した文章の出力は、どうしても文章が長いと途中で止まる。それが大変。最新のClaudeでもやっぱ止まる。GoogleのGeminiは精度が低いので使えなかった。色々試して、結局、ChatGPT4に落ち着いた。

*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら