うめのんブログ

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SwiftでiOSアプリをリリースしたので利用したお勧めライブラリ・Webサービスのまとめ

最近、Voicepaper2という音声読み上げアプリをリリースしたんだけど、一つのアプリをリリースするまで意外といろんなライブラリ、Webサービスなどを使いまくっている。

僕自身、他の人はアプリをリリースするまでどんなツールやサービス使ってるか参考にしたいと思ってきたので、まずは自分が使っていて便利なものを全部紹介してみる。

まず、今回はSwift3でスクラッチから開発したので、Swiftの新しい便利ライブラリをガンガン使えてめちゃ開発が捗った。さらにSwift自体もobj-cよりはるかに簡潔なコードが書けるので視認性がよくなるし、なにより書いてて気持ち良いのでほんとよかった。

Swift出た時は、「おいおい、勘弁してくれよ。もうobj-cで別にいいのに、ライブラリとか分裂するからメンドくさいよ。」と思ってたんだが、今では、「Swift最高、アップルさんGJ。ライブラリも、swiftで検索したら、新しいライブラリってスクリーニングできるから検索しやすいしブラボー!」っていう180度意見が変わっている毎日です。

データベース

Realm Swift
https://realm.io/docs/swift/latest/

実は、今までCoreDataをずっと保守的に使ってきたから、Realmみたいなアップル公式じゃないものは使うべきかすごい迷ったんですよ。Swiftって日本では岸川さんが普及してくれてるから結構心強いんだけど、僕の中ではParseが死んで全部書き直した悪夢があったから躊躇してた。

ところがですよ、一回使ってみたら、こりゃもうCoreDataなんて二度と使いたくないわっていうぐらい使いやすい。もう、使ってみたら一気に、「あ、もうこれでいいわ。」ってなりました。

アプリ内課金部分

SwiftyStoreKit
https://github.com/bizz84/SwiftyStoreKit

Obj-c時代はRSStoreという結構使いやすいもの使ってたんだけど、Swiftのこれのほうがさらに使いやすい。やっぱSwift使ってると優れたライブラリを利用できるから嬉しい。

StoreKit周りは本当にRestoreとか、Subscriptionsのレシートとか自分でゴリゴリ書くと時間がかかってしゃあないのでこういう便利なライブラリは本当助かります。

ちなみに、現時点でこのライブラリ、自動継続課金の、同じグループ内の購入切り替えには対応してないので注意。まあ、調べてみたら、UIの工夫でなんとかなるのでそこまで問題ではなかった。

*参考
iOSアプリで自動継続課金をリジェクトされないためのチェックリスト

端末への設定保存

SwiftyUserDefaults
https://github.com/radex/SwiftyUserDefaults

iOSでは、設定の保存記録などにNSUserDefaultsというものをよく使う。Swiftはかなり書きやすいんだけど、このライブラリ使うとDateとかも保存しやすくなるからマジ便利。特にDateの保存はバグりやすいし、面倒だから、それだけのためにもこれ使う価値あり。

TableViewのUIカスタム

SwiftReorder
https://github.com/adamshin/SwiftReorder

SwipeCellKit
https://github.com/SwipeCellKit/SwipeCellKit

Voicepaperでは、TableViewの並び替え、スワイプで削除という機能を実装しないといけなかった。いいライブラリないかなと思っていくつか使ってみて、上記の二つが一番使いやすかった。ほんとSwiftだと優秀なライブラリ多い。

並び替えはこんな感じで使ってる

スワイプ削除はPocketからの記事をアーカイブするのに

アクティビティHudビュー

PKHUD
https://github.com/pkluz/PKHUD

なにかが成功した時とか、ダウンロード中に表示するHudビュー。このPKHUDはできることは少ないんだけど、とにかくシンプルでめちゃくちゃ使いやすい。凝ったことはできないけど、viewとかの受け渡しとかもあまり考えなくてよいので、とにかく実装がスピーディになるのが特徴。ほんと楽。

日付の操作

SwiftDate
https://github.com/malcommac/SwiftDate

Date使って日付関連のコードを自力で書くのはかなり面倒だし、言語ごと、時差の部分も考慮しないといけないのでバグが本当に起こりやすい。なので、こういうライブラリを使って楽チンになりつつ、バグの心配も未然に防ぐというのがおすすめコースです。

新しいバージョンの告知

iVersion
https://github.com/nicklockwood/iVersion

新しいバージョンがリリースされた時に、「新しいバージョンが出たからアップデートしてね。」とアプリ内でお知らせするライブラリ。実は、SwiftにSirenっていうライブラリも使ってみたんだが、結局iVersionに戻った。理由は、Sirenはリリースノートを表示してくれなかったから。

このライブラリはobj-cだけど、CocoaPod使ってると大抵自動的に利用できるので無問題だった。

同じ開発者の他のアプリを紹介

FTMoreApps
https://github.com/ftapps/FTMoreApps

これもobj-c時代のライブラリだけど、未だにこれを超えるライブラリはないので引き続き利用。アプリ内で、同じ開発者の作った他のアプリを一覧で紹介することができる。表示方法が見やすくて素晴らしい。

僕は設定画面に、「作者のアプリ」というボタンをつけていて、そこでこんなふうに使ってます。

アップデート後にリリースノート表示

TWSReleaseNotesView
https://github.com/iGriever/TWSReleaseNotesView

iOSアプリは自動アップデートがあるので、大抵の人はリリースノートを読む機会がない。なので、頑張って「ここをアップデートしました。ここを修正しました。」とか書いても誰も読んでませんという悲しい自体になるのです。

そんな時、このライブラリ使うと、アップデート後にリリースノートをアプリ内で表示してくれる。これで、ユーザもアプリの近況がわかるし、一生懸命リリースノート書いてたら結構応援してくれる人が増えます。

このライブラリもobj-c時代の古いやつなんだけど、似たようなライブラリが未だに見つからないんですよね。誰か新しいのでいいのあったら@umekun123まで教えてください。

デモ動画でタップ部分を表示する

TouchVisualizer
https://github.com/morizotter/TouchVisualizer

デモ動画を録画する時にタップしてる部分を綺麗に表示してくれる。これ、デモ動画作る時に便利すぎる。iOS11のAppStoreはデモ動画が自動再生されるので、さらに使う機会が増えそうなお勧めライブラリ。

データ解析・クラッシュ解析

Fabric・Crashlytics
https://fabric.io/home

Mixpanel
https://mixpanel.com/

まあ、定番のFabricで、簡単なデータ分析とクラッシュ解析。Crashlyticsは、Xcode側でBitcodeをオンにしてたら相当使い難いので、結局Bitcodeオフにしてリリースしてます。

もっと詳しいコンバージョンとかを調査したい時のためにMixpanelも併用。FabricとMixpanelでだいたい間に合うと思う。

*参考
アプリに広告があると離脱率はどれだけ高まるかをABテストしてみた (MixpanelとSkyLab利用)
Lean Analytics 虚構の数字と改善に繋がる数字

アプリ内サポート・Q&A設置

Helpshift
https://www.helpshift.com/

僕のアプリ開発にはヘルプサポートでフィードバックもらいやすくするの欠かせないんだけど、このHelpshift来年からかなり値上げするんですよね。。スタートプランがなくなって毎月2万以上からがスタートみたいな。。
https://www.helpshift.com/pricing/

僕の周りでも「どこか移行先ねえか。。」って相談してる途中なんだけど、まだ見つかってません。なんか似たようないいのあったら教えていただきたい。Webではいいのあるんだけど、アプリで使いやすいのはよくわからないからなあ。

*参考
フィードバックしやすい状況を作るHelpshift
使いやすいアプリを作る簡単な方法

AppStoreスクリーンショット作成

AppLaunchpad
https://theapplaunchpad.com/

以前使ってた、ScreenshotBuilderっていうサービスが死んだので、クローンみたいに似ているこのサービスを使った。問題は結構お高い。月に30ドル近く、年間99ドル。一回作って解約するのが無難かな。。


*読み上げアプリVoicepaperなど作ってます。自己紹介はこちら。プログラマもゆる募



iOSアプリで自動継続課金をリジェクトされないためのチェックリスト(iPhoneの定期購読サブスクリプション)

このブログでは数年前からiOSの自動継続課金の情報をあれこれと書いてきたので、結構知り合いから相談を受けることが増えてきた。やっぱりビジネスやる上でこれからはサブスクリプションの時代だと思うし、僕もTaxnoteZenyVoicepaperで自動継続課金を利用している。

結論からいうと、継続的な収益を目指すには一回払いのアプリよりもちろん自動継続課金のほうがいいし、僕は間違いなくやってよかった。さらに、一年以上経つと、アップルの取り分も30%から15%になるのもでかい。

そして、iTunesの売り上げ分析もここ一年でかなりアップデートしてきており、自動継続課金を契約してくれるユーザ100人のうち10%は一年以上契約してくれてるユーザですとかも表示されたりする。

テスト期間も利用できるし、テスト期間から契約に至ったコンバージョンも分析でわかるし、昔に比べて本当にiOSの自動継続課金は使いやすくなっている。アップルもAppStoreの売り上げが会社の利益の3割を越していて成長分野なので、開発者の収益を増やすのに力を入れるという方針に舵を切っているのがありありとわかります。

昔なんてアップルの売り上げはiPhone端末を売ることだから、アプリの値段なんて0に近ければ近いほどよい。だから、開発者の継続的な収益への施策なんてやるインセンティブがないんだ!と言われていた。本当にいい時代がきている!

継続課金が上手くいくと長くアプリをアップデートしていくやる気もでるから、一回払いのアプリに比べて開発者側もどんどんよくしようっていうモチベーションが上がるし。

というわけで、これから自動継続課金に挑戦しようとしている人向けに、いろいろな時間を無駄にしてもらわないよう、チェックリストを作ってみました。

自動継続課金の基本情報は調べればわかるので、ここではアップルのルールに載っていない情報を中心に書いていく。

1.まずは自動継続課金の審査に通そう

はい、一番の難関がここです。ここは数年前はもう難攻不落で実質ツール系アプリは無理だったんだけど、一年ちょい前からルールが変わってほぼいけるようになりました。

AppStoreのガイドラインによると、「クラウド機能があるなど、ユーザに継続的な価値を与えるアプリ」だったら使ってもいいよというルール。これ、絶対クラウド機能がないとダメってわけでもないので、最終的にはアップルの審査員の判断になる。

だから、自分が出すアプリにクラウド機能があって、継続的にWebサーバコストかかるからっていう説明ができるならまず通ると思います。あとは、継続的になにかアップデートで更新されるとか。でも、そういうのがない場合は、「このアプリはちょっと自動継続課金に向いてないからダメですね」という審査員からの悲しい却下がくる可能性もあります。

でも、そこで諦めてはいけない。「いやいや、このアプリはここの部分でWeb側のコストがかかってるから、それを埋めるために継続的な収益が必要なんですよ!」とかいろいろ理由つけると、「おお、、そうか。。じゃあ。」といった感じで、普通に通ったりするケースもよく聞きます。

僕のVoicepaperの場合、アプリのユーザサポートに使っているバックエンドサービスに毎月結構なコストがかかるし、テキストを取り込む時にパーサも使うのにバックエンドサーバ必要なんで、自動継続課金か広告つけるかっていう収益モデルが必要なんですと説明したら、普通に通りました。

なので、まずは一回落ちても、もっともな理由を説明できると考えた場合は諦めないで何度か頑張ろう。というか、自動継続課金ってめちゃくちゃビジネス上重要な部分だから、みんな諦めないで再トライしてる人は多そうだけど。

重要なのはレビューワーとちゃんとコミュニケーションとって会話することです。ここ通るかどうかでアプリの価値が大きく変わる場合は、他の開発は最低限で済ませて、まずはここの審査通るかどうかを確認してから開発の続きをしたほうが優先順位としてはいいです。

僕もVoicepaper作ってる時は、最短距離で自動継続課金の審査チェックできるまで形にして、それを通って安心してから続きを開発していきました。

参考
*一番リスクの高い部分から始める

さて、次はマニュアルにはよく書かれてないけど、ここを抑えないと審査に落ちるよ、という部分を書いていく。

2.AppStoreの説明文に自動継続課金の概要を書く

とりあえず初めて自動継続課金を申請する人はこれでリジェクトされます。なので、この無駄な時間を節約するためにこのブログを書いているようなもんです。

これ、一回買い切りの課金を使ってる時はなんも言われないんだけど、自動継続課金だと、詳しい金額、自動継続課金のルール、解約方法、プライバシーポリシーへのリンクまで、全部をAppStoreの説明文に載せないとリジェクトされるんです。

詳しくは実物読むのが一番てっとり早いと思うので、VoicepaperのAppStoreの説明文からコピペしてみます。

この説明文の中に、以下の内容がないとリジェクトされます。

*有料版の概要
*有料版の価格
*復元について
*解約方法について
*自動継続課金について
*注意点
*プライバシーポリシーのリンク

こんな感じ。

■■■ 有料版について ■■■
無料版では3分ごとに広告が表示されます。音声読み上げは耳が慣れるまで抵抗があるので、まずは無料版で使ってもらい、気に入れば有料版を検討してください。

●有料版:Voicepaper Plus
月間払い 600円 / 月
年間払い 1,200円 / 年
有料版に加入すると5分ごとに表示される広告がなくなり、連続再生が可能になります。現在、新規リリースキャンペーンとして年間購入をセール中です。

●機種変更時の復元
機種変更時には、以前購入した有料版を無料で復元できます。(設定=>有料版から)購入時と同じAppleIDでiPhone・iPad端末のiTunesにログインしていてください。

●確認と解約
AppStoreアプリの最下部にある「おすすめ」を選択—> Apple IDを選択—>「Apple IDを表示」を選択—> 購読の中にある「管理」からVoicepaperを選択。この画面から次回の自動更新タイミングの確認や、自動更新の解除/設定ができます。

●自動継続課金について
期間終了日の24時間以上前に自動更新の解除をされない場合、契約期間が自動更新されます。自動更新の課金は、契約期間の終了後24時間以内に行われます。

●注意点
・アプリ内で課金された方は上記以外の方法での解約できません
・当月分のキャンセルについては受け付けておりません。
・iTunesアカウントを経由して課金されます。

●利用規約
https://texttospeech.helpshift.com/a/voicepaper2/?l=ja&s=general&f=privacy-policy-and-term-of-use

これ、実は、有料版の内容と価格、プライバシーポリシーのリンク以外はほぼどんなアプリでも同じなんですよね。だから、アップルも、こういうふうに書けっていうコピペ文をレビューワーがくれる。だから、僕もそれをそのまま使ってるだけ。初めての人はこの文章を参考にしてみてください。

3.アプリ内で、課金購入前の画面で自動継続についての説明を載せる

これもマニュアルに書いていない、もう一つのリジェクトハマりポイントです。

ようは、ユーザが自動継続課金を購入する前のアプリ内のUI画面に、上記で書いたような自動継続課金に関する説明事項を全部表示させないとダメと言われるんです。

「ええー、そんなこと聞いてないし、どこにも書いてないヨ!!」って最初は思うはず。なので、初めての人がリジェクトされて行ったりきたりして時間無駄にしないようにここに書いておきます。

これまた、そんなこと書かれてもよくわかんねえよって言われると思うので、VoicepaperのiPad版で、有料版購入画面をスクショとってみました。

2.で書いた項目をここでも表示させてるのがわかると思う。とりあえずこの情報が購入前のユーザが読めるように作らないとリジェクトされます。

さて、この3つがマニュアルに書いてないけどリジェクトされちゃうハマりポイントなので、ここさえ押さえておけば大丈夫なんではないだろうか。

補足

これ、最近、個人的にハマったことなんだけど、自動継続課金も審査通って、アプリ自体の審査も通ったのに、実際のアプリをリリース前に、プロモコードでテストしてみたら、なぜかinvalid IDになって課金が反映されてなかった。(アプリ審査通ったあとに、アプリをリリースせずにプロモコードを自分用に発行して、SandBoxではない本番環境のアプリをテストする。)

これ、すごい悩んで困ったんだけど、どうもiTunesのサーバ上で、アプリがリリースされた状態じゃないと自動継続課金のproductIDが反映されないということがあるらしい。それはだいたい24時間かかった。

となると、アプリを初めてリリースしたあと、AppStoreでダウンロード可能になるのは3時間後ぐらい、そこから20時間ぐらいはユーザが課金できないし価格も見れないというタイムラグが発生してしまう由々しき自体が発生してしまう。

解決策としては、モルジブとかよくわからない国だけ許可して、アプリをリリース状態にしてやり、24時間ぐらい待ったら自動継続課金のIDが反映されるようになったので、そのあと、全世界にリリースという処理をしました。今だけAppStoreのサーバがおかしいのかもしれないけど、こういう事態に遭遇したら参考にしてください。

関連リンク

Offering Subscriptions
(公式ページから継続課金の概要。日本語ないのかな?)

*リジェクトされまくったiOSの自動継続課金が規約変更でついに利用でき、使いやすくもなったので、Androidの定期購入と比較してみる
(iOSの自動継続課金の価格を後から変更しやすいこと、どういうふうに動くかなども書いてるので、まずはこっち先に読んだほうがよいと思う。)


*読み上げアプリVoicepaperなど作ってます。自己紹介はこちら。プログラマもゆる募



ヨッピーの「明日クビになっても大丈夫!」がフリーランスの生存戦略指南として秀逸

面白い記事ばっかり書いてくれるよっぴーさんの本がかなり面白い。これ、フリーランスとか個人で仕事していこうと思ってる人、もしくはすでにやっている人たちはいろいろヒントが詰まってると思う。

僕は個人アプリ開発者としてアプリを企画して、開発して、ストアで売って生活しとるわけなんだけど、いろいろ共感できるところがありすぎるし、ライターとしてそうやって戦略考えているのかーとか職業が違うからタメになるところがたくさんあってヤバいです。

個人的に、そうそうって思ったところとか、ほほーなるほどなーとか思ったところを書いてみる。

フリーランスになると風邪を引かなくなる

これは本当にそう。風邪をひくのはたいてい睡眠不足が原因で、フリーになると基本的に好きな時に好きなだけ寝れる生活になるから一年で風邪をひく確率がめっちゃ下がる。

もちろん無理して睡眠不足になるということもあるにはあるだろうけど、自分の時間をコントロールできるっていうのはでかい。やっぱ約束とか自分で決められない時間の幅が全然違う職業だと無理して起きる割合が全然違うし。

まあ、そのぶん自己管理の必要性がめっちゃ出るんだけど。下手すりゃ毎日寝ちゃって一瞬で昼夜逆転、夜行性になります。今の僕ですね。

フリーランスは下手すると孤独死する

僕はここが一番フリーランスに向いているかどうかポイントだと思う。とにかくフリーランスというのは個人で仕事をするわけだから同僚と毎日顔を合わすという習慣がなくなる。

いろんな仲間と仕事をするよっぴーさんでさえ、こういう辛さがたまにあるみたいなことを書いているぐらいだから、元来寂しがり屋の人には致命傷です。そして、世の中にはこの耐性がありそうでない人もあるので注意が必要である。

俺は人嫌いだから個人で仕事できるなんて全然いけるぜ!と思ってても、フリーで仕事するようになったら、もう忙しい会社員時代だったら速攻で断ってた飲み会とかもホイホイ積極的に参加したり、スクリーニングしなさすぎて、いってみたらネットワークビジネスの会合だったとかなるかもしれない。

しかし、これからはフリーランス的な働き方がガンガン増えていくだろうから、そういう人向けのコミュニティやサービスも増えて改善されていくとは思うが、自己管理と孤独死リスクは性格に起因するので向き不向きに直結します。

フリーランスは会社員の三倍稼がないとダメは嘘

これが世間の常識と実態が違うところだなーといつも思ってるところ。アプリ開発者でもiPhoneとかMac買ったら経費にできるし、自宅で作業してたら何割かを経費にできる。

つまり、サラリーマンより経費にできる部分が多い場。よっぴー本だと、フリーライターだと企画で旅行とか行ったら取材費になるから、いろんな楽しい現場の仕事で使ったお金がたくさん経費になるらしい。そういう意味ではフリーライターのほうがエンジニアより全然経費の幅広いな。

つまり、実際の年収が同じでも、いろいろ経費にして、自分で確定申告するから実質所得というか生活のゆとりがだいぶ違ってくる。もちろん、健康保険とか自分で払うわけだけど、それは給料もらってる時も自動で天引きされているわけで。

ポイントは会社員時代より収入が不安定になるってところなんだけど、僕の周りでフリーで食えてる人は引く手数多というか、困ったらいつでも就職できるしっていうスタンスの人が多くて、結局そこはスキルがあるかどうかに一番起因するので本質的な部分ではないかなあと。人によって差がありすぎるというか。

確定申告は確かに最初戸惑うけど、実は全然難しくないやり方があるので、これを参考にしてください。

確定申告を楽にする合理的な方法のまとめ

タイアップ記事とかのギャラの話が面白い

よっぴーさんは読者が読みたいのはお金の話だってわかってるから、このへんちゃんと書いててポイントがすげえ高い。僕もこの本に期待していたのはこのへんの詳細だ!

なんかタイアップ記事はもうアドセンス貼るより何百倍、何千倍と儲かるらしくて、その理屈もティッシュ配りにコストかけるならネットで読んでもらったほうがパフォーマンスいいからっていう例えがわかりやすかった。

そして、広告記事で儲かったぶん、そのお金を面白い記事を作るでっかい予算に回していって、広告記事だけど読者が楽しめる力の入った記事を作るというよい循環を作るのだと書いているところが「なるほど!!!」と一番うなったところ。

ここはアマゾンのジェフベゾスに似てる。なんか、僕ってどうしてもケチくさい根性というか、お金を再投資するっていうのに躊躇しちゃうタイプなんで、ここが個人的に見習わないといけないなーと思っているところです。読んでて自分の弱点があらわになりました。

仕事を企画、プロデュースまで広げていく

よっぴーさんはライターなんだけど、企画もできるし、業者の手配までやって、実際はプロデューサー的なことまでやる。こうやって、自分のやりたいこと、仕事の規模をでかくしていった過程で自分の付加価値が高まり、そのおかげでギャラもどんどん上がっていったらしい。

こういう、自分の好きなことで、やれる範囲を広げていって結果的に他の人と差別化する範囲を広げていくという戦略は個人事業主にとってめちゃくちゃ重要な部分だと思う。

というか、これからフリーランス的な働き方がますます増えるなかで、こういう戦略があるかないかで全然違う。

そういえば、成功しているフリーのiOSエンジニアである@shu223さんも、クライアントにiOSでの開発のノウハウというか、開発だけじゃなくてコンサル的な話もすることあるって言ってたから、エンジニアも自分の強みをどんどん提供していくと、「ああ、あの人はプログラミングだけじゃなくて、こういうところもいいんだよなあ」って思われて付加価値がつくんだと思う。

僕も、今年はTaxnoteのAndroid版をフリーのエンジニアの人に手伝ってもらったんだけど、「こういうやり方のほうがいいですよ」とか、「こうするのはどうですか」とか提案してくれる人って本当に助かるんですよね。

よっぴーはめちゃ優秀だからこれができるんだ!について

この本を読むまでもなく、よっぴーさんがアホのふりしてめちゃくちゃ頭よくて、戦略的に動いていて、普通の人が真似しようとしてもこういうライターにはなれないという意見があると思う。

これはほんとその通りなんだけど、重要なのは、真似しようとしてはいけないところであって、よっぴー的なポジションは今までなかったからこそ第一人者的なポジションになれたんだと思う。そういうことも本の中では書いてる。

つまり、真似しようとしてはダメで、誰しも自分にしかできない、そこまで言わなくても自分に向いてそうなニッチを見つけて、なおかつそこで稼げるポジションを探し続けるという戦略が一番大事なことなんだと思う。

この、自分に向いているニッチを見つける、それを確率する作業をコツコツ戦略的に続けていく、結果的にそれが積もって他の人に真似できないポジションにいつの間にかなっていくというのが、情報発信や実績が蓄積しやすいWebと相性がよい。

そういえば、最近、落合陽一先生の本が結構面白くて3冊ぐらい読んだんだけど、似たようなこと書いてて、そうだよなあと思った。魔法の世紀って本が一番面白いけど、生存戦略の話はこの本にそういうこと書いてる。


*読み上げアプリVoicepaperなど作ってます。自己紹介はこちら。プログラマもゆる募



退屈な時間を楽しくする音声読み上げ。Pocket、Dropbox、Evernote対応の自動音声アプリVoicepaper2 for iPhone・iPadをリリース

こんにちは。三年ぶりにVoicepaper2という新作アプリをリリースしました。

Voicepaper 2 for iPhone・iPadをダウンロード。

これは以前作ったLisgoVoicepaperを合体させた読み上げアプリなんだけど、まず動画でアプリを紹介したあと、なんで作ったか、作ったアプリのよさを伝えるのが難しいと思ったことをそのあと書いてみます。

音声読み上げの品質はこんな感じ

まず、一番気になるのは音声読み上げの品質はどんなもんなの?ってところじゃないでしょうか?

これ、一番最初に聞いた時は、「ああ、この品質だとちょっと耐えられないわ。。」っていう印象を受けるんです。僕もそうでした。ここが読み上げアプリの一番最初の壁なんですが、30分ぐらい聞いてると、方言聞いてるみたいにびっくりするほど慣れてくるんですよね。

最初は抵抗があったあの歌手の歌い方だけど、慣れると気にならなくなったみたいな。

そうはいっても、高品質なほうがよいので、アプリ使う時は、まず、iOSの設定で高品質版をダウンロードしてください。

指定位置再生・文字のハイライト

Voicepaperでは、とにかくごちゃごちゃしたボタンを少なく、シンプルに、なおかつ大切な要素は簡単に操作できるということを徹底しております。

まず、読み上げ中の文章はハイライトし、画面は自動スクロールします。そして、文章を途中から読み上げて欲しい時は、文字をダブルタップするだけでOK。

30分後に終了したり、現在のテキストが終わると終了したり、試験対策で繰り返し聞きたい人向けにリピートしたりと、タイマー機能もついてます。

ロック画面で連続再生・並び替え

もう一つ重要なのが音楽アプリのようにロック画面で自由に操作できることなんです。これが、Pocketアプリの読み上げ機能や、他の音声読み上げアプリのほとんどで僕が満足できない部分なんです。

Voicepaperではロック画面でもリモートで進んだり、戻ったりでき、リスト画面でタイトルを長押しすると簡単に並び替えができます。そして、これらの動作を読み上げ再生中にも行えるというのがポイントです。

あとで読むサービスPocketからWeb記事を取り込む

Pocketとは、WebブラウザやTwitterなどで読みたい記事をワンタッチで保存できるサービスです。VoicepaperではPocketに保存したページを簡単に取り込み、「あとで聞く」ことが可能になります。

僕は、はてぶ、SmartNews、Twitter、Webブラウザなどで気になった記事をポンポンとPocketに保存してます。

あとで読むアプリ「Pocket」が便利!使い方と2タップで保存する方法

Evernoteのノートを取り込む

Evernoteに保存したノートやクリップも取り込めます。最近はPocketとEvernoteのWebクリッパーを併用してます。EvernoteのWebクリッパーはどんなページも読み込めるし、印刷ボタンがあるページだと全体をまとめてクリップできたりします。

もちろん、自分で書いた文章の公正に読み上げでチェックしたり、試験前に暗記するために耳で何回も聴いたりするのにEvernoteとVoicepaperの連携はよく使われています。

Evernote Webクリッパーとは?

Dropboxに保存したテキストを取り込む

Dropboxに保存したテキストファイルを取り込むことも可能です。pdfや電子書籍ファイルは読み込めないのでご注意ください。

僕は本をスキャンしてtext化したファイルをDropboxに保存して、Voicepaperに取り込んで耳で聴いたりしてます。

コピペしたテキストを貼り付ける

Voicepaperでは、クリップボードにコピペしたテキストを貼り付けて読み上げることもできます。たぶん、一番簡単なテキストの取り込み方法はこれだと思います。

ちなみに、Macをお使いの方は、ユニバーサルクリップボードという機能がありまして、なんとMac側でコピペしたテキストをiPhoneやiPad側で貼り付けることができるんです。

これが、Voicepaperを使っている人にはめちゃくちゃ相性よくて、Mac側でがががーっと文章をコピペして、iPhoneを開いてVoicepaperで貼り付けたらサクッとMac側でコピーしたテキストをiPhoneで読み上げることができるんですね。

ユニバーサルクリップボードが超便利!MacでコピーしてiPhoneでペースト!macOS Sierraの使える新機能

25ヶ国語に対応・音声言語は自動切り替え

Voicepaper2では以前のアプリと違って、25ヶ国語以上の言語に対応しており、言語ごと音声を購入する必要もありません。ヒンディー語やトルコ語でも使えます。英語はイギリス英語、アメリカ英語、オーストラリア英語、男性、女性とかいろいろ使えます。

特に便利なのは、テキストを読み込んだ時点で音声を自動で切り替えるので、英語と日本語のテキストを併用して聴いている人はストレスフリーです。

そして、言語ごとに音声スピードを設定できるので、日本語の文章で速い音声を設定しておき、英語の時はゆっくりめで聞きたいということもいちいち調整する必要がありません。

そして、以前のLisgoやVoicepaperではできなかった、読み上げの発音も設定から自由に編集することができます。これで、「炭水化物」を「たんすいばけもの」と読まれる悪夢からも解放されました。

Voicepaper2の有料版について

Voicepaper 2は無料で使ってもらい、気に入ってもらった方にアップグレードしてもらう形式をとってます。とりあえず、無料版では3分ごとに広告が出現してストップするというやり方を試してるんですが、今後どうなるかはわからない。

僕のアプリの有料版の価格戦略は、リリース直後は安くして、人気がでてきたら段々と値上げしていくという形を毎回取っている。これだと、機能追加のたびに有料版を付け足していくより、最初のバージョンから使ってくれたユーザに報いるという形になってバランスいいと思うのが理由。

もしユーザが増えなかったり、利益が出なかったら残念ながらアプリの開発は継続できなくなるけど、ニッチながらコアなファンがついてくれて上手いこと収益が上がってくれることを期待しております。

ちなみに、アプリの質問、要望、改善点などはアプリの設定画面にある「質問・要望を送る」ボタンからいつでも受け付けているので、いつでも歓迎です。

なんで読み上げアプリを作ったのか?

実は、僕がiPhoneアプリ開発を5年以上前に独学で勉強して始めたきっかけは、家事洗濯中やランニング中が退屈すぎるから、読みたいWeb記事を耳で聞きながら楽しく時間を過ごしたいなと思ったからなんです。

もう、自分が使いたいからモチベーションはマックスで夢中で勉強しながら作りました。

そこで作ったのがLisgoという、Pocketという「あとで読む」という保存サービスと連携して、「あとで聞く」ことができるアプリです。

そのあと、Voicepaperという、DropboxやEvernoteに保存したテキストを読み込める読み上げアプリも作りました。これは、自分でスキャンした本を、これまた運動中とか歩いている時に耳で聞きたかったからです。

当時作ってる最中は周りの友達にアイデアを話しても、「目で読んだほうが速いし」とか、「集中できないし」とか、「人間の声じゃないと嫌」とか、そういう意見が多くて自分はめちゃくちゃ欲しいのに周りは全否定という想定外の状況でした。

しかし、自分が欲しいんだから売れなくてもいいやという思いと、多分こういうものが欲しい人は全世界に一定数いるはずだという思いから気にせずせっせと作り、iOS5あたりの時にリリースしました。

すると、確かに一般受けはしないんだけど、刺さる人にはめちゃくちゃ刺さって「これ神アプリだわ!」っていってくれる人もたくさんでてきた。これは、自分が時間も頭も相当な時間を使った初めてのプロダクトとして小さな自信になりまして、この時の小さな成功体験が僕の人生でもすごく大きな出来事でした。

*Lisgoは特にいろんな人が記事書いてくれた。海外でも人気出た。
情報収集の常識を変えるアプリ!記事読み上げの「Lisgo」が凄い
LisgoでPocketの記事を聴くと情報収集が捗る!これは神iPhoneアプリ!

で、iOS7になってiPhoneアプリのUIが大幅に変更して、頑張って対応しようと思ったけどiOS7のバグのせいでどちらもアップデートするとハイライト部分が動かないという状況になってしまったんですね。

というわけで、iOS6からLisgoとVoicepaperはずっと放置だったんです。そのあとはTaxnoteとかListTimerとか作ってました。

ところが、iOS10の時代になっても未だに根強い人気があって、見た目はiOS6なのに二つともそこそこ売れ続けてました。

しかし、アップルの方針からどちらも32bit時代のアプリなんでiOS11で動かなくなるんです。

それならば、今までのノウハウを結集させ、LisgoとVoicepaperの機能を合体させたアプリ、つまり、テキストのコピペ、Pocket、Dropbox、Evernoteすべてに対応させたVoicepaper2というものをゼロベースから作ってみるかと思い立ち、数ヶ月前から集中して開発していて、やっとリリースできました。

ちなみに、僕は基本的に今まで自分が欲しいものばっかり作ってきました。

運動中に音楽聴くのに飽きたからLisgoやVoicepaperを作り、アプリが売れたので確定申告する必要ができ、弥生会計で帳簿をつけるのが面倒すぎてTaxnoteを作り、ついでに食費とかをシンプルに把握するためにZenyを作り、iOSの標準タイマーのセットが時間かかるのでListTimerを作ってきました。

そういう意味で、Voicepaper2は自分が毎日使い倒すアプリなのでモチベーションもマックスを超えていて、自分にとってはなくてはならないアプリなんだけど、自分の作ったプロダクトの良さをゼロから他人に説明するのって意外と難しいんです。

これ、特に作ってる自分は無数に利点が頭の中にあるから、逆にまったく初めての他人に1から説明しようとすると、あれもできる、これもできる説明するという袋小路に陥ってしまったり、そもそも相手に刺さらない部分をアピールする結果になってしまったりするのがよくある。

これ、自分でプロダクト作ってまったく初めての人に説明しようとした人ならよくわかってくれるんじゃないだろうか。あるあるだと思う。

Voicepaperの場合だと、「運動中に耳でながら聞きできるんだよ!」とか言っても「いや、音楽聴くし。。」とか、「読む時間がない時に、移動中に耳で聞けるから時間を効率的に使えるよ!」と言っても、「いや、そもそも活字って耳で読まないと頭に入らないし。。」とか、もっともな答えが返ってくるんですよね。

で、僕自身もよくよくなんで便利読み上げアプリが欲しかったかというと、別にながら聞きがしたいとか、効率的な情報収集したいとか、そういう理由が一番最初にきたんじゃなかったわということに気づいたんです。今でも集中して読みたい時は目で、紙の本の手触りを感じながら読みたいし。

そこで、なんで欲しかったんだっけとじっくり考えなおしてみた。

退屈で面倒な時間を楽しい時間に変えること

すると、日々どうしても遭遇する自分の中で退屈で面倒な時間、つまらない時間を楽しい時間に変える、有意義な時間に変える。長い時間を感じていたことが、辛くなくなってあっという間にすぎる時間になる。そういったことが大事だったんだと気付きました。

例えば、僕の場合は毎日の食器洗い、家事洗濯の時間です。この時はずっとiPhoneで音楽を聴いてたんだけど、音楽って毎日気に入った新曲を聞けるわけでもないので毎日ずっと聴いてたらどうしても飽きてくるんですよね。

なので、Podcastとか聴くほうがまだもつんだけど、こんな時に自分が読みたいブログとか文章とかを聞けたらもっと楽しいだろうなあと想像したのが最初だった。

で、アプリを作ってみたら本当にその通りで、毎日退屈だった掃除機かけとか、食器洗いの時間のストレスが大幅に減って、あまり苦にならない有意義な時間になっちゃったんです。

これは、毎日のランニングでも同じだった。ランニング中のモチベーションを維持したり少しでも退屈しないようにいろいろ音楽を選んだり、Podcastを聴いたりするんだけど、やっぱりネタ切れになってきて、そういう時は退屈すぎて辛いんですよ。

ランニングって頭を空っぽにしたほうがよいとか、そういう時もあるけど、やっぱり毎日のルーチーンで退屈しちゃうと続かなくなっちゃうんですよね。

そういう時も、毎日読みたい文章があると、さあこれをアプリに入れて今日はこれ聞きながら走ってくるかとなって、全然退屈やストレスを感じなくなった。

Shu Uesugiさんに教えてもらったんだけど、Hookedという本の著者もLisgoのユーザで、自分のやりたくないことを習慣にするために、自分のやりたいことと組み合わせるというテクニックを使うために、Pocketに保存した記事を聞きながらエクササイズしているらしい。

“If you can take something you don’t like doing and…pair it with something you do like doing, you’re more likely do the thing you don’t like doing,”

“あなたがやりたくないことを続けたければ、あなたがやりたいことと一緒にやるといい。すると、やりたくないことを続けやすくなる。”

*Nir Eyal | Hooked on Technology (Episode 431)より

もちろん、Voicepaperを作ったら、老眼や目が見えない人たちから感謝されたり、語学学習に使っている人、試験勉強に使っている人、子供を寝かせている時に耳でなにか聞きたい人、パソコン作業中にWikipediaの歴史資料を流し続ける人など、いろんな人に感謝されたんだけど、自分にとってのよさを説明するとこんな感じになります。

Voicepaper 2 for iPhone・iPadをダウンロード。


*読み上げアプリVoicepaperなど作ってます。自己紹介はこちら。プログラマもゆる募



怠惰の法則とシンプルにしすぎる罠について

先日、UIデザインで有名な深津さんがゲスト出演しているPodcastを聞いた。ここで「怠惰の法則」というなかなかキャッチーで、なにそれと気になっちゃうテーマについて話してたんだけど、これがシンプルながらも強力な考え方でとても面白かった。

サービス設計とかに興味ある人はぜひオススメ。

怠惰の法則とはなんぞやというと、「ユーザは基本的に怠惰であるから、いくつかの新しいサービスが出てきた時、どれだけ使うのに面倒くささがないかが普及の決めてになる。」という考え方でした。

この考えかたを元にすると、VRとかはまだまだヘッドセット用意して、カメラ設置して、高スペックのPC用意して面倒なので、メインストリームになるにはもっとお手軽さが向上しないと厳しいだろうという話をしてた。

このPodcastで話されている内容は、世の中が進むにつれてメインストリームから離れ、必要でなくなったことも、それはそれで文化や趣味として残るという話までしていて、深みがあって面白い。(例えば、移動手段としてメインだった馬は、車が普及しても乗馬という趣味として残ったり)

さて、ここでほうそうかあ、面白いなあとして終わらせるのはもったいないので、アプリ制作という具体的な内容に落とし込んだ時、どうこの教訓を活かせるかというのを考えてみた。

こういう話って、「なるほどなあ。。」と頷いて参考になったあと、じゃあ自分の立場でどう生かせるかって考えると、すぐには具体的なアクションが思いつかないもんです。でも、結果的になにか実行に移せるまで考えることに価値があると思うので。

というわけで、僕もアプリ作る時は、いかにユーザの潜在的な脳みそへの負担を減らすかを常に考えている。こういうとカッコいいけど、単純にユーザの選択肢を増やしすぎないようにしたり、ボタン数や機能を多くしすぎないようにしたり、iOSやAndroid固有の一般的なUIばっかり使うとかそういうことです。

ここからさらに、怠惰なユーザがとにかく面倒でなくなるように突き詰めると、実はいろいろやれることはたくさんある。僕のアプリ、Taxnoteも今後優先しようと思っているのは機能追加よりもヘルプ機能の充実とか、いかにアプリの理解を楽チンにするかに重きをおこうと思ってる。

ヘルプを死ぬほど見やすくする

まず、設定画面にヘルプボタンを置いて、そこにすべてのヘルプ事項を書いていってもユーザは基本的にそこまでたどり着かない。なぜなら、なんかハマった時に設定画面に飛んで、ヘルプを開いて、そこで調べようって思うユーザはほとんどいないからです。

自分がユーザだった場合を考えると簡単で、「あれ、これどうやるんだろ?」って思ったあと、わざわざヘルプを探してそこで自分の解決策を探して見つからなかった時のリスクを考えると、面倒だからいいやってなってそこで諦めてしまうからです。

となると、あまり手間もかからずに効果的だなと思ってやっているのが、いろいろなアプリ内のアクションの中に関連するヘルプを埋め込むというやり方。

例えば、何かのエラーダイアログを出す時に、そのエラーに関連するヘルプへのリンクを埋め込んでおく。そこで、関連する便利な使い方のヒントもついでに書き込めるし、ユーザにアプリ操作を教える大チャンスを見逃す手はない。

以下は現在開発中の読み上げアプリVoicepaper2のUI。写真の左の例だと、テキストをコピーする時、貼り付けできるテキストがない時に表示するダイアログに、追加情報や便利な使い方のヒントを盛り込む予定。こういうのって、設定画面のヘルプに書いていても誰もそこまで飛んで読んだりしないので。

写真右の例だと、Dropboxとかからテキストを取り込むアクションシートの中にヘルプを埋め込む。ここで、「これなに?どうやって使うの?DropboxとかPocketってなんだよ。」というユーザがすぐにヘルプ飛んで理解しやすいようにする予定。

*Voicepaperはテキストを取り込んで耳で聴ける読み上げアプリ

めんどくさくないサービスってこういう細かい楽チンさが決定的だなあと思ったんだけど、これを愚直にやってると感じるのがメルカリです。

メルカリで商品購入されて、そこから発送する時のワークフローは今までのオークションサービスに比べてはるかに使いやすい。以前のヤフオクなら、入金先教えて、住所聞いて、発送しましたとか連絡してとか、もうとにかく怠惰な人には我慢できないほど面倒だったんだけど、そういうのがほぼ全自動でできている。

さらに、ヤマト運輸の集荷まで数タップで終わっちゃう。

この楽チンさに慣れてしまうと、他のサービスで出品するのが面倒になってきて、手数料が多少高くてもいいかとなる。

Airbnbも3タップで予約が完了するというのに徹底的にこだわって設計したと本に書いてあったし、「もっと手間を省けないか。自動化できる部分はもっとないか。」というのを何度も考えると結果的に使いやすいサービスが出来上がるんだと思います。

で、その努力っていうのはわかりやすい料金とか見た目とかではなく、本当に細かすぎて伝わらないレベルの積み重ねなんだけど、その積み重ねこそが「使ってみたらこれが一番使いやすい」っていうのに繋がるんだろうなと。

シンプルさにしすぎる罠

こう考えると、ヘルプなんか読まなくても直感的に使えるのが一番だ!という話にもなるんですが、これは理想と現実というものがありまして、あまりシンプルにしすぎるのもダメという話があります。

これは、ゼロベースの石橋さんがよく言ってることなんだけど、「ユーザは誰も初心者のままではいたくない」という話が根っこにある。

つまり、最終的にユーザは赤ちゃんでも使える単純なアプリをずっと使い続けたいわけではなくて、少なくとも中級者レベルまでは使いこなせるようになりたいわけです。

となると、便利だけど、この機能は絶対に一定のユーザにはヘルプが必要だから却下というのばかりを繰り返していると、あまりにも単純で、この機能があれば便利なのにという機能もなく、物足りなすぎるアプリが出来上がってしまう。

なので、ヘルプが必要すぎるのもダメだけど、ヘルプがまったくいらないアプリを作るというのも本末転倒になってしまう。このへんのさじ加減がすごく難しくて、ジャンルによるので簡単な正解はないし、作りながら自分で考えるしかないんです。

そうなると、やっぱりヘルプはある程度必要になってくる。そして、ヘルプを埋め込むタイミングを工夫するのに加えて最近考えているのが、ひたすら動画も用意するといいなということ。

とにかく、細切れにそれぞれのヘルプや操作方法を説明した動画をYoutubeで用意しておき、それぞれのヘルプページに貼り付けておく。動画は長くしすぎず、短くサクッと確認できるように。テキストで読んでもいいし、動画で確認してもよいと。

もちろん、開発者に直接メッセージで質問できるボタンもわかりやすいところにいろいろ設置して、テキスト、動画、メッセージ質問という3つの選択肢を用意しておけば、怠惰な人でもちょっとずつ学習していってもらえるんではないだろうか。

よいものを作っても誰も使ってくれないと意味がないからマーケティングが重要とはいいますが、まずは、使い方の80%ぐらいはわかってもらえるようにいろいろ努力を積み重ねる必要があるなと思った。

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アプリのランディングページ作成サービスをいろいろ試した結果、機能が少なくシンプルなAppsitesを使ってみた

こんにちは。最近、僕のメインで開発しているアプリ、TaxnoteZenyListTimerのAndroid版がリリースされました。

自分がさも開発したかのように語っておりますが、実際は途中から強力助っ人な方に手伝ってもらい、途中からプログラミングはほぼ全部お任せしちゃいました。

さて、これに伴い、それぞれのアプリのランディングページを作る必要性が高まってしまいました。というのも、今までアプリを紹介する時のリンクはAppStoreだけ貼り付けときゃよかったわけです。

しかし、今後は、iOSもAndroidも対応してるよということを世の中に普及しないといけない。となると、一つのランディングページを作り、その中にAppStoreとPlaystoreのダウンロードリンクを表示する必要がある。

これで、「あ、このアプリはiPhoneでもAndroidでも使えるんだ!」と世の中の人にわかってもらえると思う。

と思って、気合いいれてランディングページを作ろうとしたんだけど、やり始めたら本当に面倒くさい。

「動画とかもいい感じで載せたいな」とか、「スクショも綺麗に載せたいな」とか、「ソーシャルボタンもいい感じに付けたいな」とか、「英語ユーザと日本語ユーザで別サイト表示したいな」とか。

いろいろと頭の中で理想とするイメージはあるんだけど、そのどれもやろうと思うと、結局は既存の「このサービス使うとお手軽にランディングページ作れるよ!」っていうサービスでは実現できないことが発覚。

しゃあないからThemeForestとかで気に入ったテンプレを購入して、カスタマイズしようとしたんだが、これがめちゃくちゃ面倒。やり方はわかるからできるんだけど、面倒すぎて途中でやりたくなくなった。

というわけで、全部実現するのはサクッと諦めて、ある程度のシンプルなサイトを作れればいいや!という方針に途中で切り替えました。

そこで、僕がかねてより愛用していたけどGoogleに買収されちゃってもうすぐ閉鎖するScreenshotsBuilderのサイトで紹介されていたAppsites.comを使うことにした。

その他にもいろいろあるので試してたんだけど、このサイトが一番ダントツで使いやすかった。というのも、極端にやれることが少ない!結果的に、操作がわかりやすくて、圧倒的に使いやすかった。

久々に機能が少ないこととシンプルであるということの大きなメリットを実感しました。他のサイトだともっといろいろできるんだけど、操作覚えるのがすごい面倒そうなんですよね。途中で挫折しちゃうというか、そこまでやる気がないというか。

というわけで、僕のようにめちゃくちゃシンプルに、そこそこのサイトをサクッと作りたいという人にはおすすめです。月9ドルでひとつのサイト、月19ドルで無制限にサイト作れます。

ちなみに、昔の僕だったら「なんでランディングページに月額課金しないといけないんだ!もったいない。一回作ったら自分でアップして放置しとけばいいだけなのに。。」って思ってたんですよね。

でも、一回この簡単に作れるサービスを体験してみたら、「ああ、まあすごく簡単に作れるからお金払っていいか。」っていう気持ちに変わりました。これも、人間は実際に体験してみると気持ちがコロッと変わるというのを久々に実感しましたね。勉強になります。

そんなこんなで作ったTaxnoteのページがこれ。「確定申告を楽チンに」をキャッチにした。

家計簿のZenyはこれです。自分のオカンも続いてるから、「おかんも使えるアプリ」と書いときました。

一番DLされてるListTimerはこれ。爆速セットが売りなんだけど、ここまで人気出るとは意外だった。

しかし、これが圧倒的に使いやすかったから毎月お金払っているんだけど、このappsites.comというサービス、サポートにメール送ってもまったく音沙汰がない。なんか細かいバグらしきものもあるし、大丈夫なんだろうか。

このサービスは、今後もサービスを改良してくれるんだろうか?って心配しちゃうぐらい、なんか作った後に今は放置してます感があります。そんなわけで、あまり声高にオススメできないサービスなんですが、一応僕みたいな境遇の人の参考になれば幸いです。


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「邦訳に4年かかった謎」タレブの「反脆弱性」(アンチフラジャイル)と次回作のSkinInTheGameについて

ブラックスワンで有名なナシーム・タレブの著作、アンチフラジャイルの日本語版がようやく発売されました。めでたい!

邦題は、「反脆弱性」。いやあ、元々これはタレブの造語なんだから、そのままアンチフラジャイルでいいんじゃねえかと思うんですが、まあやっと日本語で出るので嬉しい限りです。

というのも、この本、英語版が出たのは2012年の11月ですよ。つまり、翻訳に4年ぐらいかかってる。僕は友達とこの話するたびに、「ああ、なんか翻訳で問題が出たんだろうなあ。。」って話してたんだけど、案の定、今までタレブの本をすべて翻訳してきた、 望月衛さんが翻訳者から監修者に変わっていた。

一体何があったんだろうか!ブラックスワンてかなり売れてる本だから、商業的な理由じゃないのは確かなんですよね。ちなみに、 望月さんの翻訳する本は金融・経済系でたいてい面白い本が多い。最近だと、ヤバイ社会学書いた人の新作を翻訳している。これも面白そうだ。

まあ、ここ数年、いつ出るのかいつ出るのかとTwitterで訴えてきたけど、最近はもう諦めてただけに、日本語版として出してくれるだけで嬉しいですよ。

もうその間、待ちきれず、英語版で3回以上は読んだから、内容はだいたいわかってるんだけど、やっぱ僕は日本語ネイティブなんで日本語のほうが読みやすいし。

僕のアプリ開発のノウハウって、タレブの本とBasecampの本に書いてることをそのまま実践してるだけなんですよね。だから、このブログの以下の記事とか興味ある人は、間違いなく面白いと思う。

勝者総取り世界の憂鬱
不確実性とは不完全情報のこと
新しい便利なモノは新しい問題も作る

さらにいうと、このアンチフラジャイルという本は、今までの難解なタレブ本の中で一番読みやすいんじゃないかと思う。まず、一作目のまぐれや二作目のブラックスワンのように、金融や経済の予備知識はあまりいらない。

そして、この本は「じゃあ、いったいこの不確実な世界でどう生きていけばよいの?」っていうブラックスワンを読んだ読者に対する答えであり、具体的にこうしたらいいよっていう内容なので、そのぶん読みやすい。

タレブの本は、まぐれとブラックスワンもどちらも最高に面白いけど、初めて読む人には、この反脆弱性(アンチフラジャイル)から入ると読みやすいんじゃないかなと。タレブ自身、アンチフラジャイルが自身の最高傑作だと言ってます。

反脆弱性ってどんな内容?

ブラックスワンでは、非常に小さい可能性で起こるが、それが大きな影響を持つ事象について書かれた本だった。そして、もしそれが悪い事態を起こすものなら十分注意しろという警告がちりばめられている。

こういった事象は過去の一度も起こった事がない場合が多いので、基本的に過去のデータは役に立たない。例えば、僕が自転車で東京を走っていて、突然、酔っ払い運転のトラックに後ろからすごいスピードで引かれたとする。

毎日同じ道を自転車で走っていて、3年間一度もそんなことはなかったけれど、突然そのようなことが起こったら、これは間違いなく僕にとってはブラックスワンな現象です。悪いブラックスワン。

逆に、よいブラックスワンもある。例えば、アプリの勉強会でなにかを発表して、それを見た人がたまたま懇談会で声をかけてくれ、その人が今まで想像もできなかったアプリのアイデアを授けてくれるかもしれない。これはよいブラックスワン。

反脆弱性という本は、日々生きている中で、どうやってブラックスワンという現象を発見し、悪いブラックスワンには気をつけて、よいブラックスワンが起こりやすい状況を作るかというテーマです。

ここでもっとも重要なのが、ブラックスワンを予測しようとしないこと。確立で計算できるカジノのようなケースはごく稀であり、この世界のほとんどの事象は複雑系である。だから、未来を予測しようと無駄な努力はせずに、起きうる結果の大きさに注目しろというのが本の趣旨です。

ある事象が起こるかを予測をするのは不可能だけど、ある事象が起きた時にどれほど影響が大きいかを予測するのは簡単である。そして、ブラックスワンな現象は、リスクとリターンが非対称であるのが特徴。

例えば、普通は車を運転していて重大な事故に遭遇することはまずない。でも、もしその事象が起きてしまったら、人生が終わってしまうかもしれない。これは、ほとんどの場合は大丈夫だけど、なにかが起きた時はとても大きなリスクがあるという非対称性がある。

こういう、ほとんどの場合には何も起こらないけど、起きてしまった時の結果が悲惨だと思われる事柄にはめちゃくちゃ臆病になるのがよい。

逆に、IT勉強会とかに足を運んでも、特に何も得る事がなかったりして、「これなら家で勉強してたほうが効率よかったな。。」って思ったことがある人は多いんではないだろうか。

でも、IT勉強会やパーティに行くっていうのは、たいていの場合、そこまでよいことが起きず、時間の無駄だったかもと後悔することも多いのだが、なにかのきっかけでものすごく重要な、ラッキーなことが起きる可能性を秘めている。ここにも非対称性がある。

こういう、大抵の時は上手くいかないけど、その失敗のリスクは低くて、もし上手くいった時のリターンがすごく大きな場合、失敗を恐れずに積極的にリスクを取りましょうという話です。

人間の脳みそは悪いブラックスワンが起こる確率も、よいブラックスワンが起こる確率も軽視しがちです。だからこそ、悪いブラックスワンに対しては徹底的に臆病になり、よいブラックスワンが起こるチャンスにはどんどんトライするのがよい戦略となる。

また、複雑系の世界(例えば人間相手の商売など)では、トライアンドエラーは知識に勝るということも口すっぱく語られてる。この世界の理論はトライアンドエラーによって出た結果により、後から作られることがほとんど。

あれこれ試した結果、上手くいく方法を発見した事例に基づいて理論が出来上がるのが歴史の常だけど、後からみると、あたかも理論を発見してから結果を出しているように勘違いされやすい。

医療の現場で顕著なのだけど、ずっと人類は「よくわからないけど、こうすると上手くいく」という経験則でやってきた事が驚くほど多いみたいです。そして、後々になって理論的に正しいことが発見されたり。

まあ、この本の内容は広範囲に広がりつつも、中身が濃いので、このブログで簡単に紹介することは不可能であります。薄っぺらいビジネス書と違って要約ができないし、かいつまんで説明しようとしても、中身の百分の一も説明することができない。

というわけで、いつも通り今までの思い込みをぶち壊されちゃう面白い本なんだけど、この本、英語版が発売されてから四年ほどたっているんです。

そうなんです、このアンチフラジャイルの次回作である、「Skin in the game」というのがもうすぐ発売されようとしてるんですね。せっかくだからこの本についても書いてみたい。

タレブの次回作Skin in the gameってどんな本?

次回作はタレブの公式HPにドラフトがアップされていて、Mediumでも公開されている。Mediumのサイトがデザイン的に読みやすいのでオススメです。

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このSkin in the gameっていうのは、「自分がやっている事に対して、自らもリスクを負う」というような意味。

例えば、僕が野菜を作っている農家だったとする。自分が売っている農作物を自らも食べていると、これはSkin in the gameの状態で社会にとって望ましい。でも、自分が作っている農作物は農薬だらけで、それを売ることはするけど自分では絶対に食べる代物ではないというなら、これはSkin in the gameの状態にないことになる。

儲かったら多額のボーナスがもらえて、失敗したら国民のお金で救済されるリーマンショック時の投資銀行のようなシステムは、自らとったリスクを自らで引く受けていないことになり、こういう事象がある社会システムはよろしくないと。逆に、それぞれが自らのリスクを引き受けている状態であるほど望ましい。

これってどんな時にでもいえますね。何か仕事していて、失敗したとしても自分の責任にならないなら、その仕事は適当になるし、慎重にもならないし、結果的に質も下がる。なので、常にSkin in the gameの状況に自分をおくというのも注意するべきとなります。

とはいっても、この次回作、結構いろんな分野の話があって面白い。一応全部読んだけど、僕のオススメはこの3つ。

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特に、1番目のThe Most Intolerant Winsは傑作だと思う。豚肉を禁ずるハラール食メニューの追加や、禁煙などのルールがあるレストランの標準ルールになるには、賛成派が過半数を取る必要はなく、25パーセントを占めればそれでことが足りるという仕組みを論じてます。

例えば、バーベキューパーティで4組の家族を招待した時、その中の1組だけイスラム教徒だったとする。イスラム教徒の家族は絶対豚肉食べないから、どちらでも合わせられる3組の家族はそれに合わせ、そのバーベキューは豚肉なしになる可能性が高い。

このマイノリティルールは大小関わらず、世界のあらゆるところに見られ、ピーナッツアレルギーから宗教的ルールまで幅広い。タレブはここから議論を展開し、厳しいマイノリティルールを持った宗教が、もし他者にもルールを強制する場合はどうなるかという話まで発展していく。

とにかくこの記事は長いけど、今のところ一番人気の文章のようです。

とはいってもタレブの難解な文章を英語で読むのはしんどいので、次回作の日本語版はぜひとも、半年後ぐらいには発売してほしいっす。翻訳はかなり大変な部類だと思うけど、期待しております。


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「記事を書くほど単体では赤字になる」アプリマーケティング研究所の方に、運営の苦労、収益モデル、タイトルの決め方など、いろいろ教えてもらいました。

みなさんは「アプリマーケティング研究所」というサイトを知っているでしょうか?アプリ開発者の苦労話や、実際の収益モデルなど、興味深い記事がたくさんあるサイトです。

業界人なら一度は読んだことがあると思う。僕自身も、数年前から「このサイトのインタビュー記事はすげえ!」と早くから注目していたんです。あまり他のサイトでは読めない、スモールビジネス系の開発者インタビューが面白いんですよね。

そして、どんな人がやってるのかなと興味持ち、たまたま近くに住んでいることを発見したので、「ランチしてもらえませんか?」と数年前にお願いしたという過去がありまして。

そんな縁があったおかげなのか、先日、アプリマーケティング研究所の有料noteのほうでインタビューさせてもらえませんかと言われました。

僕は二つ返事でOKしたのですが、このチャンスを逃すまじと思いまして、「謝礼とかいらないので、ぜひ僕からもブログ運営の話をSkypeでインタビューさせてください!」と駄目もとで聞いてみた。すると、「いいですヨ」とあっさりとOKをもらえました。

そしたら、「そこまで話してもらっていいんですか?これお金取れるレベルなんじゃないですか?」っていうぐらい、いろいろ教えてもらいました。記事のノウハウやら、ビジネスモデルやら、運営で苦労する点やら。

「コンサルで儲けているわけじゃないからぶっちゃけても別に大丈夫なんです」とは言われたけど、ブログ書いてる人には面白い話なんじゃないだろうか。僕は勉強になることがかなり多かった。

自分が興味あることを中心に聞いたんですが、内容としてはこんな感じ。

1.なぜアプリマーケティング研究所を始めたか
2.キラキラ女子記事に対する、極端に違う読者からの反応
3.タイトルのつけ方・イラスト挿入の効果
4.ブログのビジネスモデル・差別化戦略など

1.なぜアプリマーケティング研究所を始めたか

Q.ちなみに、このブログを始めたきっかけってなんだったんでしょうか?アプリ業界に興味があったとか?

A.もともとネット系の企業にいたんだけど、アプリというよりマーケティングに興味があったんです。アプリに特化したマーケティングのメディアがなかったのでやってみようと思って。

おお、これは意外な答えだった。特にアプリにこだわりがなかったとは。

Q.しかし、会社を辞めて、自分でメディア運営するって相当大変そうですよね。。

A.自分が興味のあることを、自分で好きな人に話を聞きにいけるのが楽しいですね。自分で全部決められるというのが一番いいところです。

僕も個人でアプリ開発してるけど、全てを自分で決められるのは確かに凄くいいところですね。失敗しても上手くいっても、そのまま自分に返ってくるので納得がいくというか。

A.ただ、なにをやるかを考えた時に、10億円あってもやり続けたいことという基準で選んだんです。お金が余るほどあって、数ヶ月休める状況になっても、今までどおりメディア運営を続けると思います。

ああ、この気持ちはなんとなくわかりますね。プログラマもこういう人多いと思う。「休日も特にやることないからプログラミングしてた」とか半分冗談で、半分本当の話をよく聞くし。

僕もアプリとか、なにかモノを作るのが好きなので、お金の心配がなくなっても結局毎日やってると思います。

2.キラキラ女子記事に対する、極端に違う読者からの反応

さて、このスカイプをした時にちょうどバズっていたもので、「なぜインスタは「キラキラ専用空間」ではなくなってしまったのか? 女子大生が語るインスタに起きている変化と、SNSで「着物の価値」が上がった理由。」というアプリマーケティング研究所の記事がありました。

僕も面白いなあと思いながら読んでたのもあり、軽い気持ちで雑談してたら、この記事の裏話が興味深かった。

というのも、この記事では、「自分のインスタにいいねされたら、こっちも相手にいいねしないといけない無言の圧力」とか、「GoProで撮ったものをインスタに載せるといいね率が高まるから人気」とか、女子大生にとっては当たり前らしいが僕にとっては新事実がたくさんあって面白かったのです。

Q.いやあ、あの記事は女子大生のインスタ事情を詳しくレポートしてたけど、普段周りでキラキラ女子大生と接する機会がない僕にとっては衝撃でした。いいねの圧力とか、インスタのために着物着るとか、本当かよ?という感じで、未だに信じられないですよ。

A.あの記事で面白かったのが、読者層によって反応が両極端なんですよ。例えば、Twitterを見てると、おじさん達は否定とか驚きがほとんどで、女子大生のアカウントだったら「あるある」とか、「10回うなづきながら読んだ」とか。

Q.マジですか。僕にとってはアプリマーケティング研究所がそういう世界との唯一の接点なんで、完全に情報の隔離がありますね。あそこまでインスタに熱意ある女子なんて特殊な例だろうと思ってたけど。

A.あの記事で聞いた人は最高峰のキラキラ女子じゃないですよ。どちらかというと、普通の女子大生なんです。もう1年前ぐらいからああいう空気です。最近はCamcanでも「インスタの女王になりたい」という特集があるし、小中学生の雑誌でも「インスタでいいねをもらうには?」というコーナーがある。GoProの宣伝動画でも、SNSにアップしていいねがバババってついていくのを売りにしていたり。

*こちらの動画の1分44秒あたりから

この話を聞いた時は、「これは特殊な女子をブログで取り上げているんだろう」と勝手に想像していた自分の短絡的な発想を修正しなければいかんと思いました。人間、自分では想像できない、または目の前で見たことがまだないという事象に関しては納得できないことがよくあるもんでして。。

3.タイトルのつけ方・イラスト挿入の効果

次に、ぜひ僕が聞きたいと思ってたことが記事タイトルの付け方です。自分もブログやってるだけに、タイトルの重要性は重々承知してるんだけど、すごい難しいですよね。なにが難しいかというと、まずよいタイトルが思いつかない。

さらに、世間では長いタイトルが多くなってる気がするけど、元々はポールグレアムのブログの影響でなんか短いタイトルがカッコいいという変な固定観念があって、どうも抵抗があったのです。そうは言っても結局分かりやすい方がいいかも、ということで最近は長めに書いてるというのが僕の傾向です。

Q.僕が記事のタイトルに時間使うようになったのは、AVのタイトルの影響なんです。長いんだけどクリックさせるタイトルなんですよね。

昔は、大事なのは中身なんだから装飾文字はいらないだろとか思ってたんです。でも、読み手の立場になると頭に入りやすいイメージがあったらついクリックしてるのに気づいたんですよ。「某名門女子大学テニス部所属のお嬢様 緊急デビュー」とか。

その媒体の相当のファンでもない限り、シンプルすぎるタイトルだと興味を持たずにスルーする可能性が高い。そんな時、なにかわかりやすい関連キーワードがあるだけで、自分がクリックする可能性は上がるんですよね。テク系のサイトだと「元アップル社員が起業して作ったのはAIが指導してくれるフィットネスアプリ」とか。

アプルマーケティング研究所では、どうやってタイトルをつけてるんでしょうか。

A.タイトルはすごく重要なんで、毎回何度も書き直しますよ。一時間ぐらいかけたり。今の例だと、タイトルに入っているキーワードで、集まってくるクラスタが変わるんですよ。AVで「お嬢様」だと清楚が好きな人がくるし。(それで見てみたら「ヤンキー口調」だったらガッカリする)テク系の記事で「アップル」というキーワードだと、アップルに興味あるクラスタがくる。

そして、中身がちゃんとそのクラスタが期待している内容とマッチするかも重要です。想定する読者層が読みそうなキーワードをタイトルにいれても、その人たちが期待していた内容と記事の中身が違っていたらガッカリさせてしまう。

ちなみに、スカイプする前に、タイトルはどうやって考えているか聞きたいですと僕が話してたのもあり、メモまで見せてもらいました。そのメモがかなり参考になったので、そのまま紹介。

■1、タイトルはどうやって考えるか
もはや長いタイトルのほうが良い気がしています。(ソーシャル時代は?)

前半をA(「!」か「?」、キャッチーかどうか)
後半をB(その記事に書いてあることを説明するような文章)

Aの意図は ソーシャルのタイムライン戦争で生き残ること
Bの意図は 記事に何がかいてあるか伝えること

Aは記事の中で一番グッとくるところをピックアップする
Bはこういうことが書いてありますということを示す(ここに何が)

AとBをバラバラに5つくらいずつつくって、かけあわせてみてどれがいいか脳内でABテストかけて、一番しっくりくるものを選ぶ。記事のタイトルは最後につけているが、なんだかんだ毎回1時間くらいかける。

ソーシャルのタイムラインでは「アイコン」「最初のテキスト(左上)」「画像・サムネイル」をみんな無意識にみているはず。(どんなクラスターのユーザーがくるかはタイトルで決まりやすい。どんなユーザーが訪れてくるか、かなりコントロールされることになる)

たとえば、映画で「感動の結末」と宣伝されていたら、その「感動の結末」に期待してみにくるひとが多い。もし、そこのユーザー体験と一致していたら「期待通りよかった」となる。この人は「感動の結末」が好きそうな友達にしゃべって、「これは泣けるからいくべき」という。これが、「ほっこり家族愛」と宣伝されていたら、また違うユーザーがくるし。

簡単に例)このブログのタイトルを決めるなら?
技術書執筆は大変すぎて割りに合わないとプログラマ友達からよく聞くけど、それでも出す理由を聞いてみた

1、まずグッとくるところをピックアップする(A)
・本って思った以上にフィードバックがなくて、「名前が売れる」という実感はない
・ツライし儲からないけど、良いと思うよ。おすすめです。

2、全体を説明するテキストをつくる(B)
・プログラマの友達がそれでも書籍をだす理由
・プログラミング書籍をだした友人の意外な本音

3、AとBをかけあわせる。

・「名前が売れる」という実感はない。プログラマの友達がそれでも書籍をだす理由
・「ツライし儲からない」けどおすすめ。プログラマの友達がそれでも書籍をだす理由
・「名前が売れる」という実感はない。プログラミング書籍をだした友人の意外な本音
・「ツライし儲からない」けどおすすめ。プログラミング書籍をだした友人の意外な本音

この中でどれがいいかな?と選んで、そこからまたブラッシュアップする感じ。
(読んでほしいターゲットユーザー、本文を読んだ時の読後感と合っているか、読み心地の響きやひらがな漢字のバランス)

・ 書籍を出すのは「ツライし儲からない」でもおすすめ。プログラミング本を5冊だした友人が語った苦悩と本音。
・ 書籍を出すのは「ツライし儲からない」それでも友人がプログラミング本を書くのをやめない理由。

なるほど。こうやってタイトルをひねり出していたのか。。どんな分野でもそうだけど、誰かが作った結果を参考にする材料は世の中に溢れている。ただ、その過程で考えていることをこんなふうに聞ける機会ってなかなかないんですよね。

ソーシャルで記事がシェアされて拡散される時代なので、今は長いタイトルのほうが合っているというのはなるほどなと思った。昔はRSSリーダーの一覧で切れない長さに収める必要性があったけど、最近はみんなSNS経由からきてるだろうし。

補足として、以下のような情報も教えてもらいました。

ファミマの冷凍食品が「インスタ」+「ラノベ化?(説明的タイトル)」していた。みんなそうなっていくのかな?

これはあくまで海外英語圏の統計データで参考ですが、

1、サムネイル画像を入れるとクリック率+27%
2、偶数よりも奇数のほうが20%も吸引力がある
3、疑問系で終えるとクリック率が2倍になる
らしいですよ。

Q.そういや、一時期からブログ内でオリジナルのイラストが挿入されるようになりましたよね。あれ、個人的には視覚的に読みやすくていいんですが、効果はやっぱあったんでしょうか?

A.最初はこういう単体記事だけでイラストを入れようと考えたんです。
10秒マンガでわかるマーケティング。「アプリを出す前に知っておきたい、アプリストア5つの特徴」

これは、「萌えに媚びている」「ふざけている」みたいなリアクションがくると思ってたんだけど、「かわいい」「わかりやすい」と言ってもらえて。

教科書のエレンベーカー先生などもそうだけど、逆に、萌え絵寄りのテイストって、一般化しているのかもしれません。それで、そこからイラストを入れはじめることにしました。コストがかかって大変なんですけど。

イラストを入れた一番の影響は、ツイッターで記事を一口サイズに区切ったものが、拡散されやすくなったことですね。

6,000RT

1,200RT

主観ですが、その他のイラストつかうメリットも。
・タイムラインで目が行きやすくなる(サムネイル)
・「あのイラストのサイトか」と認識してもらえるようになった
・どこか取材にいくと「イラストが良い」ばかり言われる。本当に。 (嬉しいような寂しいような??)

ある本で読んだのですが、絵をつかって説明をすると、3日後の記憶が6.5倍ものこりやすいそうですよ
https://twitter.com/appmarkelabo/status/831730476427665413

ただ、イラスト代金もかかるし、実はアプリマーケティング研究所の記事は書けば書くほど単体では赤字になるんです。バナー広告では全然ペイしないので。収益モデルは有料のPR記事と有料購読のnoteなので、それにつなげる、ある意味「カタログ」的な意味合いもあるのかなと。

ここで、ビジネスモデルなどの話になったので、そこもいろいろ聞いてみました。

4.ブログのビジネスモデル・差別化戦略など

Q.バナー広告は全然ダメなんですかね。

A.これはニッチジャンル特有の課題かもしれないけど、コストをかけて良い記事をつくって、記事がたくさんの人に読まれても、(記事単体だと)コストがそこまで回収できないんです。無料で良い記事をつくって、記事に広告(アドセンスとかのこと)をつけてコスト回収する、というモデルが成立しにくい。

アプリマーケティング研究所の記事は、記事を出せばだすほど、記事単体では99.9%の確率で赤字になります。(笑)

去年「はてなブックマーク年間ランキング 2016」に2つの記事がランクインしました。それのアクセス解析データをまとめたのが以下の図。ざっくりどちらも20万PVくらい。

20万PVでアドセンス最適化しても、せいぜい1PV×0.3円くらいだと思うので、広告収益6万円にしかならない。メジャーなジャンルだと、そこからの検索流入が積み上がるのだが、ニッチなジャンルだとあまりそこが期待できないんです。

たとえば、アプリビジネス系のキーワードで、トップレベルに大きいキーワードは「アプリ開発」だと思うけど、グーグルで月1万回くらいしか検索されていない。こういう理由で、記事単体だと制作コストは回収できないし、夢もないんですよね。。

ただ、希望のある話だと、noteの定期購読者がすこしずつ増えていっています。元々、「本を出版してみないか?」というお誘いがあって、本を出すぐらいならnoteの課金モデルのほうがいいんじゃないかなと思って試したのがきっかけでした。

収益全体の中でもnoteの課金購読の割合が増えてきているので、将来的にはこちらを収益の柱にしたいですね。

なるほど、やはりニッチジャンルに有料購読型は相性よいみたいだ。昔と違ってnoteみたいなマネタイズできるプラットフォームができたのがデカイですよね。

僕も最近、「リジェクトされまくったiOSの自動継続課金が規約変更でついに利用でき、使いやすくもなったので、Androidの定期購入と比較してみる」という記事で書いたけど、良質なコンテンツにみんなお金を払う時代になってきたのもある。

僕自身、NewsPicksとクーリエジャポンを購読している。以前ははてぶから面白そうな記事を選んで読んでいくという行動パターンだったけど、最近は有料購読している記事のほうが面白い場合が多いので、先に有料の記事を読んで、その後にはてぶで選んだ記事を読むという順番に変わった。

Q.アプリマーケティング研究所は似たポジションの競合もあまりないですよね。

A.実は、今はまだかなりのゆるげーなんです。みんなビジネスモデルを模索している段階なので。アプリで言うと、数年前のまだ大手企業がランキングにあまりいなかった時代みたいな。

ただ、紙の雑誌の人たちが本格的にネットのほうに流れてくると、一気に競争率が高くなると思います。すげえ編集者の人たちがいるから殺されちゃう。そういう危機感が常にあるので、頑張って書く力をあげようと意識しています。

なるほど、日本ではNewsPicksとかが収益モデルがちゃんとあって、レベルの高い編集者を雇えて、結果的に面白い記事が提供できる循環になった一つの例かもしれないが、今後はもっと増えていくのかもしれない。

海外だと「The Information」っていう、結構高めの価格設定だけど、良質なテク系の記事だけ有料購読で配信するっていうサイトが最近人気だと聞いた。これも、大手の新聞から有名編集者達を引き抜いて作ってるらしいし。

Q.最後に、ブログ運営やってきて、これ失敗だったなという話などありますかね?

A.以前はセミナー(講演)のレポート記事を書いていたが、いまではほぼ書いていません。これはもっと早く辞めればよかった気がする。セミナーレポートはとても楽なんです。セミナー主催者や講演者が記事を拡散してくれやすいし、講演する人が確実に準備して話す分、言葉がコンパクトに洗練されているし、そのまま書き起こすだけでも形になりやすい。

これの何がダメかというと、誰がやっても同じような記事になるから。どのメディアが書いても同じような記事になるから。PV数を増やすという意味ではいいけど、記事をつくる力はつきにくい。

そのメディアのファンになってもらうには、ここの記事はおもしろいよねと思ってもらわないといけない。もちろん、講演をわかりやすくまとめるのも、いろんなスキルが必要なのは間違いないのですが。

一方、インタビューは言い方はわるいけど、労力がかかるしめんどうくさい。そして、それがたのしくもある。

・誰にインタビューするのか?
・どんなテーマでどんな質問や議論をするのか?
・聞いた話をどう構成/編集してまとめるか?
・どこにどんな図/イラストをいれるのか?

などなど、やることの幅がたくさんあって、企画やアイディアの入る余地があるので、より経験値が溜まりやすい気がします。なので、セミナーレポート記事は、初期のコンテンツとしてはアリだけど、もっと取材コンテンツに力を入れた方がよかった。

なるほど、これは僕がブログ始めた時も、少しだけ似たようなことがありました。だいぶ前だけど、最初はカウンターストライクっていうPCゲームの洋ゲーのニュースを日本語でまとめるサイトを始めたのが最初だったんですよ。

今は、できるかぎり自分しか書かない内容を選ぶようにはしてるけど、あれはあれでブログ初心者の頃の助走期間としてよかった。みんなに読んでもらえやすいし。

しかし、今回話をしてて思ったのは、書く力を上げ続けるという意識がすごく高いんだなということです。「すごい編集者達がWebに移動してきたら殺される。負けないような力をつけないと」ということを、話している時に何度も聞いたので。

これ、プログラマの人達が常にスキルを高め続けるのと似てますね。どんな業界でも、そういう部分は一緒なんですね。

補足

ちなみに、今回の記事のきっかけとなった、僕がインタビューを受けた有料記事はこちら。途中までは無料で読めるようになってる。

「アプリの中身」まで翻訳したら、海外でも課金ユーザーが増えた。ツールアプリで生活する個人開発者に聞く、アプリの翻訳とマネタイズのコツ。|アプリマーケティング研究所|note(ノート)

この内容は、広告の出し方とローカライズの話なので、僕のブログのこのへんの記事と関連があります。

*ローカライズ
iOSアプリを8ヶ国語に翻訳した過程でわかったこと
アプリを一気に多言語へ翻訳・ローカライズしたのを若干後悔してる

*広告
ツール系アプリに広告つけるのが難しすぎる
ツール系アプリにApplovinの動画広告を試した結果
アプリに広告があると離脱率はどれだけ高まるかをABテストしてみた

アプリマーケティング研究所の有料noteは、ビジネスに役立つ情報やノウハウなどのコンテンツがメインらしい。確かに、投資や教育という分野になるとみんなお金出しやすくなりますよね。

僕のブログだったら、「こんなこと思いました」系の記事だと誰もお金払わないだろうけど、「自分のアプリで試した検証結果やノウハウ」系の記事だと有料noteでもみんな買ってくれるのかな?

今度気が向いたら単発記事で一回試してみたい。ちゃんと儲かるなら、アプリ開発系の人が買いたくなるような検証・ノウハウ記事を頑張って書くモチベーションもわきそう。

ただ、毎週いいネタがあることはまずないので、購読モデルは厳しそうだ。


*読み上げアプリVoicepaperなど作ってます。自己紹介はこちら。プログラマもゆる募



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