アプリのUIをつめていきたい時、よくある悩みの一つに、「UI・UXの専門家の意見を参考にするか、完全に素人を対象にテストするのはどっちがいいか」という悩みがあると思う。

結論からいうと、どっちも必要なんだけど、実際にどういう順番で進めていけばいいかを考えてみた。

専門家の罠問題について

まず、よく言われる事として、専門家は素人視点にどうしても立てないんじゃないかという問題がある。それならば、最初からおかんとかアプリに詳しくない人に触らせて、それを参考にUIを煮詰めていけばいいんじゃないかという考え。

でも、これをするのは、順番としては最後がいい。一番最初はUIに詳しい人に相談するのがよい。

例えば、iOSだとAppleのヒューマンインターフェイスガイドライン、Androidだとマテリアルデザインなど、そのプラットフォームのUIに詳しい人は、基本的なスタンダードなUIとしての正解を知っているから、出発点をそこから始めないとすごく遠回りになる。

標準UIは開発がしやすいし、アップデート時のメンテもしやすい。なおかつ、それが一般的なので、基本的にはその作法に乗っ取れば大多数の人には馴染みのあるUIが出来上がる。

もし、あえて標準から離れるUIを作る決定を下したとしても、まずは標準的にはどのUIがスタンダードなのかがわからないと、リスクを取っているのか、そうでもないのかもわからない。

というわけで、自分がまだ開発中のプラットフォームのUIに詳しくなかったら、最初に詳しい人にまず相談するのがよいと思います。

僕は最近TaxnoteのAndroid版を作ってるんですが、Androidの知識はあまりないし、そもそも最近端末を買っていろいろなアプリを触り始めたところなので、AndroidのUIや、マテリアルデザインの知識がある人にまず相談してる。

自分がすでに詳しいケース

自分がすでに開発中のプラットフォームに詳しい場合、専門家に相談する必要はないと思うかもしれない。実際、過去の経験や自分の知識からUIを作っていって、ユーザーに触ってもらって、それを黙って観察しながらUIの改善点を探っていくやり方でいいとは思う。

*参考
UI改善のフィールドテスト

でも、最近気づいたんだけど、自分がある程度UIには詳しいぜ!と思っている段階でも、普通の人にユーザーテストしてもらう前に、まずは詳しい人の意見を聞いたほうが効率がいい。

なぜかというと、いくら自分がUIに詳しいぜ!と思っていて自信満々に作ってたとしても、「ああ、なんでこんなことに気づかなかったんだ!」という、作っている当事者だから見落としていたポイントなどが絶対に出てくる。

UIに詳しい人に一人に聞くと、一般のユーザ一人にテストする10倍の知見が10倍の速さで得られたりする。

というわけで、一般人にUI触ってもらう前に、できれば周りの開発仲間とか、UI・UXに詳しい人に聞くのがいい。詳しい人だったら、「ここはわかりにくいからこう実装したらいいんじゃない?」とか、具体的な実装のコストも考えてアドバイスしてくれるケースがあるので、そこも大きい。

この段階までくると、分かりにくいUIにはなってないと思うので、ようやく一般の人にUIテストしてもらうことになる。

どこまでUI改善にコストをかけるか

一般の人や、例えばオカンに触ってもらった時は、「UIに詳しいからこそ分からなかった部分」を発見できる。これは、ある程度の人数に触ってもらわないと、普通はどの程度までわかるか、どの部分がわからないかの普通の基準が結構分かりにくい。

さらにいうと、自分のアプリのユーザー層というものがリリースするまでは想像の範囲でしか把握できないので、やっぱりリリースしてからわかる情報量とは大きく違ってくる。

ここで悩ましいのは、どこまでUI改善に時間をかけてからリリースするかって部分だと思う。

効率を重視するなら、完璧にわかりやすくしようとはせず、まずはリリースして問い合わせを基準にどこが一番わかりにくそうかを判断して、コツコツ改善していくのがよい。VC資金を入れたスタートアップだと、初速とかリリースするまでの出来具合で資金調達に影響がでるから話は複雑になるけど。

*参考
使いやすいアプリを作る簡単な方法

というわけで、周りのアプリ詳しくない人に触ってもらうのも重要だけど、順番としては、まず詳しい人に相談してからがいいかなと思いました。


*確定申告のTaxnote、家計簿ZenyListTimerなど作ってます。自己紹介はこちら