今年の秋からAppStoreでは自動継続課金がほとんどのアプリに解禁になるというニュースが先日発表され、小躍りしながら情報を集める毎日でした。

ちなみに、今年の秋から新しくなる自動継続課金の機能などについては、こちらの記事で重要な部分をピックアップしてる。

AppStoreの自動継続定額課金の新ルールについて (Auto-Renewable-Subscriptions)

しかし、いろんな情報を集めてきた結果、個人的には2つの疑問が残っていた。

1 クラウド機能がないアプリでも使えるのか
2 SaaS系アプリの自動継続課金許可は、秋まで待たないといけないのか

ここ数週間で、あたらしいAppStoreの自動継続課金についてのドキュメントがアップデートされるとは言われているけど、とりあえず上記の2つの疑問についてはだいたいハッキリした。

クラウド機能がないアプリでも使えるのか

これ、秋からは、すべてのカテゴリで自動継続課金を許可する。ゲームやクラウド機能があるアプリなど、サーバ機能が必要な、継続的なアップデートをしていくアプリに対しては自動継続課金が使えるようになる。というのが新しいルール。

じゃあ、例えば、クラウド機能がないけど、そのアプリ単体のアップデートをコツコツと続けているアプリには自動継続課金は使えるのか?っていう疑問があった。ようは、PCソフトなどである、一年ごとにお金をもらう仕組みのような。

ユーザからすると、一度でもアプリを購入したら、開発者が何年アップデートを続けようがずっと使い続けられるのが現状。でも、これだと結局、開発者が儲からなくて続けられなくなって、良質なアプリも開発が止まるという悲しい結果が起こる仕組みにもなっている。

これに対して、TweetBot2とかTweetBot3とか、ナンバリングで大きなアップデートをして、そのたびに別アプリという概念でお金を払ってもらうということを開発者側はやってきた。

しかし、これ現在のソフトウェア開発のやり方からすると非常にやりにくいビジネスなんですよね。まず、開発者側からすると、コツコツとアップデートをやらずに、ずっとためておいてから、一気に次の別アプリでリリースするというインセンティブが出来上がる。

さらに、大抵のユーザは、大きなアップデートで対して変化がなかったら不満を持つから、デザイン面での大きな変化をしないといけない圧力も生まれる。

ゲームは別だけど、継続的なアップデートをコツコツとしていくWeb的な開発手法がほとんどのプロダクト系には向いていると思うので、継続課金をいうモデルを使えないというのはビジネスとしてすげえやり辛い。

というわけで、クラウド機能がメインではないアプリでも年間更新というような形で使えるのかなあというのが今の疑問なんだけど、新しくAppStoreのトップになったフィルシアラーのインタビューがすごく参考になる。

The Talk Show Live From WWDC 2016 from John Gruber on Vimeo.

30分あたりから、こんなことを言ってる。

「自動継続課金は基本的にどんなアプリにも許可したい。継続的にアップデートされている良質なプロフェッショナルアプリのビジネスをサポートしたいというのが今回の意図だから、もちろん、そういうアプリには許可する。」

「でも、懐中電灯アプリとか、そういうのまで自動継続課金を使い始めたらユーザは納得できないですよね。このバランスが難しいから、どのアプリに使えて、どのアプリはダメかの基準は慎重に考える必要があるんだ。」

これを聞く限りでは、お絵描きツールPaperのような、クラウド機能がメインではないけど、継続的にアップデートされている素晴らしいプロフェッショナルアプリには自動継続課金は許可されそうだなっていう印象を強くもった。

でも、どういう基準で選別するのかも難しいなあ。ずっとアップデートしてないアプリには、途中から自動継続課金を使えないようにするとかも考えつくけど、それはそれでどうでもいい簡単なアップデートをしとけば回避可能だし。

SaaS系アプリの自動継続課金許可は、秋まで待たないといけないのか

僕として気になるのはこれである。

というのも、Taxnoteという個人事業主向けの確定申告アプリを作ってて、オプションとしてのクラウド機能に自動継続を使いたいからだ。

もともと僕は、他のアプリでことごとく自動継続課金をリジェクトされてきた経験から、今回はNon-Renewing Subscriptionという、自動的に更新されないほうの課金システムを使うべく開発してきました。

でも、今回のAppStoreのルール変更のニュースを聞き、急遽、自動継続課金でコードを書き換えていきました。自動継続課金はレシート対応とか、会員無限増殖の対応とか面倒だったけど。。

ちなみに、最近AppStoreの自動継続課金のルールを読んでみると、昔は、「メディア系のアプリのみ」だった気がするけど、「メディア系のアプリ、ビジネス系のアプリ(クラウド機能を使う)」とか、ちょっとずつ許可される範囲が広がってる気がする。

というわけで、せっせとクラウド機能を作ってるTaxnoteでとりあえず審査に出してみたら、二日で普通に通った。なんとあっさり。まだ、このバージョンはリリースしてないけど。

どうやら、クラウド機能が必要なSaaS系アプリは秋まで待たなくても通るっぽい。自動継続課金の注意点は、普通の課金と違って、ストアの説明文に価格とか、注意事項とかいろいろ書かないとリジェクトされる。今回、最初はこれでリジェクトされた。

でも、このやりとり、1日とか2日で審査結果が返ってきたので、ほんといい時代になった。

昔なんて、自動継続課金の審査結果まで10日かかって、却下理由がよくわからず返信したら、それの返事に5日かかって、またコード書きなおして提出したら6日かかってとか、一ヶ月近くやりとりでかかってたんですよ。(遠い目)


*会計アプリ爆速タイマーを作ってます。人気記事はこちら