うめのんブログ

「エンジニアと人生」という名前のお友達が始めたVoicyってラジオに出て思ったこと

先日、iOSエンジニア仲間の堤さんに神楽坂まで会いに行ったら、いつのまにかポッドキャストみたいなものを収録することになった。

https://voicy.jp/channel/781/33035

Voicyというサービスを使って撮ったんだけど、これはポッドキャスト気軽にやりたい人のための無料ブログサービスみたいなものらしい。

そう言えば、前からちょいちょいポッドキャストやってみたいという話を聞いていて、そういや俺もやってみたいけどなんか面倒そうですよねと話していたのを覚えている。最近はこんなサービスもあるのか!審査あるらしいけど。

録音も、スマホ前に置いて雑談するだけというやり方だけど、そこまで音質も悪くなくて全然問題ないやないかと。いつも聞いてるRebuildfmは、ゲストにマイクわざわざ送ってやってるとか言ってたけど、あれ、ネット経由で録音してるから音質管理大変なのかも。

喋るのは楽しくてブログ書くより楽

やってみての感想だけど、これ、普通に仲の良い人と雑談するだけだったので、えらい楽しいし、ブログ書くよりはるかに楽であった。

もちろん、Voicyの管理とか登録など全部を堤さんがやってくれてるので、僕の負担なんて全くないのがでかいんだが。これ、タイトルとか考えるのかなりエネルギーいるし。

そういうことを、散歩しながら二人で話していて、有名人とかはこんなふうにだべってるだけでお金をもらえたりするのは、あれいいよなあと有名人の苦労もあまり考えずに話してました。

でも、実際、遊んでたら仕事になったっていうのはこういう感覚なのかと、新しい感覚を少しだけ感じられたので、なんでも軽い気持ちで試してみると想像以上の収穫があるもんだなと。

僕もブログで書いてる内容を詳しくダベるポッドキャストを前からやってみたいと言いつつ何もしてないので、今度作ってみたい。

と考えたけど、なんかポッドキャストって自分でサーバー用意したりする必要があって面倒らしいんですね。すごく。

昔のブログもこんな感じで、自分でWordPress設置してとか苦痛だったのを、Twitter創業者のエバンウイリアムズがBloggerっていう誰でも無理で始められるサービス作ったんですよね。

そういう意味で、このVoicyというサービスはまさに必要とされてるサービスだと思う。アップルがAppstoreみたいに全部用意して、課金とか広告システムもやってくれたら一番いいんだろうなあ。

ちなみに、客観的に聞いてみると、堤さんの方は論理的に前提とか色々組み立てて質問をしてきているけど、僕自身の方は適当に好きなように話していて、これ直接の質問にすぐ答えるまで長いなとか、話流れとるなとか、そういうことがわかって面白かった。

聞かれたことに、論理的にこういう理由があって、なぜこうなったかとか、上手いこと答えられる人がいるけど、あれは意識して訓練しないとなかなか難しいですね。僕には到達できそうにないかもしれません。

ちなみに、このラジオで話した内容に関係する過去記事はこちら。
使いやすいアプリを作る簡単な方法
初心者からサービスを作るまで
開発を短い時間で集中して毎日やる


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個人事業主として独立するなら、将来、結果的に儲からなくて就職したとしても、帳簿つけて赤字の確定申告しないと損する

個人事業主として独立するなら、儲かってから確定申告のことを考えるのはとてもとても損である。事業が黒字化せずにあとあと就職したとしても、経費を合算できずにとても損する可能性があるので、そう言うことを書いてみる。

儲かってから確定申告のことを考える?

僕が個人事業主として確定申告のことを勉強する前は、

「確定申告のことは面倒だから儲かってから考えよう。そもそも赤字のまま独立失敗して就職するかもしれないし。」

と思ってました。多分、独立が初めての人、ほとんどは同じように考えているんじゃないだろうか。

なぜかというと、フリーランスやら起業やらでも、最初から株式会社としてやるぜっていう本気モードの人以外は、ちょっとやってみて、うまく行かなかったらまた就職しよかって考えの人が多いからだと思う。

そして、赤字の時は税金も発生しないから申告の義務はない。

「じゃあ、どうせ税金発生するかどうかわからない、そもそも黒字になる可能性の方が低いと思ってるから、確定申告のことなんて儲かってから考えた方が合理的じゃないか。そもそも面倒でストレス溜まりそうだから、仕事にまずは集中したいんだよ。」

と思うのはもっともなことだと思う。実際僕も、こういう考え方だったし。

ただ、こう考えて、仕事に必要だった経費を記録してなかったら、あとあと凄くもったいない。事業が最後まで赤字で就職することになった時にも凄く損する。

なぜもったいないか

まず、赤字の時から経費を記録しておかないと、数年後に事業が黒字になった時に経費を合算できないからメチャクチャもったいないです。これは誰でもわかると思う。

意外と盲点なのが、ずっと赤字で事業を諦めて就職した時にも凄くもったいないという事。

なぜかというと、就職したら会社から税金が自動的に引かれちゃうんだけど、事業をやってた時の赤字分をちゃんと申告すれば、その年の給料と事業してた時の赤字ががっちゃんこされて、税金が安くなるか0円になったりします。

となると、確定申告の時期の後、税務署から、「税金取りすぎてたから返しますね。」って通知がきて、就職した後の給料から天引きされてたお金が帰ってきます。

ざっくり簡単に説明すると、

個人事業主の1年目。 => 売り上げ3万円。経費153万円。(約150万の赤字)
個人事業主の2年目。 => 売り上げ2万円。経費152万円。(約150万の赤字)

となって、2年頑張ったけど、トータル赤字300万で生活できませんわ、もう無理。となって就職したとする。

そして、なんとか年収300万円の職に就いたとします。

年収300万円だと、ざっくり50万が税金で取られるので、手取りは250万ぐらいです。

この時、儲からなかった個人事業主時代の赤字をちゃんと申告していれば、年収300万円と以前の赤字300万円が合体されるので、税金が0円になります。つまり、その年の税金50万円が後から帰ってくるのです。

税務署から、「会社が源泉徴収していた金額をお返ししますよー」って通知がきて、後から銀行に50万円振り込まれます。これはでかい。めっちゃでかい。

確定申告を簡単にする方法

そうは言っても確定申告とか帳簿つけるのめんどいってなるとは思う。

でも、ここを超絶簡単にする方法がある。そして、赤字時代ならこの簡単な方法でデメリットゼロ。

それは、青色申告の10万控除で申告するというやり方。これなら、日々の帳簿付けも、申告時もメチャクチャ簡単。本屋に売っている申告の本に書かれているのは、65万控除の難しい方の青色申告です。

詳しくは、こちら。
確定申告を楽にする合理的な方法のまとめ

後、重要なポイントとしては、白色ではなく、青色の場合は、事業開始時、もしくは税金払う年の前年3月15日までに青色でやりますと税務署に申請しとかないといけない。

例えば、今年から事業始めました!って人なら、とりあえず「この日から事業開始です!」って言って申請しに行けばいい。

悲惨なのは、セコセコちゃんと経費の記録をつけてたのに、青色申請してなかったケース。今年は白色しかできませんねって確定申告になった時に言われる。白色だと赤字を繰越できないので、帳簿つけた意味ないやん!となり、その日の夜は枕を涙で濡らすことになる。

最後に宣伝しておくけど、こういった理由なので、Taxnoteで経費だけでも記録しとこう。事業開始前でも、事業はじめる時に開業費として経費記録できるから、事業やるか迷ってる段階でも記録しておこう。


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ネットが普及しても都市部集中が加速するのはこんな理由ではないかと

少し前に落合陽一先生の最新作を読んだんだけど、その中で一番面白かったのが、「最近はネットの人格がみんな聖人君主にならざるを得なくなってしまい、ネットの人格は本当の自分からかけ離れてしまいがち。」という言説であった。

これ、本当にそう思うんですよね。つまり、どういうことかというと、最近はTwitterでちょっとでも不適切な事を呟いたら、なんかのきっかけで炎上してしまい、社会的に抹殺されたり、罵倒されたり、色々と面倒なことが起こりやすい世の中です。

さらに恐ろしいことに、これは有名人じゃないごく一般人でも、なんかのきっかけで炎上したら、いろいろ晒されて、世にも恐ろしい体験をすることになる。もっと恐ろしいことに、ネットの世界ではログというものが残るので、数年前に適当に呟いた言葉が、なんかのきっかけで掘り起こされて叩かれるとかもある。

なんと恐ろしい監視社会であろうか。

という訳で、ちょっとでもリテラシーある人なら、リアルでは普通に話していることも、ネット上で書き込むときはそれが例え、Facebookとかクローズドな時でも慎重に慎重に書き込むようになる。

最近では、あとあと、なんかのきっかけでスクショを晒されるかもしれないから、Lineでトークしてる時もいろいろ気をつけるって人もいるんじゃなかろうか。いやあ、デジタルの書き込みというのはスノーデンじゃなくても最新の注意を払って書き込むというのが最近の流れではあると思う。

という訳で、リアルで会ってみるとすごく毒を吐くのが絶妙に面白いという毒吐き芸人みたいな友達も、ネットではできるだけ叩かれないようにそういうダークなネタは自主規制するというのは当たり前のように起こるはず。

ちなみに、俺はネットでも普段からオラオラするぜ。というキャラの人もいるんだけど、そういう人は限られた才能と性格とブランディングを持っているゆえにできる芸当であって、ごく一般ピーポーが、そうなんだ、俺もそうしよって真似したら火傷するだけだと思う。

こうなると、電話とか、実際に会って話すという事の価値が上がる。

ネット社会になれば、世界中のどこでも仕事ができるようになるから都市部の土地代なんて下がっていくだろって少し前は予測されたりもしたけど、全く逆のことが起こって、サンフランシスコの住宅費もバカみたいに高騰して、日本は東京一極集中が止まらないのはそういうことなんじゃないだろうか。

ちょっと前に地元の大阪に戻った時、テック系の勉強会やら集まりにいくつか参加してみたけど、東京に比べて、十分の1ぐらいの数しかなかった気がする。僕は大阪出身なんですが、大阪出身の人って東京に引っ越すまでは、大阪は日本の二番目ぐらいで、東京に比べてもちょっと負けるぐらいなんちゃいますのっていう変な意識があるんですよね。東京に来ると愕然としちゃうんだが。

話を戻すと、人間って、メールやチャットでは絶対言わないことでも、直接会って話すとポロリと話すなんてことは往々にしてあります。こういうことから、いわゆる、井戸端会議で何の気なしに聞いた情報がすごく重要だったりするビジネスでは都市部に住むというメリットが計り知れないんだろうなと。

そういう突発的な井戸端会議やら勉強会やら集まりやら、飲み会やら、麻雀のメンツやらに参加したり呼ばれたりするためには、近くに住んでいないといけないわけです。

ついでに言うと、最近はお一人様社会で、ネットでなんでも仕事が完結しちゃうフリーランスが増えてきているけど、家族がいないと結構孤独に押しつぶされてウサギのように死んじゃうから人と会う機会が増えやすい都市部に住むって言う人も多そうだ。

僕の適当な観測結果でいうと、都市部から離れたところでネットを使って働いている人は家族持ちが多い気がする。家族とか子供がいれば、ウサギ状態にはならないし、飲み会とかも行く暇なかったりするからだろうと思う。

つう訳で、ネット社会になれば都市部への一極集中はなくなると言われていたけど、反対のことが起こってるのは井戸端会議の重要性がネット時代で逆に高まったからなんじゃないかというのがこの前お風呂で考えてたことです。

それじゃ、この都市部集中が緩和するテクノロジーの進化ってなんだろなって考えると、最近言われているのが自動運転です。

つまり、自動運転が発達すると、車の中がとっても快適なスペースになって、それはもう、車の中が家みたいになる。つまり、移動時間に寝ることもできるし、Netflixでナルコスみてたらつきましたわってなるし、もちろんiMac置いて大画面で仕事することもできる。

移動のストレスって、移動中のストレスがあるかないかで決まるところって多いんですよね。例えば、飛行機乗ってるときでも、両隣つめつめの状態で我慢するのと、ガラガラの飛行機で、なんなら横になって寝れますわっていう状況で4時間のフライトを過ごすというのは大きくストレスが違う。

東京の電車だって、すごく混んでいる状況で座れず30分通勤するのと、ガラガラの長野ローカル線を新聞大きく広げて足伸ばして通勤するのでは大きく違ってくる。

自動運転が広まって、渋滞もなくなって、スピードも早くなって、移動中のストレスが激減する社会では、「ちょっとチミ、麻雀のメンツ足りないから今から来ない?」って誘う方も誘いやすいだろうし、誘われた方も、「わかった、30分ぐらいで着くと思うわ。(移動中はポテチ食いながら漫画読むか)」みたいな世界になるかもしれない。

こうなると、郊外に住んでいてもそこまでデメリットなくなるし、むしろ、幹線道路や高速道路の近くが人気スポットになりそう。

その他には、ARやらVRやらのバーチャル技術でその場にいるかのような状態を作り出せるようになるとまた革新が起こるかもしれんけど、これはちょっとまだまだ先すぎてよくわからん。


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データ量やマシンパワーがいくら増えてもAIにできない仕事の見分け方とそれでも奪われてしまう仕事の話

最近読んだこの本が凄く面白かった。きっかけは岡田斗司夫のポッドキャストで紹介されてたからなんだけど、この本の何が良いかと言うとAIができないこと、そしてこれからもずっとできないことは何かをはっきりと書いているところ。

僕も一応AI関連で評判の本は何冊か読んできたんだけど、それぞれの本それなりに面白いけど、今までのAI関連の開発の経緯とか、それぞれの歴史とか、deepラーニングでどういったことが可能になるかといった話が多かった。

でも、すごく重要なのは、AIが今のままどんどん進化していっても、絶対にできない事は何かということを論理的にはっきりと説明してくれる部分で、その点この本はそこがなかなか分かりやすくて面白い。

AI関連の話って、どうしてもここ数年のdeepラーニングとかの飛躍的な発展によって、将棋でも圧倒的に負けるようになったし、囲碁でも負けるようになった。だから、あと5年、また10年経ってしまったらもうあんなこともこんなことも全部AIでできちゃうんじゃないかって単純に考えちゃう。

しかし、この本の説明によると、何かとんでもなく新しい技術的な進化や発見がない限り、今後いくらビックデータが途方もない量を扱えるようになっても、今後いくら量子コンピューターなどでコンピューターのパワーが上がってもできない事は絶対できないから今までと変わらないと言うところをはっきりと区別して説明してくれている。

ちょっと前置きが長くなってしまったけど、結論から言うと、論理的に考える必要のある事はAIにできないということらしい。

つまりどういうことかというと、現在のAIの技術では、とにかくデータを検索して統計的に1番確率が高いと言う答えを出すことしかできない。

だから、AIに、「近くでおいしいカレー屋さん見つけて。」と聞くと、かなりの精度で近くの人気のカレー屋さんの統計データを出してきて、1番人気のカレー屋さんを教えてくる事はできる。

でも、同じAIに、「近くでまずいカレー屋さん見つけて。」と聞くと、同じように近くでおいしいカレー屋さんを答えとして出してしまう。これはほとんどの人がまずいカレー屋さんを検索なんかしないから、統計データから1番確率の高い答えを持ってくるAIでは対処できないということらしい。

ポイントとしては、統計データと確率で処理できるものはAIに対処できるけれど、意味を理解して論理的に考える必要があるものに関しては今後いくらデータが揃ったりコンピューターのマシンパワーが上がってもAIにはお手上げになってしまうと言うところです。

正直、僕はこの本のここまでわかりやすい説明を読むまでは、今後AIに出来るようになることと、いつまでたってもできないことの区別がそこまではっきりとできなかったんだけど、この本を読んだらかなり明確に判断しやすくなるんじゃないかなと思う。

例えば、ほとんどの人が関心事項となる言語の自動翻訳は数十年後にはAIがほとんど出来るようになってしまうのかという話。

これは、直訳をそのまま訳すと言う作業ならビッグデータと確率的に1番使われている言語を持ってこれば良いのでGoogle翻訳でも訳すことができる。

でも、情報だけを表示すれば良いと言う文章ならばいいんだけれども、その時の時事ネタや、歴史やマニア向けの小ネタを挟んだギャグや、わざと文章の言い方を変化させて笑いを取るといったような文章は論理的に考えないと正しく訳せないので、AIには訳すことができないし、今後いつまでたっても訳すことができないことになる。

もちろん、今のAIの進化を飛躍的に向上させるような技術のブレイクスルーが起きるとこういった問題も解決されるかもしれない。でも、これはタイムマシンが技術のブレイクスルーが起きたら可能になるかもしれないと言ってるのと同じことなので、要はそのレベルの可能性として考えておけば良いらしい。

ちなみに、落合陽一先生の本に書いてあったけれども、最近は機械翻訳に訳しやすいように論文を書くようになってきているらしい。だから、できるだけ論理的な文章を書いて、統計的にもよく使われる翻訳が機械にやりやすいような文章書くというのは学術界の論文では当たり前になってきているとか。

でも、これが小説とかお笑いとかの分野になってくるとそこはただ情報を表示すれば良いだけではないので、全く別世界の話になってきますな。

このブログも、ひたすら情報だけを書くと言う技術ブログとかなら、将来的には日本語で書いた文章を自動的に英語に機械翻訳して英語版のブログも表示するように出来るような話なるかもしれない。

でも、自分なりの独自の文体とか、その時の時事ネタを織り込んだ小ネタに関するちょっと凝った文章などを書いた瞬間に一気に機械翻訳は破綻してしまうということですね。

このことから、当然のように、いつまでたっても論理的に考えることができる人間を超えるコンピューターと言うものはできないのでシンギュラリティーと言うものも来ない。

この、今後機械学習やらdeepラーニングやらそれぞれのAI技術やらといろんなワードが出てきているけれども、技術が発達していってどういったことができてどういったことができないか区別できる羅針盤があると言うのは、サービス開発においてもすごく有用だし、もっと言えば投資家の人にとってめちゃくちゃ重要なことかも。

さらに言うと、今自分がやっている仕事、もしくはこれから勉強しようとしている仕事は将来AIにとって変わられるかと言うことも結構簡単にわかる。

データと、統計と確率によって正しい判断ができることならばそれはもうソフトウェアに代替されちゃう。

逆に、論理的に考える必要があって、新しい状況に常に対応する必要のある仕事なら今後も安泰だと思う。

例えば、新しいデザインを作ったり、新しい物語を作ったり、新しい問題を解決したりといったような仕事。

音楽とか絵画を書くAIと言うのも出てきているけれど、あれは全部統計的に何かの学習データを食わせて、それに似たようなものを出力しているだけで、これ以上研究を続けても、似たようなコピーを作ること以上の事はできないらしい。

そこで、あーそうかコンピューターには論理が理解できないからあんまりAIに仕事を奪われる事は恐れる事は無いのかなって思うとそういうわけでもないのが難しいところ。

というのは、世の中のほとんどの仕事は結構ルーチンワークでできているというのは事実だからです。実際、統計とビックデータや確率を使って処理できる仕事を突き詰めていくと結構な量の仕事はコンピューターに代替されてしまう。

そこで、この本の最後のほうの結論として、AIにできない仕事を自ら作り出すと言うものがこれからの職業人には重要だということを書いております。

例えば、世の中の不便なことを見つけてそれを解決する仕事だったり、何かにストーリーを持たして、それに価値をつけて売ると言うような仕事です。

しかし、これって凄く難しいことというかほとんどの人はこんなことしたくないと思うんですよね。たいていは、時間が決まっていて、予測可能で、ある程度決まりきった仕事をやって、余った余暇の時間で家族や友達と楽しいことをする人生と言うのを望むんじゃないだろうかと思ったりする。

みんながみんな起業家精神に溢れているってわけでもないと思うんで。むしろそんなことしたくねえよって言う人が多いんじゃないだろうか。

そういったことを考えると、ベーシックインカムしかないんじゃねーかとか、やっぱりAIにいろんな仕事がどんどん奪われていくから将来はどんどん格差が広がるのは不可避なのかなぁとか思ったりもするけど、特にこれに対する解決方法とかは思い付かない。

ちなみに、この文章は全てiPhoneを使って、音声入力で書いてみた。なので、キーボードで書くよりも文章の構成が適当だし、それぞれの文字も音声認識で理解できるような言葉しか使ってないから結構無味乾燥な文章になってると思う。

本当は、キーボードでちゃんと文章書いて、何度も段落とか作って書き直したり、最初に結論とかを書いて構成としても読み易い文章書きたいなぁと思っていたんだけれども、そういうことを考えているとなんだかめんどくさくていつまでたってもこのブログの文章書かないと言うことになり、2ヶ月ぐらい経ってしまったのでちょっと実験的に音声認識でもいいから書いてみた。

この音声認識で書くと言うのは、とにかく楽だから、質の高い文章は書くことができないけれども、とりあえず何かのものをアップすることに意味があるとか、とりあえず量が重要なんだ!って言うときには有効かもしれない。

よくよく考えると、AIができることの限界はあるけれども、こうやって、質はある程度でいいからとりあえずスピードと量が確保できる方が重要だという分野はどんどん人間が駆逐されちゃうかも。

例えば、文章の翻訳だって、ビジネスである程度言ってることが理解できればいいわって言う場合はもうGoogle翻訳で間に合いますからね。

論理的に文章を理解できない機械には、文芸翻訳とかはいつまでたっても翻訳できないと言うのは事実なんだけども、質の高い翻訳を人間に頼む必要があると言う場面は意外と少ないのかもしれない。

例えば、アプリのスクリーンショットでアプリのヘルプだって、お金のない個人開発者とかはとりあえず機械翻訳をぶちこんでそのままアップしたりもする。

これって、作ってる側も質は低いだろうし間違いもあるだろうとはわかっているんだけど、人間にやってもらうお金は無いから、とりあえずないよりかは全然マシと言う理解でやってるんですよね。

そして、使う側のユーザも、あーこれ機械翻訳だなと分かっていても、とりあえず意味が通じればそのアプリは使うことができるのでまぁこれでも我慢できますと言った世界がある。

なので、「AIには意味が理解できねえから、こんなん使いもんにならないわ。だから大丈夫大丈夫。オモチャだあんなもん。」と思っていたものが、ある程度のミスや間違いはあっても、圧倒的なスピードと安さに駆逐されてしまうという分野はたくさんありそうで、そこはガクブルした方が良さそうだ。


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太宰治から夏目漱石、宮本武蔵の吉川英治なんかも聞き放題。iPhone・iPadで使える音声読み上げアプリVoicepaperが青空文庫に対応しました。

こんにちは。僕はずっと前からVoicepaperという読み上げアプリを作っております。それはもう、自分が使いまくるアプリなので、当然のように魂を込めまくって開発してます。

この音声読み上げアプリ、ほとんどの人には、「ちょっと自動音声は聞くに耐えないわー」と言われてスルーされる悲しい運命なんですが、ごく一部の人にはめちゃくちゃハマるアプリでして、昔から熱狂的に使ってくれるごく少数の方に支えられています。

例えば、通勤中にブログ記事やニュース記事を耳で聞くビジネスマンとか、運動中に自炊した小説やらビジネス書をながら聞きする人。

それ以外に多いのは、試験勉強で暗記したいテキストを何度も聞いてる学生さんとか、自分で誤字チェックしたい物書きの人とか、弱視で長時間スマホを見ることができない人なんかも使ってくれてます。

実はもともと、こういう読み上げアプリを自分で使いたいがために、5年ほど前にiPhoneアプリを作り始めたんですよ。最初は、PocketというWebページをあとで読むサービス専用のアプリ、Lisgoというものを作りました。

そのあと、いろんな自炊した本を耳で聞きたいなと思ってVoicepaperを作りました。それから、青空文庫専用の読み上げアプリ作って欲しいと要望が多かったので、音声文庫というものも作りました。

これらの昔のアプリは、iOS7のテキスト関係の仕様から開発が続けるのが困難になって、そのまま開発が止まってたんだけど、一年ほど前に完全に0から新しく「Voicepaper 2」を作りまして、現在AppStoreで落とせるのがそれです。

これは、Pocketにも対応してて、Dropbox、Evernote、あとはSafariにも対応しているという、今までのアプリにいいとこ取りアプリなんだけど、青空文庫だけは対応してなかったんですね。

というわけでここ二週間ほどせっせと開発に励み、やっと対応しました。

読みたい本の検索機能とか、ランキングから選択してサクッと取り込めるとか、使い勝手はこだわっているので、たぶん使いやすいはず。

どんなアプリかねと思った方向けにデモ動画を作ってみました。20秒あたりから読み上げ音声が始まります。

青空文庫とは著作権の切れた小説が聞けるサイトです

ここで、青空文庫とはなんぞやという方のために紹介しておくと、著作権の切れた小説が読み放題のサイトです。太宰治、夏目漱石、宮沢賢治なども読めるし、最近だと、吉川英治も読めるようになりました。カラマーゾフの兄弟も読めたりする。

https://www.aozora.gr.jp/

これ、青空文庫を目で読むアプリは、無料で出来の良いアプリがAppStoreにあるんですね。そして、主要な作品を人間が朗読したアプリとかもあったりします。ただ、人間が朗読しているやつはやっぱり主要作品しか聞けない限界があったり、作品ごとに購入するといった必要があったりします。

Voicepaperも完全無料ってわけではなく、月400円の有料版にアップグレードしないと毎日15分までしか再生できないっていう制限はあるんですが、一応、青空文庫で公開されている本なら全てアプリに取り込めて、全部、読み上げで聞くことができるという良さがあったりします。

まあ、人間が朗読してないんで、自動音声の読み上げなんですが、ずっと聞いていると方言みたいに慣れたりします。慣れなかったら申し訳ない。

まあ、とにかく、青空文庫というのは素晴らしいサイトでして、それを目で読む素晴らしいアプリもAppStoreにはあるんだけど、それを自動音声で読み上げるアプリってなるとVoicepaperをオススメしたいわけです。すごくシンプルに操作できるよう気を使ってるので。

再生箇所をハイライトしたり、指定位置から読み上げも出来る

もともと、僕が読み上げアプリを作るときに目指していたものは、目で読みたい時は目で読んで、耳で聞きたい時は途中から耳で聞くというスムーズなつながりだったんです。

なので、読み上げ中のテキストはハイライトするし、文字をダブルダップすると、指定した位置から読み上げが開始されます。

あとは、もちろん再生速度はワンタップで切り替えできたり、寝落ちしたい人のためにスリープタイマーもあります。青空文庫は基本日本語のみだから関係ないけど、海外のブログとか語学学習に使いたい人向けに25ヶ国語に対応してます。

とはいえ、いろんな機能がたくさんありすぎても使いづらいので、本当に重要な機能だけつけておいて、基本的にはシンプルな操作性というものを一番重視して開発してきました。

Voicepaperには弱点もたくさんある

自分が作っているからよくわかっている部分なんですが、Voicepaperには弱点もたくさんあります。

まず第一に、読み上げが機械音声なので、どうしても人間の朗読のようなナチュラルさがないんですよね。これ、特に一番最初に聞いた人は抵抗感あると思います。多分、ほとんどの人は自動音声の音を聞いた瞬間にアプリをそっと削除しているんじゃないだろうか。悲しい。

ここは、iOSの設定から高音質版の音声をダウンロードすることによってだいぶマシにはなるんだけど、このアプリを使い続けるまでの大きなハードルです。僕も最初は抵抗あったんだけど、なんか30分ぐらいしたらびっくりするほど慣れてしまって、いまでは全く気にならなくなってしまった。

でも、やっぱり気になる人もいるかと思う。

次に大きな弱点として、漢字の読み方とか結構間違うんですよね。これも、iOSの設定で修正できたりもするけど、そんなことやるのは面倒だし、僕は放置です。なんとなく自分の脳内で補完しているけど、やっぱり気になるところはある。

例えば、僕はAmazonで購入した司馬遼太郎の坂の上の雲をBookScanというサービスに直接送って、テキスト化してDropbox経由でVoicepaperに取り込み、車を運転中に聞いているんですよ。

旅順の戦いとか、「たびじゅん」と読み上げてます。秋山好古は、「あきやまこうこ」とか読み上げてる。しょうがないから脳内補完してます。

その他には、Kindleで購入した本とかは著作権ガードがかかっているので取り込めないし、PDFの文章も取り込めないです。

ついでに言うと、Pocketでブログ記事とかを保存して、それを取り込んで耳で聞けるんだけど、一部のサイトはうまく取り込めないです。僕のブログはちゃんと取り込めるけど、最近良質な記事が多いnoteとかは仕様的に取り込めない。

さらに言うと、会員制有料サイトの記事もPocketで取り込めないからそのままだとVoicepaperでは聞けません。例えば、僕はNewsPicksとクーリエジャポンの有料ユーザだけど、この二つのサイトは、Webでログインしたあと、EvernoteのWebクリップで保存したあと、Voicepaperに取り込んでます。

本当は、NewsPicksとかクーリエジャポンの有料会員が使いやすいように、ログイン対応とかして、サクサク耳で読み上げできるようにしたいなあと思っているんですが、どちらもAPIとかはないんで、自主的に営業かけないと厳しそう。お願いしに行っても、あちらもこんな小さなアプリ一つにエンジニアのリソースかけてくれなさそうだし。

今回の青空文庫対応で、ググッと一気にユーザが増えてくれないかなと期待しております。ちなみに、現在iPhoneXでちょっと画面がズレたりするので、なるはやで修正したい。興味持った方は、とりあえず無料で試せるので落としてみてください。

Voicepaperのダウンロードはこちら。


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AppStoreのアプリ内課金で買えない課金サービスのユーザ体験悪化ジレンマについて

最近ふと便利なライフハックを思いついた。これはびっくりするほど単純で、月額課金サービスをやってるNetflixやらHuluやらの課金は全部AppStore経由でやるというものです。(AndroidユーザならPlayStoreでもよし)

というのも、最近は月額課金サービスに色々出てきて、それぞれ入るたびにクレカ情報を入れてたんだけど、数年に一回ぐらい、何らかの事情でクレカの番号をまた全部入れ直すという相当面倒な作業が発生してたんですね。

クレカ落として再発行したら番号が変わるし、海外旅行行って、不正利用されて自動的にカード会社がストップかけた時も再発行とかになる。また、ポイントとかマイル貯めるのに効率いいからこっちのカードに変更しようって時もまた番号が変わると。

その度に、元からあまり良くない記憶力をフル稼働させたり、メモを参考にしたりして、課金していたサービスのクレカ番号を一つひとつ更新して、2018年にもなってこれはなんの拷問だと思っておりました。

AppStore経由で課金しとけば一括にまとめられる

ところが、最近はNetflixもHuluも、いろんなサービスがAppStoreのアプリ内課金の定期購読にネイティブ対応してきている。こうなると、全部AppStore経由で購入した方が一限管理できて、何を契約しているかも管理しやすいし、カード番号変わった時も楽チンです。

これ、ユーザからすると、便利なことこの上ない。

だから、ユーザとしては、できる限りAppStore経由で契約することにした。AppStore経由で契約できないサブスクリプションサービスはクソだ!とまでは言わないけど、カード登録の面倒さと更新する時の面倒さが足かせになってだるいなあという印象が入ってしまうようになってしまった。

サービス側からすると、Appleへの手数料30%が痛い

しかし、僕はサービス側の立場として、AppStore経由で課金されたら毎回30%(2年目は15%)の手数料をアップルに取られてしまうということも、もちろん知っている個人アプリ開発者なので、サービス側の葛藤も良くわかっているつもりです。

Webページからクレカ登録してもらえたら、Appleに30%取られるより遥かに安い手数料になるし、最近はSquareとかも日本で使えるから、実装コストも昔に比べてはるかに楽になった。だから、僕がWeb版も作っているサービス提供者なら、できる限りWeb側から購入してもらうようになんとか施策を考えるのは当然のことだと思う。

ちなみに、Web経由とアプリ経由で値段を変えるのはApple側から明確に禁止している。
*update
これ、昔は確かこういう理由でリジェクトされてて、サービス側はWeb側から契約させる方法どうするか気を揉んでた記憶があるんだけど、最近のYoutubeプレミアムとか、Webと値段変えてきたりしてるの通っているので、今は緩くなってOKなのかもしれないです。ルールの記述も見つからないので僕の勘違いだったら申し訳ない。このへん、曖昧な部分は裁量持てるように、アップルはルールに書かずにリジェクトする場合がたくさんあったので分かりづらいのだけど。(Twitterで指摘してもらえた、ありがとうございます。)

*update2
Twitterで情報もらったところ、やっぱり昔はiOSもWebも価格を同じにしないといけないとAppleが言っていた文章を提供してもらった。こちらのリンクの4段落目。そして、今現在は緩くなってこれはみんなに適用されないのか、それともYoutubeだけ特例処置で別価格OK出しているのかは謎。前からAppleはこのへんのルール、一部の会社にはOK出すけど、他の会社にはNGっていうことはよくあった。(例えば、Evernoteはツール系なのにだいぶ前から自動継続課金使っていたけど、他のツール系アプリが申請したらリジェクトされるとかよく聞いてたし、僕もリジェクトされた。)ハッキリとわかる人いれば教えていただけると嬉しいです。

ビジネスの都合でユーザが不便に耐える構図はこれからも続きそう

例えば、Line漫画は漫画を購入する時に、すんなりとアプリ内課金経由で買わせてもらえない。ユーザがわざわざコインを購入して、そのコインを使って漫画を購入しないといけないので、コインが微妙に余ったりしてすごくストレスだ。

これは、コインという独自通貨をLine側が用意した方がキャンペーンとか、色々やりやすいとか、ビジネス上の都合だと思うんだけど、それ以上にLine漫画愛用者としては死ぬほどあの操作が面倒で、コイン購入する手順がだるいから、この漫画買うのはまた今度でいいやとなって諦めたことが何回もある。

人間誰しも、コイン購入画面まで行って、タッチしたりスクロールしたり、ぐるぐる回るの待って、コインの総量が足りているかを頭の中で計算したり、余らないように、今あるコインと購入コインを足し算して、どれだけのコインを購入すればいいか考えたり、購入したあと、漫画ページに行ってまた購入ボタンを押してといった重労働をこなすのは誰でも避けたいものである。

ちなみに、アマゾンなんかは、ずっと前からアプリからは漫画とか本を直接購入できないから、わざわざWebサイトに行って購入してから、アプリをまた開いて更新ボタン押してダウンロードするというデスロードを通らないといけない。

こっちも、これが理由で購入に至らなかった人達は世界中に数多くいるだろうけど、じゃあ、全てアプリ内課金対応して、Appleに手数料支払った上での、最終的な利益は、以前の仕様に比べてどれだけ変わるのかというのはそれぞれのサービスごとにやってみないとわからない。

そういうことは、ABテストも出来ない。世の中なんでも、すごく大事な部分はほとんどABテスト出来ない。トップの鶴の一声でやるぐらいしか出来ない。

うまくいくサービスもあるかもしれないし、ほとんどのサービスでは、ユーザは利便性は低いままでも、やっぱりアプリ内課金を回避してサービスを回し続けた方がビジネス上は正解なのかもしれない。

さて、これ、例えば、もしAppleがアプリの世界やWebの世界までも駆逐して、課金はApple経由でというのがスタンダードになったら解決するかもしれないけど、それはそれで一社がプラットフォームを独占するのであまりよろしくなさそうです。

通貨の世界では、ヨーロッパのどこでもユーロで支払えるというユーロ圏が誕生したけど、これはこれでギリシャの借金をドイツが背負うとか、歪みがどうしても生じたりする。

そうすると、ストアのアプリ内課金で素直に購入させてくれよ問題は、ユーザとしては諦めて、これからも解決することはなさそうだと達観するしかないんでしょうか。


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ブラックスワンを書いたタレブの最新作、Skin in The Gameの感想を書いてみる

ちょっと前に発売してすぐ購入してたんだけど、英語というのもあり、なんかちょこっとずつ読んでいて、ようやく半分ぐらい読み終わった。といっても、今回の本はすでにタレブのMediumで発表されている文章が元になっているので、実質二回目を読んでいるといった印象なんだけど。

ちなみに、タレブの著作はそれぞれ何度も読み返してはいるんだけど、どの本も同じような内容を話していると見せかけて、ちょこっと主題が違って面白い。

「まぐれ」では、投資の世界ではいかに運の要素が強く、成功した投資家をそれを過小評価しているといった話を扱っていた。ここで重要なのは、株式投資やベンチャー起業など運の要素が強い事象と、歯科医や将棋の棋士など、運の要素が弱い事象とを区別して世界を見るべきという話でした。

次の本、「ブラックスワン」では、ごく稀に起こるが、その影響がものすごく大きい出来事を、いかに人間が過小評価するかというトピックを扱っている。この極稀に起こる事象は、自分にとって良いこともあるし、最悪のこともある。今まで大丈夫だったとしても、一回のブラックスワンで破滅するような事には手を出すなという話。

その次に出た、「反脆弱性」という本で、じゃあ、僕たちはこの不確実な世界でどう生きていけばいいの?という問いに対する答えを書いた本。具体的には、最悪のケースで破滅するようなブラックスワンには極端なまでに臆病になり、ほとんどは徒労に終わるけど極稀に凄く良いことが起こるブラックスワンはちょこちょこトライする。

ブログを書くというのも、ほとんどの場合は誰にも読まれないけど、たまに凄く良いことが起きたりする。(逆に凄く炎上することもあるが)

さて、最新作の「Skin in The Game」はどんな内容かというと、リスクとリターンの均衡が崩れた領域はいつか破綻すると世の中の仕組みを語っている本です。例えば、投資銀行の社員はリスクを取りまくって上手くいけば馬鹿高いボーナスをもらい、失敗すれば国民の税金で救済されるということがありました。

こういう、リスクとリターンの均衡が保たれていない領域は脆くなり、いつか崩れる運命にあるという話。この、リスクとリターンの均衡が崩れている領域が崩壊したとき、周りの人間がその代償を払う必要があり、世の中にとってよくないし、倫理的にも正しくないといった、結構倫理観や、哲学的な内容であったりもする。

個人的には、Skin in The Gameの内容は、タレブが書いてきた今までの著作に比べて、世の中の事象を話している内容が多い。言い換えれば、不確実性というのが今までの著作の大きなテーマだったのに比べて、世の中の見方を扱った今作は少し趣旨が変わってて面白い。

外科医に見えない外科医を選べ

例えば、「外科医に見えない外科医を選べ」という章では、見てくれでアピールする必要のある人間は、結果的に自信のなさをシグナリングしているという話題を扱っていてる。その他の条件が同じ場合、見てくれや学位をことさらにアピールしている人は避けろという内容で、逆に、そういったことを気にしない人は、そういったことをする必要がない、自信と実力がある可能性が高いという話。

もっと言えば、肩書きを何個も並べる輩には注意しろとも書いている。というのも、何かを成し遂げた人であれば、その人の凄さというかステイタスを説明する時、何か重要なポイントを一つだけ説明できればそれで十分だからです。だらだらと並べる必要はない。もしくは、特にそれをアピールする必要さえもなかったりする。これは、SNSとか、いろんな場面で応用が効く事象だと思う。

また、よくある勘違いとして、専門分野での実力と、その専門分野について語る能力は別物として考えるべきだとも強調している。自信に満ち溢れ、上手く仕事について説明できる人が、その仕事の実力があるとすぐ人間は勘違いしてしまうけど、全く自信なく喋りも下手な人が本当は能力があるということがしばしばある。喋る能力と実務をこなす能力は別個のものとして考えないといけない。

ついでに言うと、実務で成功すればいい人は、別に議論に勝つ必要はなく、ただその人の専門分野で成功すればよいだけなので、議論に勝てる能力があるとは限らない。むしろ、議論に勝つ必要がないので、議論やもっともらしい説得力のある説明をすることが苦手だったりする。

本当の専門家と偽物の専門家

Skin in The Gameでは、本当の専門家と、偽物の専門家と言う概念も語ってらっしゃる。この考え方はすごく簡単で、本当の専門家はその人の専門分野で失敗した時、そのツケを払う必要がある人たち。

実際のところ、ほとんどのプロフェッショナルは本当の専門家。例えば、プロのサッカー選手なんかは、なんどもミスしていたら試合に出れなくなる。それが続くと、首になる。結果的に、本当の専門家がいる領域では、生き残っているというだけでその人の重要なトラックレコードとなりうる。

リアルワールドではほとんど存在しないけれども、偽物の専門家と言うのは、自分が失敗したとしても、そのツケを自分が直接払わないで生き残ることができる領域の人。株式の予想屋とか、経済学者とか、コンサルタントとか、そう言う領域で多いと。

不平等とリスクテイクについて

昨今、グローバルに大きな問題となっている、格差の問題、不平等感などにも言及していた。

世の中にはよい格差と、悪い格差があって、よい格差というのは、その人の実力(運も含めた)によって、アメリカンドリームが起こること。これについて、人々は羨望の眼差しをおくるが、怒りを覚えるというようなことはない。

でも、その人の家柄だとか、コネだとか、一度その地位を手に入れた後の既得利権だとかで、トップ層が逆転される可能性が極端に低い社会というのが、悪い格差。上位層が、いつでも下位の層から逆転される、つまり上位層がひっくり返る可能性が常にあるという社会が望ましいと書いてある。

これ、基本的にビジネスの世界だと、大企業っていつの間にかバッタバッタと倒れていくから健全ではあるんだけど、最近はGoogle、Facebookなど、大きな会社がずっと支配的な地位を築きつつあるよなっていうのもあるので、それがあまりにも続くと良くない世界になりそうだなっていうのはある。

でも、二世議員がめちゃくちゃ多い日本の政治の世界に比べると、ビジネスの世界はバタバタと上位層が崩れて行くので、まだまだ健全な世界なのかも。

タレブの投資方法を個人が真似できるか

ついでに、「まぐれ」、「ブラックスワン」などで書かれていた内容なんだけど、タレブが財産をなした投資方法を実際にできるか最近ちょっと調べ中。

ざっくりいうと、資金のほとんどはめちゃくちゃ固い資産、例えば、短期の米国債か現金で所有して、一部の資金だけを、株式が大暴落した時に大きく儲かる方に賭けるという投資戦略。基本的に、保険のような性質。何年間も損失が少しずつ出て行く投資方法なので(ただし、リスクは限定されている)、あまり精神的にはよろしくない。だから、保険として考えた方が良いらしい。

ちなみに、タレブ自身が作った、Universa Black Swan Protection Protocol-Inflation I L.P.というヘッジファンドは、まさにこの考え方を実践するヘッジファンドなんだけど、調べたらヘッジファンドって超富裕層しか投資できないらしいですね。

一億円単位とかで投資する人向けのもので、一般ピーポーには購入すらできないらしい。

とはいえ、基本的な考えは簡単で、具体的には、「プットオプションの買い」ということをするんだけど、実際に興味ある方は、「ホントは教えたくない資産運用のカラクリ」という本の第3章「ブラックスワン戦略」というところが、この戦略を実際に個人がやる方法について詳しかった。興味ある方は読んでみると面白いかも。

*昔買いた記事
「邦訳に4年かかった謎」タレブの「反脆弱性」(アンチフラジャイル)と次回作のSkinInTheGameについて
ナシーム・タレブが成功の定義を大学の卒業スピーチで語ってた


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戸田和幸の解説者の流儀を読んで、仕事哲学を言語化する良さを考えてみた

こんにちは、皆さんは戸田和幸というサッカー選手をご存知でしょうか?中田とかと一緒にW杯で戦った元日本代表の選手で、ポジションは守備的ミッドフィルダーでした。

W杯では赤い髪とかモヒカンとかで目立ってたんですが、僕の印象としては審判に見えないところでファールで相手選手を止めてた人という印象が強い。なんか、汚いファールをこっそりやってチームに貢献するという、マリーシアを駆使するアルゼンチンの選手みたいだなというのが僕の記憶にあります。

しかしですよ、この戸田さんが、ちょっと前からサッカー解説者として評判になっておりまして、僕もYoutubeとかテレビとかで聞いてみると、めちゃくちゃ論理的でわかりやすく、素晴らしいんですよ。現役時代の印象とのギャップでびっくりしている人も多いと思う。

さらに、赤いモヒカンとダーティーな守備で僕の中では勝手に北斗の拳に出てくる敵キャラみたいなイメージだったんだけど、現在の戸田さんはスーツでビシッと決めて、髪型もシュッとしててめちゃくちゃ渋い、かっこいい、惚れちゃう。

そんな戸田さんのわかりやすく、論理的で密度の濃い解説にハマってしまった僕は、Youtubeで戸田、解説とか検索して、戸田解説であればとりあえず見るという追っかけみたいになってしまっていたんだけど、いいタイミングで初の著書が出た。それも解説者の流儀という硬派なタイトルです。

さて、この本、別に難しいサッカーのフォーメーションを説明しているような本ではないので、実はサッカーファンじゃなくても楽しめる、なんというかプロフェッショナルの流儀的な内容の本となっています。

解説者として、どういう心構えでやっているか、どういう準備をしているか、視聴者にわかりやすいように、いかにサッカーの奥深さを言語化しようと努力しているか、ということを書いてる。かなり面白い。

この本で何度も強調されているけれど、「いかにサッカーの奥深さ、魅力をわかりやすく言語化するか」、この言語化するという部分にものすごくこだわりを持っているというのが読んでいるとひしひしと伝わる。

文章で熱い想いを読んでると、さらに戸田ブランドが高まってしまう

さて、もともとの解説のクオリティが高いのは大前提なんだけど、この言語化するというパワーって思った以上に強いんだなとこの本を読んでいると肌感覚でわかってくる。この本読むと、もう戸田解説がもっと聞きたい、なんなら戸田解説の有料チャンネル開設してくれたらぜひ加入したいぐらいファンになってしまいます。

多分、他の解説者もいい人はいっぱいいるんで、冷静に比べてみると、自分が楽しめる解説者ランクではそこまで断トツトップにはならないのかもしれないけど、この文章を読んでしまうとブランドパワーが上がって、どうしても断トツトップになってしまう。

言葉の魔力とは恐ろしいもんでして、最近読んだ、マツダの魂動デザイン考えた人の本、「デザインが日本を変える」という本でも、言語化のパワーを嫌という程語ってた。

開発者としてなんか言語化パワーを使えないか

さて、これを読んで、そうだなと思っただけでは意味がないので、僕もアプリを作ってストアに出している人間として、どうやってヒントにできるかなと考えてみました。アプリも、どういう思い出作ったとか、そういう細かい部分をひたすら言語化していくというのはコツコツとやるべきなのかもしれない。

というか、アップデートのたびに僕はアップデート欄で、今回のアップデートの意図とか思いとかを結構細かく書いているんだが、これは結構好評でして、レビュー欄で褒めてもらえたりする。

でも、これ、最初は言語化してブランドパワー上げるぜっていう意図よりかは、アップデートの説明文って誰も読んでくれないから、少しでも読んでくれるようにブログのように書いてみようかなと思ったのがきっかけだったんですよね。

しかし、今思い返すと、これはアプリ自体への愛着度はもちろんのこと、僕の作るアプリ全体に対する愛着度も上がっちゃうという副次的効果がありそうだ。App Storeだけで埋もれるのはもったいないから、ちゃんとそれ専用のブログ作ろうかな。

もちろん、そのためには、マツダのように、ブランド価値を毀損させないように、全てのアプリで一貫した価値観やら、哲学やらを統一させて、それを守り抜きつつ、何度も言葉で発信するというのが重要になってくるんだと思う。

これも車関連なんだけど、フェラーリのデザインをしたKen Okuyamaは、なんかブランドに傷がつくようなトラブルがあったら、ブランド価値を守るためなら、海外でも飛行機に乗って行って、間違った誤解を解きに速攻で行くのは当然なんだとか、ドヤ顔で語ってた。あれは結構印象に残ってるセリフ。

フリーランサーにも応用できそう

この、自分の仕事のスタンス、哲学やらを言語化して発信して行くというのは、個人で食っていこうとしている人なら誰でも応用できると思う。

自分が何かの仕事の発注者だったとしたら、その人の仕事のやり方、趣向、どういうことが好きか、どういう部分に力を入れているのか、逆にどういうところは捨ててるか、などなど、その人の仕事感がわかると凄くいい。その人のブランド力が勝手に上がる。これは別に性格がわかるだけでもよかったりする。

自分が何かものを買う消費者だったとしても、作り手の哲学やら、思いやらを読んだあとでは、その作品に対する愛着やら、欲しいと思う気持ちは圧倒的に高まる。

こういうことを意識的にやってて、高いレベルで成功してるのは、アップルのアイブが語るプロダクトの説明ムービーだったり、ほぼ日の紹介文やらインタビューだったりする。

でも、ムービー作るのって大変だから、単純にブログでひたすら語ってるだけで最初はいいと思うんですよね。ネタが増えてきたら、それを後からまとめて、整理した文章を作ってもいいし。

こういうのって、個の人となりがわかればわかるほど強いので、大きな会社になるほどそのモノを作った人が想像しにくくなる。という意味で、小さな組織、もっといえば個人でやっている人ほど有利になる部分であるから、大きな武器であるんじゃないやろか。

解説とりあえず聞きたい人はこのYoutubeチャンネルがオススメ。
https://www.youtube.com/channel/UC7N1aavBc7wAoTsI4eP0BiA/featured


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