*Update 2022年9月1日 -> この記事で問題視してた内容は、数ヶ月前に解決したようです。現在は、iCloudとかWallet(旧passbook)を使ってても、App譲渡が可能になった模様。めでたい。

Developers can now transfer ownership of apps that use iCloud

———- ここから元記事

何気なしに読んだこちらの記事、めちゃくちゃ衝撃の情報が書いてあった。これは日本でも広めといた方がよいと思ったので紹介しとく。これで世界から悲しみが少し減るかもしれない。

Working on an iOS app? Be careful with this.

結論から言うと、Passbook entitlementをアプリで使うと、iTunesでアプリの譲渡ができなくなる。

つまり、スタートアップやってて、なんか知らないけどうまくいって、アプリを将来DMMの亀山会長とかに「このアプリ70億で売って~」とか言われて秒速で話がまとまって、港区の億ションとか買っちゃおうかなとか夢想してたら、すげえ面倒になる可能性が発生するわけです。

怖すぎる。なんという恐ろしい罠。

注意が必要なのは、PassKit.frameworkを使ってるライブラリとか知らずに使っちゃう可能性もあるので、結構気づかずに入れちゃうパターンが一番ありそう。この記事の人は、Twitter MoPub mediationを入れた時に入ってたらしい。そして、アプリの売却話がオジャンになったらしい。かわいそうすぎる。

ApplePayに対応しようとしたら、同じような状況になるらしいので、ここも注意しとくと良いかも。

ちなみに、この記事の中のスクリーンショットでは、Auto-Renwableとか自動継続課金を使ってたり、以前に使ってたアプリもアプリ譲渡が出来なくなると書いていた。マジか、それじゃあTaxnoteZenyもアウトか、オワタと思ってググってみた。

すると、最近、自動継続課金使ってるアプリの譲渡はできるようになったらしい

よかった。

ということで、Passbook entitlementを使ってるアプリも将来できるように修正されるかもしれないけど、いつできるようになるかは未定だという回答がアップルさんからきてるらしい。

アップルさんに早く改良してもらえるように訴えるツイートがこちら。僕も一応ツイートしときました。

Appleにお願いするツイート

Update
*すいません。よくよく考えると、法人で、なおかつiTunesアカウントで管理しているアプリが一個だけならアカウントごと売却する方法であまり問題ないかも。面倒になりそうなのは、iTunesで管理しているアプリが複数あって、一つだけ売却したい場合とかかな?

ビジネスとしてやるならAppの譲渡の仕組みを理解しておこう

アプリの世界って何がきっかけで当たるかわからないし、作ってるアプリが突然人気出て買収話が舞い込んでこないとも限りません。

なので、Appの譲渡のルール、仕組みをちゃんと開発する時からチェックしておくのが良いかも。

App の譲渡の概要
App の譲渡の条件

特に覚えておくことはここかな。

App のどのバージョンでも、iCloud エンタイトルメントを使用していないこと。
App のどのバージョンでも、Passbook エンタイトルメントを使用していないこと。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら