僕はVoicepaperという読み上げアプリを作ってるんですが、ちょっと前にこんな問い合わせが来た。

「文章をカメラで撮って内容を取り込んだりできないでしょうか?」

これを聞いた時、おそらく、文章をテキスト化して、それを読み上げで聞きたいんだろうなとは思ったんだけど、一応ちゃんと、どういう意図があるのかこんな感じで聞いてみた。

Voicepaperは読み上げに特化しているので、写真からのテキスト化機能はちょっとつける予定がないのですが、ちなみに、どういう状況で使いたいか教えてもらえませんか?」

アプリを開発していたらいろいろなフィードバックがもらえるんだけど、要望の裏にある意図を聞かないと本当は何をしたいかがわからない時が多い。というわけで、聞いてみたら面白い答えが。

「私は教科書の内容をiPhoneに喋ってテキストにして、このアプリで通学中に聞いて試験勉強しているんです。でも、自分で喋るのが面倒なんで、カメラで撮ってすぐにテキストになればいいなと。。」

なるほど!最近の現代っ子はiPhoneをこんなふうに使いこなして試験勉強しているのか。

確かに暗記科目とかは何回も耳で聞いて覚えるのが効率的だし、満員電車とか歩いて通学している時に聞きながら勉強するのは理にかなっているんですが、僕の学生時代はこんなことできなかったので羨ましい。

というか、最近のiPhoneの音声認識は結構精度上がってきてるから、自分で喋った内容もなかなかよい感じでテキスト化してくれる。これが10年前とかだったら精度が低すぎて面倒だったんですよね。

ドラゴンスピーチとかいうPCソフトがあったんだけど、iPhoneみたいにみんな持ってるわけじゃないし、高いし、PCにインストしてマイク買ってセットアップしてと、もう面倒だし。とにかく手軽じゃない。

実は、僕はこういうことに関してはかなりマニアックなので、iPhoneが普及する前は地味にPCの音声認識ソフト使ったり、そこからPCの読み上げソフト使ってMP3に変換して、iPodで耳で聞いてランニングとかはしてたんですよね。死ぬほど面倒でした。

しかし、最近の大学生はノートとらずに黒板をスマホでカシャっと写真撮るだけで済ますらしいし、たしかにそっちのほうが合理的だ。自分で書いたほうが覚える部分もあるんだろうけど、重要な部分をメモで書くとかの使い分けのほうが効率的な気はする。

あと、Youtubeでいろんなこと勉強できますよね、最近は。もう良質なコンテンツが死ぬほどある。iPhoneとiPadさえあれば、現代っ子は学習の高速道路に乗っかって、昔の人より大幅に素早く効率的に学習できる。

これで、AIとかが自分のレベルに応じてアドバイスとか、教えてくれたりする時代になったら、さらに学習のスピードが上がるんだと思う。もう、効率が違いすぎる。

若者がいつの時代も速く上達するってのは、若いからスポンジのように吸収できるってのもあるけど、環境がアップグレードされていくのがやっぱでかいなと思った。


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