最近どっかで読んだ記事で書いてたんだけど、シリコンバレーでは新規事業の方法論が確立していて、よい事業のアイデアがあれば、その方法論にそってガンガンと改善を繰り返してうまくいくか進めるらしい。

その方法論っていうのは、とてもざっくり言うと、ユーザの意見を聞く、ユーザを観察する、プロトタイプを小さく作って改良を高速で繰り返す、定量的な数字も同時に見る、などなど。

デザイン思考とか、リーンスタートアップとか、ちょっと前までは全員には広まっていなかった新規事業のノウハウが、今では高校生がスマホ持つぐらい当たり前の前提となっているとか。

確かに、僕も数年前、リーンスタートアップやらポールグレアムのエッセイで書かれている事など、あまり知らなくて実践もしてなかった時期だと、ノウハウの話も英語ブログやYコンビネータのスタートアップスクールの動画見たりして勉強してた。

ただ、そういうノウハウはある程度勉強したら、そこまで目新しい話が新しく出てくるわけでもないので、方法論系はブログでも書く事が少なくなりました。みんなもう知ってるだろうしなあとも思って。

そこで、久々にふと考えたんだけど、こういうノウハウが誰もが共通の知識としてすぐ共有される時代になると、新規事業を始める時の勝負の決めては、その人のその事業に対する情熱と専門性になってくるんだなと。

ビジネスとスポーツとの違い

スポーツの世界だと身体能力が決定的に重要になってくるんだけど、ビジネスだとそこまででもない。

例えば、NBA選手の平均身長は軽く190センチ超えると思うけど、ビジネスの世界で成功している人の平均身長はバラバラなので、身長が低くてもバスケほど不利ではない。

絶対的に身体能力が有利不利に響くスポーツの世界に比べ、ビジネスの世界は結構チャンスの垣根が広い。つまり、スポーツほど素質が決定的な要素でない。むしろ、がんがんトライすること、打席に立ちまくって運を呼び寄せる行動のほうが重要になる。

そして、インターネットが普及して情報の共有も広がった現代では、昔ほど情報やノウハウで差別化できるって時代でもなくなってきた。

となると、他人が簡単に真似できないことってなんだろなとなると、まずはその事業に対する情熱、それが元になって身についた専門性なんじゃないかと。

情熱は真似できない

まず、一番重要なこととして、情熱はノウハウと違って真似することができない。だから、情報を共有しても、一番重要な部分を他人に盗まれる心配があまりない。

僕が「ああ、これいいアイデアだなあ。たぶん作ったら欲しい人もいて儲かるだろうな」というアイデアを思いついたとしても、それを自分が本当にやりたい情熱がないとそのプロダクトを作る時間はつらい時間になるわけです。

やってて楽しくない製品やサービスを作ると、気持ちが乗らないので作業も中途半端になって、あんまりよいものはできない。そもそも、作業時間がつらいとストレスが溜まっちゃう。ストレスが溜まっちゃうと、そのストレスを解消するための休暇時間、趣味の時間もたくさん必要になる。

それに比べ、情熱があるものを作ってると、それを作る事自体が楽しいわけだから、作業してない時も頭の中で考えるし、シャワー浴びてる時もプロダクトの改善を考えててふとよいアイデアが出てきたりする。

どんなものでも、まずは小さく作ろうとしたとしてても、本当に時間ってたくさんかかるんですよね。思った以上に。毎日コツコツコツコツと。というわけで、自分が情熱を持ってやり続けられるかとか、そういう事を、なにか新しいものを作る時は重視しております。

そして、専門性というものは長い時間と努力をかけないと身につかないので、これも簡単に真似できるノウハウとは別個のものとなり、その領域への情熱がないと他の専門家に勝てない。

こう書いていると、デザイン思考やリーンスタートアップの専門家はいらないのかと誤解されるかもしれないけど、その領域の高度な専門性というのも簡単に真似できないものであって、いろんな業種に適用させる幅広い知識、わかりやすく伝えるスキルなど、実際に新規事業をやるだけの人とは違った専門領域が必要になってくる。

ただ、どれだけデザイン思考やスタートアップ育成のスキルが高い専門家でも、その事業に対する情熱だけは教えることができない。ここが難しいところで、優れた学習コンテンツはネットでたくさんあっても、興味や好奇心を教えることができない教育分野に近い話かもしれない。

新規事業はどんどん小さくスタートできる時代

なんでこういうことを書こうかと思ったかというと、最近、新規事業とか、趣味の発信でもなんでもよいけど、どんどん手軽に、小さく始められる時代になってきたからというのがあります。

例えば、昔は新しく事業をしようと思ったらたくさんの資本が必要で、小さな会社を作って小さく始めるなんてことはできなかったわけです。でも、インターネットが普及して、大学生が在学中に作ったFacebookとかいうサービスが10年もたたずに世界的企業になったりしちゃった。

次に、世界中にスマホが普及して、ネットビジネスやバックエンド、アプリ関連のエコシステムがたくさん用意され、もっと簡単に少人数で、短時間にサービスを作れるようになった。

この流れが進むと、個人レベルでも、今までより手軽に、短期間に何かを作って成功する人がどんどん出てくると思う。

そんな時、誰でもできることなら、新しいことをやっても簡単に真似されて飽和状態になってしまう。となると、できるだけ真似できない、戦わずにすむ世界を選ばないといけないわけで、そういう時に基準となるのは情熱と専門性じゃないかなと思ったわけです。

そこで、どうやってそういうものを見つけたり、身につけたりしたらいいかという難問について考えてみた。

我慢してやり続けると好きになるケース

ここまで書いてきて、一気に前提をひっくり返すようですが、最初は別に好きじゃなかったけど、やり続けていると好きになってきたという場合もあったりする。

好きかどうかはわからないけど、とりあえず我慢してやり続けていると、結構うまくできるようになってきて好きになっていったとか。結構あるあるだと思う。

これ、自分が好きなことをやるより、自分が得意なことを見つけると他人よりうまくできるから楽しくて好きになるというケースです。

僕も小さい頃に一番なりたかったのはサッカー選手だけど、今の年齢でなりたいとは思わないし、なれない。

と考えると、ある程度いけそうな確率があって、なおかつ情熱があり、得意になれそうな分野を見つけるということをみんな無意識にピックアップするんだと思う。

ここで、難しいのは、ちょっと前から興味があるんだけど、自分には無理そうな分野とか、やってみたけど難しすぎて挫折してしまった分野とかあるとする。この場合どうしたらいいんでしょうか。

自分のケースだと、アプリ作りたいけどプログラミングという障壁がこれにあたりました。テクノロジーには興味があって、自分が作りたいものを作るにはどうしても自分で出来たほうがよいのはわかっているんだけど、文系で数学とかからっきしダメな僕には厳しすぎるというのが五年前ぐらいの自分でした。

で、最初にPHPの参考書をやっても挫折して、半年後にまた挑戦して、また挫折してた。まったく楽しさがわからない段階で挫折してた。

ようやく3回目に、自分が作りたいものベースで、それに必要のものを勉強するというやり方でうまくいき、そこから楽しくなった。この時の経験から考えると、興味あるけどやってみたら挫折しちゃう分野は、やり方の角度を変えて、いろんな方法でちょこちょこ挑戦するのがよいんではないかと。

最初は「こうすればいいよ」という一般的な方法論で試せばよいけど、それがうまくいかなかった時は自分でやり方を考えて工夫するのが大切だと思う。

自分はなにが好きかというのは結構難問

さて、ここまで書いてきましたが、自分がなにを好きかを見つけるのは結構難しい。

これは、常にアップデートされるから、僕もよくよく何度も考えるようにしてます。そうしないと、作っているアプリやらを途中で諦めたり飽きちゃって、徒労に終わる可能性が高まってしまうので。

そういえば昔、知り合いのおっちゃんに、「好きなことをできるだけ早く見つけられるとすごくいいけど、年とっても見つけられない人はけっこう多いんだヨ、梅ちゃん!」と言われて、これは結構記憶に残ってる。

「なにしてる時が一番楽しいの?」とか、「なにが好きなの?」とか、「どういう生き方をしたいの?」とか、そういう質問をされた時に、スラスラと答えられる人って意外と少ないんじゃないかなと。

「食べ物で何が好きなの?」って言われたら、「鍋、チャーハン、カレー、パスタ、あとはアップルパイとかパンとか。」と、スラスラ答えられるんですが。


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