ブラックスワンを書いたタレブが、自身の地元レバノン、ベイルートの大学での卒業スピーチで人生の成功について語ってた。

こういうスピーチでは、基本的に社会的に成功した人たちが呼ばれて、「人生で成功する秘訣」みたいなものを語るのが多いと思うけど、タレブが本当の成功とはなにかというのを、タレブらしく語ってた。

こんな感じ。

英語

“For I have a single definition of success: you look in the mirror every evening, and wonder if you disappoint the person you were at 18, right before the age when people start getting corrupted by life. Let him or her be the only judge; not your reputation, not your wealth, not your standing in the community, not the decorations on your lapel. If you do not feel ashamed, you are successful. All other definitions of success are modern constructions; fragile modern constructions.”

日本語訳

“私にとって成功の定義は一つです。毎晩、鏡をみた時、18歳の時の自分が今の自分を見てがっかりするかどうかを自分に問うことです。人生に侵食され始める前の自分だけに、それを判断させるのです。あなたの評判でもなく、あなたが金持ちかどうかでもなく、コミュニティーにおけるあなたの地位でもなく、あなたの胸につけられた装飾品によってでもないのです。18歳の時のあなたが、今のあなたを恥じていなければ、あなたは成功している。他のすべての成功の定義は、現代社会の、脆弱な現代社会の創作物でしかないのです。”

全文のスクリプトは、このサイトで読める

ちなみに、倫理面でタレブがよくいうのは、「詐欺師をを見た時、それを詐欺だと言わなければ、君自身も詐欺師となる。」というセリフ。そういう意味では、成功したら大金もらえて失敗したら税金で救済される投資銀行に対しては容赦ない反面、自分でリスクをとる起業家にはいつもエールを送ってる。

しかし、このスピーチ、いいこと言ってて、そこそこ歓声も上がってるんだけど、画面の後ろでスマホをいじっている人がすべてを台無しにしてる感が半端ない。(笑)


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