最近、AppStoreの説明文やスクショを複数の言語にローカライズしまして、その一環として動画Previewも作ってみました。

この記事の内容を紹介すると、こんな感じ。

@App Previewのデメリットと悩み
@編集をほぼせずにコストを下げる理由
@AppCode使って、複数端末サイズ変換で楽をする
@タップのアニメーションをライブラリ使って表示
@最後に音楽をセットして完了

実は、動画Previewは以前作ったことがあって、App Store用の紹介動画App Previewsの作り方まとめという記事も書いたんだけど、相当面倒だった。もう本当に。何が面倒かって、編集作業と複数の端末サイズを作らないといけないという二点ですよ。

実は、この二点を解消しつつ、色々便利なツールやライブラリも今回は使ったので、せっかくなので書いてみる。

と、その前にAppStoreのPreviewを作るかどうか迷った過程も書いてみる。実は、Previewって大変なわりにメリット少ないというか、デメリットさえあるんじゃねえかという悩み。

AppStoreのプレビューがローカライズできん!

これは、アプリをローカライズしてない場合は問題ないんだけど、自分が一番悩んだのがこれ。

説明文、スクショなら、英語圏では英語、日本語圏では日本語と、当然のように違う言語を表示できる。しかし、プレビュー動画となると、言語によって動画を変更できない。

だから、英語の動画を作ると、日本語ユーザにも英語動画が表示されてしまう。日本語で動画を作ると、英語ユーザにも日本語動画が表示されてしまう。

これは困る。。

だって、せっかくアプリ内部を英語と日本語に対応しているのに、動画見たユーザから勘違いが生まれやすいわけですよ。

「あ、この動画、英語だ。そうか、このアプリは日本語化されてないんだ。。」

いや、違うんだ。ちゃんとアプリは日本語化されてるよ!と言いたくても、動画だけみたらそう思われる可能性がある。GooglePlayならちゃんと動画もローカライズできるらしいんですけどね。

まあ、好意的に見ると、複数の言語で動画作るって、ただでさえ大変な動画作成のコストがまた上がっちゃうから、これでいいんだよ!という考えもできるが。

僕のアプリだと、ListTimerなんかはあんまり影響ないけど、Taxnoteみたいな確定申告アプリだと、せっかくの動画でちょっと英語画面は出したくないんですよね。。悩みどころだ。

まあ、これの根本的な解決方法はないので、横に並んだスクショを見て、「あ、動画は英語だけど、スクショは日本語化されてるから、日本語にも対応されてるんだろうな。」と気づいてくれることを期待するしかない。

個人的に、動画Previewは、スクショを見るより遥かに多くのことがわかるので、デメリットを上回る価値があるだろうということで、作ることにした。

動画のクオリティーについての心配

これもみんなが悩むところだと思う。

しかし、AppStoreのPreviewはガイドラインがありまして、アプリ操作の動画しか流してはダメとなっている。基本的にやっていいのは、字幕つける、ナレーションつける、音楽つけるの3つだけ。

つまり、スタートアップのよくあるアプリ紹介動画みたいに、イケてるアニメーション使ったり、登場人物でてきたりということはできない。

ということは、結構ハードルが低いんです。要は、アプリを30秒操作してるところをMacつなげて動画撮って、それに音楽つけたらいいだけなんですよ。極端に言えば。

実際、マイクロソフトのオフィス系のツールとか、ほとんどのツール系アプリは字幕さえつけてなかったりする。特定言語の字幕はその言語が読めないユーザにはノイズになるだけだし。

実は、前回1年前ぐらいに作った紹介動画は編集して字幕つけてた。iMovieとか使ってたけど、正直面倒。なので、今回は字幕一切なしの楽チンコースで。

これが以前作ったTaxnoteの紹介動画。最初のiPhoneバックグラウンドの画面で、Appleの壁紙使ってるからリジェクトされて、それ以来動画アップしてなかった。壁紙は注意。

端末サイズ変換を楽チンにする方法

実は、前回作った時に一番面倒なのが、それぞれの端末で動画を作らないといけないことだった。

Appleの説明によると、iPhone5,iPhone6,iPhone6Plus,iPadと、すべての端末を用意して、QuickTimeで操作中の動画を撮って編集しようね(ハート)。みたいなことをおっしゃっていた。

勘弁してくださいよ。iPhone5なんて売ったし、iPhone6とiPadしか今は持ってないよと。詰んだ。。となる。

で、少なくともiPhoneで撮った動画は他のiPhoneのサイズに変換したらいいやないかと思い、StackOverFlowで検索して色々試したけど、どれも相当めんどい。残念ながらiMovieにはそういう機能もない。

というか、iMovieってせっかくAppPreviewに最適化した縦サイズで取り込んでるのに、同じ縦サイズで書き出せないってどういうことなんだ。

そこで救世主となるのが、AppShowというAppPreview専用の無料ツール。これは、iPhone6で一つの動画を作ったら、それを取り込んで、iPhone5、iPhone6Plusサイズにも簡単に変換できちゃう。神。

よく落ちるのがたまにキズだけど、音楽もつけられるし。サイズ変換だけにも使えるのでオススメ。字幕はつけられないけど。字幕つけたい人はFinalCutとか使うしかないかな、AppPreviewsのサイズでiMovieは書き出せないし。

ちなみに、iPadProはiPadのサイズと同じでiTunesConnectにアップできます。

タップのアニメーションをつける

今回ぜひともやりたかったのが、タップした箇所をアニメーションつけること。これがあるとないとで、動画のわかりやすさがだいぶ違う。

この用途にぴったりなのが、COSTouchVisualizerというライブラリ。これ入れるだけで、自動的にタップしたところにアニメがつく。本当、作っていただきありがとうございます。
検索してたら、日本人の方が作ったみたい。

バックグラウンド音楽をつける

こういうのに最適なBGMはAudioJungleとかで、30ドルぐらいで売っているのでつけよう。

音楽あるとないとではだいぶ印象が違う。音楽が気持ち良かったら、それだけで印象が上がる。僕なんか、AppPreviewに流れてた音楽が気に入っただけで、その動画を何回も見てしまったアプリがあるくらい。

音楽の編集はiMovieが簡単。AudioJungleで買ってきた音楽ファイルを突っ込んで、30秒に切り取って、最後の2秒ぐらいだんだんと音が下がっていくようにして終わり。

この二つの作業がiMovieだとかなり直感的に、楽にできるのでオススメ。できたファイルは書き出して、先ほどのAppShowに突っ込んで終わり。

編集が面倒だったら一発撮りで

僕は今回、コマをつなげる編集が面倒だったので、30秒ぐらいに収まるよう、何回か練習して一発撮りでやりました。

実際は33秒なったりするけど、最初と最後のシーンでちょっと長めに撮れば調整がしやすい。何回か練習したらそんなに難しくないので、面倒な人は一発撮りオススメ。

iPhoneで一個、iPadで一個作って、あとはAppShowで変換する。

出来上がった動画がこれ。こんな手抜きでも、スクショより圧倒的に多くのことがわかると思うので、作ってよかったと思う。

動画は面倒だからあとまわしというケースが多いと思うけど、これなら楽そうだからやってみよかなという人が増えれば幸いです。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら