最近読んだ本で、ピカイチに面白い本がありました。それは、ドワンゴの会長が書いた鈴木さんにも分かるネットの未来という本。

これはネットの未来や仮想通貨、ネットの国境の話など、とにかく全ページ面白いのだけど、個人でアプリを出している者として、「やっぱりそうだよな」という部分があった。

それは、App Storeなどのプラットフォームに影響されないプロモーションの場をクリエイターは持つべきというところ。

確かにApp Storeでのプロモーション方法って限られてて、結局ランキングに載るか、アップルに特集してもらうぐらいなんですね。だから、自分のTwitterとかブログで宣伝できる人は強い。

AppStoreでランキング上位のアプリだったとしても、アルゴリズムが変更されて一気に落ちる場合もあるし、Androidを出す時はApp Storeでの人気のレバレッジが効かない。

なにより、AppStoreが衰退した時に、一からやりなおしになっちゃう。

というわけで、前からそうだよなと思いながら面倒くさがってたこの問題についてちょっと考えてみました。

ブログでメーリス作る?

まず考えつくのが基本のこれです。RSSが下火になり、メールマーケティングの価値が復活している昨今です。TwitterやFacebookだと新規サービス作った時でも、流れて見逃される可能性高いし。

この流れに自分も乗ってみようかなと。

でも、僕、メルマガに書くほどの価値のあることなんてないんですね。困った。でも、ブログの読書にこちらから発信できる方法をもっておくと、新しい事を始める時にお知らせできる。

でも、別に書くことなんてないし、書くのも面倒だ。

というわけで、単純にこのブログ記事の新着を通知するのと同時に、ブログで書けなかった事を補足として付け足すぐらいのメルマガでも実験的にやろうかと思った。

あとは、最近読んで面白かったネットの記事があれば載せる程度の軽い感じのものを。

僕はどっかのメルマガ購読してみても、すぐに解除しちゃうんだけど、今でも続いているのは、iOS Dev Weekly, Benedict’s Newsletterの二つぐらい。

特に、Benedictのほうは、毎回モバイル業界の鋭い分析を交えた自身のブログと、その週の面白いネット記事を紹介するので、こういうのに近いのがやりたいけど、俺には無理だなあと思いながら読んでます。

これでアプリがダウンロードされんの?

で、しばらく上記のようなことを考えてたんだけど、ふと気付きました。

これ、万が一、1000人ぐらい登録してくれたとしても、新作のアプリ出すなんて年に一回か二回。その時の最初の通知に使えるだけってどうなのかと。

アプリとかサービスって、初動の人気より、結局重要なのはオーガニックなダウンロードであり、ニュースサイトに取り上げられなくなったあとの口コミによる人気の継続なんですよね。

となると、結局、みんなが友達に勧めてくれるようなよいもの作れば、SNSがここまで普及した現在ではプロモーションの場を持たなくても別にいいんじゃないかと。こういう考えもできます。

と、思ったんだけど、これに反する結果が自分のアプリではあるんです。

まず知られないと話にならない

自分のアプリは一応、英語と日本語に対応してるんだけど、英語でもそこそこ頑張ってブログ書いたり、ランディングページ作ったLisgoVoicepaperはユーザ比率が今では若干海外のほうが多いんです。

当初は日本のようが8割ぐらいだったけど、ある程度海外のユーザも使ってもらえてたので、いつの間にかユーザの割合が半分ぐらい海外になってた。ちなみに、英語圏のアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどがほとんど。

そして、その後に作った、TaxnoteZenyListTimerJetDoはほぼ95%以上が日本のユーザです。英語対応してるけど。

JetDoとかListTimerなんて、日本じゃなくても世界共通で使えるアプリのはずで、特に最高傑作であるListTimerなんてもっと日本以外でも使ってほしいんですよ。

これ、なんでだろなと思ったら、やっぱ、LisgoVoicepaperに比べて海外向けの宣伝行為を一切やってないから、誰にも知られなくて、口コミが発生する前の段階までも到達しないんじゃないかと。そうだ、そうに違いない。たぶん。

と考えると、周り回って、ブログとかTwitterとか、クリエイター側が発信できる場を持つってやっぱ重要ですね。

それか、ニュースサイトに取り上げられるなり、広告にお金を使うなり、まずは知ってもらうという努力って大事なんだなという当たり前の事実に行きつきます。

いいものを作れば勝手にSNSで広まる時代ではあるけれど、最初のアーリーアダプターへ伝える道筋はあるにこしたことはないと。

長期的な話になる

ちなみに、この話はプラットフォームに依存しない宣伝の場を作るという話だったので、どうしても長期的な話になります。

実は、アプリ時代には、自分のアプリ内で、自分が作った他のアプリを紹介する方法が一番即効性がある。

ダウンロードにインセンティブを与えると規約違反なので注意が必要だけど、任天堂のマリオシリーズが好きな人に、同じ任天堂のマリオカートを紹介するのは親和性も高くてよい。

というわけで、自分のアプリ内で、プッシュ通知以外の方法で、重要なニュースを伝えたり、他のアプリのリリースを伝える簡単な方法を研究したので、次の機会に書きます。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら