「ほぼ日」のビジネスに関する考え方とか、商品開発に関するインタビューを読んでとても感銘を受けた。知っている人には今更感が強いかもしれないけど。

「ほぼ日」は売れ筋を”考えない”
「ほぼ日」はブータンを目指す

かいつまんで話すと、ほぼ日は毎日更新するポータルサイトで、日に140万PVぐらいあるらしい。でも、広告がない。そのかわり、自分たちがよいと思うものや、自分達が欲しいと思って開発した商品をサイト上で売っていて、それで利益を上げている。

ネット広告で利益を上げようと思うと、どうしてもクリックされやすいえぐいタイトルに走ったり、大抵はユーザに嫌がられる広告の貼り方に走らざるをえない。

僕も頑張って書いた記事を誰にも読まれなかったら悲しいから、ちょっとでも気を引くようなタイトルを考えたり、いやいや、これはあざと過ぎるなと心の中で葛藤があるのはしょっちゅうです。

しかし、ほぼ日の方向性はバナー広告が収益源でないのと、一時的なPVを狙う方向性は狙っていないのがインタビュー読んでいると分かる。

ブログでストーリーを語り、自分が本当に欲しいと思う商品を開発し、それを売って利益を得る。なんとも素晴らしいなと思った。

どかんと成長してどかんと売り抜けるモデルが注目されやすいけど、ほぼ日や37signalsのように、急成長はしないけど、薄利多売ではない着実な利益を稼ぐロールモデルもたくさん出てきてほしい。

ほぼ日の商品開発は、自分達が欲しいという強い動機があるものを作る。商品開発では、お客さんの意見は聞くけど、意識しすぎる事はしないようにしているらしい。

糸井:もちろん、お客さんのご意見は聞きますが、モニターとして意識しすぎると、「あぶはち取らず」になってしまう。だから、意識しすぎないようにしています。アンケートも当てにしすぎるといけません。どうしても「考えるために考えた」アイデアが入りますから。

さらに、安さで勝負をしないで、高いと言われたら、そのお客さんに買ってもらうのは諦めるという方針らしい。

これ、僕の作ったアプリも自分が欲しいという強い動機があったし、アップグレード価格もApp Storeの平均価格からすると決して安くない価格なんだけど、フリーミアムでしばらく使ってもらって、納得した人だけ買ってもらう売り方にしてるから結構似ているんですよね。なので、共感してしまう。

ほぼ日と少し似たモデルとして、海外の風刺的な漫画を書くオートミールというサイトを思い出した。ここも大人気サイトで、サイト内でTシャツとかカレンダーとかマグカップとか売っている。

オートミールを知らない人は「猫対インターネット」で検索して欲しい。

Webを使ったこういうモデルはこれから増えていくと思うけど、ほぼ日で特に重要だなと思うのは、文章で自分で開発した商品や薦める商品に対する思い入れを伝えるところだと思う。このストーリーをしっかり語る部分が重要だと感じるので、これからの商品開発はブログとセットに考えるぐらいでいいのかもしれない。

サービス側が人を集める時によくやる戦略は、ターゲットユーザが好きそうな情報をまとめたり、関連記事のキュレーターになるというのがある。でも、本当にオリジナルな文章、コンテンツというものを発信できると大きく違う。(ほぼ日とかポールグレアムのエッセイのような)

さて、アプリ開発に関すると、物販と比べて、App Storeのアプリってアップデートが大変で保守コストが難しいところですね。iOS7とか対応したり。マグカップ売るのに比べて継続的なサポートがネックになって、流通コストはないけど、それなりの障壁もある。

そうは言っても、自分がいいと思ったものをブログで紹介して、自分の開発した商品を売るというのはアプリやサービス開発も同じだと思う。

例えば、この「カレー皿」を紹介するページ。

ろくろを回している動画もあるけれど、簡単な写真と文字で商品のよさを伝えている。たくさん文字がある。現代人は忙しいから動画さえも見ないとは言われるけれど、興味を持った人は文章を読んでくれるのはアプリ作ってて僕も何度も経験してる。

Lisgoの時なんて、適当な英語で開発日誌ブログを書いてたら、全部読んだよとメールしてくれる人が結構いたのが驚いた。

改めて文章を書く事、ストーリーを伝えるという事の重要性を思い知らされた記事でした。


*家計簿読み上げのアプリ作ってます。自己紹介と過去ログはこちら